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警察不信  作者: 山本正純
Episode 1 連続強盗殺人犯を確保せよ!
17/106

Side.017 ウリエルたちの襲撃 Uriel's and others attack

 それから十分後一台のハーレーダビッドソン・VRSCと四台のヤマハXT400Eアルテシアの集団が東京都練馬区に到着した。区内は異常な数のパトカーが走っている。東京都と埼玉県の県境に位置する場所には100人の警察官が集まっていた。

 

 その様子をウリエルたちは確認する。

「思ったよりいっぱいいますね」

 

 ウリエルが呟くと赤いネクタイの男はアタッシュケースを開けて仲間にスタンガンと野球ボールサイズの玉を手渡した。全員が武器を持ったことを確認したウリエルは鴉たちに指示を出す。

「ポイントごとに制圧していきますか」

 

 鴉たちは持ち場にバイクで移動した。


 三分後ウリエルは無線で指示を出す。

「皆さん。到着しましたか。それでは狩の始まりです」

 

ウリエルは二十人の警察官の集団に向かって野球ボールサイズの玉を投げる。

 その中に一人の刑事は物陰から何かが投げられたことに気が付いたが、すぐさまボールからは白い煙が噴出される。

「嗅ぐな。これはたぶん催眠ガス」

 

 一人の刑事の呼びかけも効果がなく十五人の警察官はその場に倒れこんだ。残りの五人はハンカチで口を覆ったため睡眠ガスを吸い込むことはなかった。

(いったい誰がこんなことを)

 

 そんなことを考えたのもつかの間、五人の刑事たちもその場に倒れこんだ。

 倒れこんだ刑事たちの中央にはフルフェイスのヘルメットを装着したウリエルがスタンガンを持って立っている。

(殺すつもりはないから安心して)

 

 その頃鴉たちはウリエルに無線で連絡をする。

(ポイントA。制圧完了)

(ポイントB。制圧完了っす)

(ポイントD。制圧完了っと)

(ポイントE。制圧完了しました)

 

 全員の制圧を把握したウリエルは無線で指示を出す。

「それではボールを回収してください。それと道を作りますか。ここから一番近いのはポイントEです。そこにパトカーが五十台停まっているでしょう。まるで包囲しているように。邪魔だから爆弾で道を作ってください」

『了解しました』

 

 それから一分後凄まじい爆音が聞こえた。

『こちらポイントE。邪魔なパトカーすべて爆破しました』

「ご苦労様。それでは渋谷に向かいましょうか」

 五台のバイクの集団は渋谷方面に逃走する。

 

 十分後逃走中の鬼頭は気分を害した。彼は舌打ちをしながら景色を見つめる。

「そろそろ銃撃戦を楽しみたかったのに」

 その後を追跡していた群馬県警の刑事は驚いた。この練馬区で鬼頭を逮捕する作戦だったにも関わらず包囲する100人の武装した警察官全員が気絶していたのだから。それに50台のパトカーが爆破されていた。何が起きたのかが分からず群馬県警の刑事は追跡を続行する。


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