表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/92

はじまり

初投稿です。

拙い文ですがよろしくお願いします。

 そこにソレは居た。

 周りには何もない唯々白いその場所は・・・はてなんだろ?


 そこには何もないが、ソレには願ったことが現実になる力があった。

 (ゆえ)に何でも叶った。


 そこは何にも見えないが、如何(いか)なる時間も空間も時空をも超え、何処(どこ)までも見渡す力をソレは持っていた。

 故に何でも見えた。


 しかし一人きりだった。

 故にソレは短く端的に、至極当たり前の事をポツリと呟いた。


「詰まらない」


 何でも叶う力も、全てを見通す力も、たった一人ではなんの面白味もない。故にソレは様々な世界を渡り歩き、お邪魔し、暇つぶしをする為に歩き出したのだった。



    ※   ※   ※



 そこにソレは居た。

 周りに何があるかも分からない唯々暗いばかりの何処か・・・。


 そこには何もなく、ソレもまた何も持っていなかった。

 故に何も叶わなかった。


 指先すら見えぬその場所で何が見えるはずもない。

 故に何も見えなかった。


 ソレは何も無い場所に独りだった。

 何もなく、何も見えないその場所にはソレ以外何もない。当たり前の様に孤独だったソレはポツリと呟いた。


「詰まらない」


 何も持たず、何も見えないたった独りは黙し、膝を抱え、身を縮め、そこに居続けた。



    ※   ※   ※



 正反対のソレ等は別々の場所で其々同じことを呟た。


 そして、


 歩き続けたソレは辿り着いた。


「何だ此処は」


 黙し続けたソレは声を上げた。


「なんだお前は」


 出会える筈の無いソレ等が出会い、世界は生まれた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ