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警察不信  作者: 山本正純
Episode 2  信賞必罰
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Side.046 犯行声明に隠された暗号 The code hidden in the claim of responsibility

 午前9時千間刑事部長は無線でパトロール中の警察官に呼びかける。

「東京都内のSで退屈な天使たちはバイオテロを行う予定だ。前回の暗号の解読方法からSはSouth。南だと考えられる。東京都内にある南に該当する場所を重点的に捜索してくれ。東京都内の南側に位置する場所や地名に南が付く場所。どこでも構わない。パニックにならないように慎重に捜査してくれ。以上だ」

 

 千間刑事部長の隣にいる喜田参事官は考え込む。

「該当しそうな場所が多すぎませんか。もしかしたらあの犯行声明に該当箇所を絞り込むヒントが隠されているかもしれません」

「そのヒントが分かるのか」

「それはまだですが、月影管理官と合田警部が暗号解読に挑んでいるそうです」

 


 その頃月影と合田は新宿区百人町に車で向かっていた。車内で合田は月影に推理を確認する。

「行先は新宿区百人町にある皆中稲荷神社だろう。あの犯行声明に隠されたキーワードは絶対に勝ってね。絶対に勝つという言葉は必勝という単語に言いかえることができる」

月影は合田の推理に首を縦に振る。

「Sというのはおそらく新宿区のことで間違いないでしょう。前回の暗号の答えが方角を英語にしたものだったから、答えを変えて警察の裏をかいたのでしょう。そして絶対に勝ちたい試合があったら必勝祈願をするために神社へと向かいます。この新宿区で必勝祈願が有名な神社と言えば、皆中稲荷神社。バイオテロはこの神社で行われます」

 

 合田は退屈な天使たちの行動に怒る。

「神聖な神社でバイオテロなんて間違っている」

「はい。本当に神社でバイオテロが起きないことを祈りましょう」

 


 9時10分二人は皆中稲荷神社に到着した。だが怪しい人影はどこにもいなかった。それどころか参拝客が三人くらいしかいない。

 本当にこんな所でバイオテロが起きるのか。合田たちは疑った。その時境内を掃除していた巫女が合田たちに声をかけた。

「すみません。警察の方ですか」

「はい。そうですが」

 その答えを聞き巫女は安心した。

「実は今朝この神社に奇妙な贈り物が届きました。なんだろうと思っていたら、神社に電話が入りました。その小さなダンボールに入れた贈り物は警察が来たら渡してくれ。もしも午前11時までに刑事が来なかったら、警察署に提出しても構わないって声を変えた不気味な男の声で」

 合田と月影は顔を見合わせる。合田は巫女に指示を出した。

「その贈り物を渡してもらおうか」


すぐさま巫女は贈り物を取りに行く。そして一分後巫女は小さなダンボールを持って帰ってきて、合田たちにそれを渡した。

 合田はダンボールを開封する。その中には携帯電話が入っていた。電源が切られているので、彼は電源を入れる。するとダンボールの中にあった携帯電話に非通知の電話が届いた。合田はその電話に出る。

「もしもし」

『結構早かったね。無能な警察のことだから見つからないと思ったけど』

 その声は変声器を使用した不気味な男の声だった。

「あなたは退屈な天使たちのメンバーだろう。バイオテロはどこでやる。まさかこの神社じゃないのだろう」

『その通り。バイオテロはこの皆中稲荷神社では起きない。別の場所で起きるからね。あの犯行声明からこの場所を導き出した警察官に敬意を称してバイオテロが起きる場所を教えるよ。簡単には教えないけどね。今から言う暗号が示す場所に来て。1958を見下ろす古いノッポと2012の大木の間。制限時間は午前10時30分まで。それまでに到着しないと教えないから』

 合田は犯人とある交渉をする。

「ヒントを言え。それだけじゃ分からない」

『仕方ない。無能な警察官にヒントを与えよう。一度しか言わないからよく聞け。a=b(1/2c)』

電話は切れ、二人は駐車場へと向かう。


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