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15)

 半年後、私は還俗して大学に編入した。

 王子はこれまでの学友と別れ、私を改めて学友に指名しともに学んでいる。

 これからも王子、王太子、国王として生きていかなければならないのに、ふとフレデリカに戻ってしまうのが心配だ。いつまで誤魔化せるのやら。

 

 休日は、王宮の庭園で私とフレデリカは散策をしたり雑談をしたりして過ごしている。

 国王陛下は王子がフレデリカになることに最後まで反対されていたが、王妃殿下が粘り強く説得され許しを得ることになった。

 

 アレクサンドラ・マリアとも語り合い、ともに王子を支えていくことで合意した。

 平日や式典、パーティーではアレクサンドラ・マリアが王子殿下の婚約者、やがては夫人として支え、休日は私がフレデリカのパートナーとして支えていくことになった。

 

 久しぶりの休日、私はフレデリカといつものように王宮の庭園を散策する。

 フレデリカは私にもたれかかりながら、上目遣いに不満を訴えてくる。

 「王子が忙しすぎて辛いんだって。もっと休ませてあげても良いと思うんだけど。」

 「そうですね。最近休日が少ない気がしますね。」

 「王子がね、言ってたんだけどね、国王陛下の差し金じゃないかって。」

 「どうしてですか?」

 「もう分からないの?」

 「分かりません。国王になるための準備でしょうかね。」

 「それもあるけど!こうして過ごすことが陛下はご不満なの!」

 「ああ、なるほど。」

 フレデリカは頬をこれでもかと膨らませて、怒っているとアピールしている。フレデリカの時は無邪気で可愛らしい。こういうとき、ああ、この人はやっぱり私の初恋の人なんだと思わされる。

 「ねえ、私の話聞いてる?」

 「ああ、すみません。フレデリカはやっぱり私の初恋の人なんだと改めて実感してました。」

 フレデリカは顔を真っ赤にして、「私だってヴィクトールが初恋の人なんだから」とか何とか言っている。

 「ねえ、ヴィクトール?」

 「なんですか。フレデリカ。」

 「もう離さないんだからね。」

 「私もですよ。」

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