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16話

さっきまでミラネルが乗っていた物はただの石じゃなかった。

全長3メートルほどの巨大な石に、いくつもの小型の石がくっつき2本の手と足が形成されている。

真ん中にある巨大な石には二つ穴が開いておりそこから水色に光る瞳のようなものが確認できる。

前世で俺がプレイしていたゲームでゴーレムと呼ばれていたモンスターによく似ている。

俺がそんなことを思っているとミラネルが焦っている様子で言った。


「あれは!! 高純度のマナが存在する場所に稀に生まれるという珍しい魔物。名前は〔ガーディアン〕」


ミラネルの言葉に思わず俺は息を飲んだ。

この世界に来て初めてまともに対峙する魔物が大型の魔物だとは。

正直そこらへんの雑魚戦をせずに、ボス戦に突入したみたいで不安が大きい。

そんなことを思っていると、ガーディアンは俺達を敵とみなしたのか大きな両腕を振り上げた。

ミラネルが俺達に叫ぶ。


「これは危ない!! 二人とも一旦距離をとるぞ!!」


そう言われ俺達は全速力でガーディアンから離れた。

ガーディアンも振り上げた腕を思い切り自分の目の前の地面に叩きつける。

動きはゆっくりだが両手が地面についた瞬間ものすごい轟音とともに、辺り一帯へ衝撃波が広がった。

俺達も多少離れていたとはいえ両手で顔を覆い身を守る。

衝撃波によって吹き飛んできた小さな石が手や足に当たり痛みが走ったが、みんななんとか無事だった。

離れていてもこの威力だと近くにいたらひとたまりもなかっただろう。


ガーディアンは俺達を仕留めきれなかったのを理解したのか、こちらへ体を向け歩き始めた。

それを見てミラネルが嬉しそうな笑みを浮かべいった。


「面白いじゃないか! 二人とも! あたしがあのデカブツと戦うから後ろから援護をよろしく頼んだよ!!」


「でもミラネルさん1人じゃ危険じゃ……きゃっ」


一方的に作戦を伝えるとレティーナの制止も聞かずにミラネルはガーディアンの方へ走っていった。

今までとは違いものすごいスピードでガーディアンに突っ込んでいく。

俺がミラネルの行動に呆気にとられていると、隣でレティーナが言った。


「バルトさんこのままじゃミラネルさんが危険です!! 私達も行きましょう!」


「お、おう! 急に戦闘に入るしミラネルはすぐにどっか行くしで驚いたけど、ミラネル1人にまかせるわけにはいかねぇな」


「はい!」


俺達も遅れながらもミラネルの後をついて走りだす。

その間にミラネルはガーディアンのすぐそばまで迫っていた。

ガーディアンも、近くのミラネルに的を絞り右腕を振り上げミラネルへめがけて振り下ろす。

ミラネルはそれを華麗にかわしガーディアンの懐に入ると、左手から1本の鉄の剣を取り出しガーディアン体めがけて思い切り突き刺した。

しかし剣はガーディアンの体の硬さに耐えられなかったのか刀身が砕けてしまった。

ミラネルは刃が通らなかったことを確認するとすぐにガーディアンから飛び退き俺達の方へ戻ろうとする。

ガーディアンも懐のミラネルに気づき捕らえようとしたが、動きが遅いのでまったく捕まらない。

ミラネルはガーディアンの腕をすり抜け俺達の所へ帰ってきた。

ミラネルは砕けて短くなった剣を見てこういった。


「あいつの体予想以上に硬い物資で、できてるな」


俺は剣を見るミラネルに対して気になったことを聞いてみた。


「ミラネルその剣はどこから出したんだ? 俺には何もない空間からいきなり現れたように見えたんだが」


「ああ、この剣かこれは異空間収納魔術で、異空間に置いていた剣を呼び出したんだ」


ミラネルはそういうと短くなった剣を投げ捨て、再び何もない空間に右手をかざす。

すると手の平のあたりに剣の握りの部分が現れその先に剣の刀身が現れた。

色は先ほどの剣よりも明るいねずみ色をしていた。

ミラネルは不適な笑みを浮かべるとこういった。


「さっきは小手調べで強度の低い剣だったからな。次はあたしの持っている中でもかなりの切れ味を誇るこの剣で行く」


この人どんだけ戦いたいんだよ。

俺達もミラネルに加勢したいけどガーディアンの弱点とかも知らないしな。

また行っちまう前にミラネルに聞いてみるか。

俺は再びガーディアンの方へ向かおうとするミラネルに聞いてみた。


「なぁミラネル。ガーディアンと戦うのはいいけど、俺等こいつの弱点とかまるで知らないんだけどお前は知っているのか?」


そういうとミラネルは左手で頭を掻きながら言った。


「そういえば何も言ってなかったな。ガーディアンの弱点は奴の体の中にあるコアだ」


コアかだとしたらミラネルはあの剣で、奴の体を破壊してコアを見つけ出そうとしているのか。

それなら俺達でも何かできるかもしれない。


「わかった。俺達でミラネルが楽に懐へ行けるように注意を逸らすからその隙にガーディアンを功撃してくれ」


「ありがとう!! あたしは奴の体を砕くことに専念するよ」


そういってミラネルはガーディアンの方へ走り出した。


「俺達も左右から魔術で注意を逸らすぞ!」


「わかりました! 私は右に展開して魔術を撃ってみます!!」


レティーナは元気よく返事をするとガーディアンの右側へ向けて走っていく。

俺も左側へ向けて走り出した。


左右に別れて走り出した俺達とガーディアンの方に直接走っているミラネル。

ガーディアンはあいかわらず俺等を標的として定めているようだが、展開したことがよかったのかどれを狙ったらいいのか分からなくなっているようだ。

しかし3人の内ミラネルが一番近いことに気づいたのか体をミラネルの方へと向け始める。

それを見て右側に展開していたレティーナが両手をガーディアンに向け魔術を唱えた。


「火球よ! 我が前の仇なす敵を焼き尽くせ!! 【ファイヤーボール】!!」


レティーナが魔術の口上を唱えると両手の先にレティーナの体の半分ほどの炎の球が現れた。

そしてそれが勢いよくガーディアンの方へ放たれる。

そしてガーディアンはそれに反応できずにガーディアンの胴体に命中し爆発した。

爆発した場所に大量の煙が上がりガーディアンの体を隠す。

前に使っていた【ウインドスラッシュ】とは異なり火の魔術。

しかも風の魔術とは桁違いの威力。

これなら硬い体のガーディアンでも少しはダメージが入ってるだろう。


そう思ったのだが。


煙が消えていくとガーディアンの体は魔術が当たる前と変わらず傷1つ、ついていなかった。



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