表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
警察不信  作者: 山本正純
Episode 1 連続強盗殺人犯を確保せよ!
9/106

Side.009 あの夏の日、彼らは逃走犯を追っていた! That day of summer and they had followed the escape offense 

 7月9日午後10時コンビニエンスストアグロリアスマートであの事件は起きた。

 

 国枝博は自分が何者なのかが分からないまま一週間を過ごした。彼は自分の名前も分からない。だが明らかに不自然なことがある。それはなぜか百万円を持っていることと顔を隠すことができるようにフード付きの服装をしているということ。なぜなのかが分からず彼は途方にくれていた。大金を持っているので食事には困らない。何気なく訪れたその店で事件は起きた。

 

 国枝の後に続くように入ってきた男が店員にナイフを突きつけたのだ。

「動くな。早く金を渡せ」

 

 男はフルフェイスヘルメットをしており顔を分からない。そして店の中には一組の若いカップルと国枝の三人がいる。

 コンビニ強盗犯は三人の人質に気が付く。

「お前ら。金目の物を出せ」


 コンビニ強盗犯が人質たちの顔を見るために振り返った時、店員はカラーボールを投げた。それに怒った強盗犯は店員をナイフで刺す。

「何しやがる」

 

 店員は腹から血を出して倒れた。カップルの女の悲鳴が聞こえたのか警察はすぐに到着した。コンビニ強盗犯は現行犯逮捕された。

 

 事件解決から五分後コンビニから少し離れた駐車場に四人の男たちはいた。彼らの組織名は鴉。退屈な天使たち有数の暗殺者集団である。四人は全員同じ黒いスーツやサングラスをしている。それはまるで制服のようだ。

 

 そんな彼らは現在国枝博を追っている。

 助手席に座っている青いネクタイの男は呟く。

「早めに彼を保護しないと厄介」

 その言葉を聞き赤いネクタイの男はラジオを付ける。そこから聞こえてくるのは国枝の財布に仕込んだ盗聴器の音だった。

『だからコンビニ強盗犯がカラーボールをぶつけられて怒ったからこの店員を殺したのです』

 この音声を聞いた黄色いネクタイの男はスマホで仲間に連絡する。

「そろそろ動いていいですかっと」

 五秒もしないうちに返信メールは届いた。

『もちろん』

 黄色いネクタイの男は笑い運転手の赤いネクタイ男に指示する。

「そろそろ動いてくださいっと」

「分かった」

 その言葉を待っていたかのようにピンクのネクタイの男は青いネクタイの男にスタンガンを渡す。

「今日の実行役はお前だろう。さっさとやれよ。サポートはするからさ」

「了解」

 

 警察からの実況見分が終了したのは午後11時30分だった。一応警察にはホームレスだと名乗っておいたがいつまで通用するのかが国枝には分からなかった。

 国枝の後ろを黒い車が徐行運転する。不自然な車だなと思い振り返った時だった。彼の体に鋭い電流が流れたのは。国枝はその場に倒れこんだ。

 ピンクのネクタイ男と青いネクタイ男は国枝の体を担ぎ車の中に押し入れる。彼らは誘拐犯ではない。

 赤いネクタイ男が車を発進させると黄色いネクタイ男は上司にメールで知らせた。

「ターゲットは保護した。アメリカに飛ばしますっと」

 鴉たちに拉致された国枝はアメリカに飛ばされた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ