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警察不信  作者: 山本正純
Episode 3  幻影の娘
62/106

Side.062 執着 Attachment

 午後1時警視庁へと戻ろうとしている木原たちは車内で対立をしていた。それは捜査方針をめぐる対立だ。

「だから小早川せつなが今回の事件の重要なカギを握っていると思います。もう少し小早川せつなについて捜査しませんか」


 木原の意見を聞き神津は首を横に振る。

「そんな捜査無駄だ。小早川せつなは現在アメリカに留学している。つまり犯行当時国外にいたという完璧なアリバイがあるんだ。その証人が小早川せつなと同じイタリアンレストランディーノの常連宮本栞。ここは佐藤真実の彼氏である牧田誠が犯人であると考えた方が自然だ」


 神津の意見に木原は納得しなかった。

「おそらく小早川せつながアメリカ留学しているという話は嘘でしょう。小早川せつなは8月6日からアメリカに留学していると宮本栞さんは言いました。しかし久保田太郎さんから佐藤真実とその友人は8月6日にイタリアンレストランディーノで再開したと聞きました。明らかに矛盾していますよね。それに宮本栞というのは小早川せつなの偽名の可能性もあります。自分のことを調べられたくないくらい疾しいことがあった小早川さんはとっさに宮本栞と名乗り身元を隠した。そう推理すると辻褄が合います。これから小早川さんが本当に8月6日からアメリカに留学しているのかどうかを調べます」


 一人の容疑者に執着した木原に神津は呆れた。

「分かった。俺はここで降りる。そんなに小早川について調べたかったら単独捜査でもしろ」

 運転をしている木原は路上駐車をして神津を車から降ろした。木原と神津は対立している。これからは単独捜査が始まるのだ。

 


 一方その頃ハニエルは佐藤真実を監禁している施設にいた。彼女はいつ侵入者が来てもいいように名刀黒薔薇を四六時中携帯している。佐藤真実が監禁されている部屋には監視カメラが取り付けられているため彼女は一歩も佐藤真実がいる部屋に入ったことはない。


 食事は防護服を着た鴉が配膳を担当している。彼女は時計を見ながら呟く。


「後十分で交代ですか」

 ハニエルは足が重くなった気がした。というのもこれからの一週間、彼女は本職である探偵稼業と副業として行っているテロ活動のため東京と大分を二回往復するのだ。一週間の内の四日を彼女は大分県で過ごす。いっそのこと東京を拠点にして探偵活動をすればいいのではと考えたこともあったが、やはり大分県で探偵活動をする方がやりやすいと考えるようになった。東京で探偵をすると事務所はおろか地理に詳しくないため活動に支障がでるのだろう。

 ハニエルがため息を吐いているとドアが開き、ラジエルがハニエルのいる部屋に入ってきた。

「ハニエル。そろそろ交代だ」

「はい。それでは二日間留守は任せますね。10月26日には戻って来ますから」


 ハニエルは鼻歌まじりに部屋を出て行った。10月26日まで彼女は大分で探偵活動をする。たまっている依頼をスピード解決していく二日間が明日から始まる。


Episode 3 での江角千穂の出番は終了。


逆輸入した割には出番が少なすぎる気がするが、Episode 4 では主人公として活躍します。

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