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焼き付けられたのは眼ですか?脳ですか?それともあなたの、心ですか?

感想、評価をいただきありがとうございます(*´∇`)

読んでくださる全ての方々へ感謝の祈りを捧げながら、本編第86-2話を投稿させていただきますー!

前後半に分ける形式2回目ですが、ほんのりと別々に1話として投稿しちゃえばいいのでは?とささやき声ががががが。

でもでも、短いとやっぱり寂しいので長すぎるときはこの形式で暫く進めていこうと思います。

これからも皆様に楽しんでいただけると幸いです(*´∨`*)


実は、末恐ろしいことに間もなくいただいた総合評価ポイントが1000に達しようとしています!

連載一周年を目前?にして、ガクブル震えながら見守っています。

みなさま、夢を、希望を、ありがとうございます(o・ω・o)

「『光放つ源球よ(ルークス・)清きを以て(クラリタス・)闇を照らせ(ゼーアライティング)』!!!!!!」


ソウが力強くなにかの言葉を叫んだ。すぐ次には目の前がまっくらになってウチは気を失った・・・と思う。たぶんそうなんだと思うけど、よくわからないの。気づいたときにはたおれてて、まっくらで、なにも見えないけどソウの血のニオイだけがした。


「・・・ソウ?・・・だいじょうぶなの?・・・ソウ?」


呼んでみるけどへんじがない。いつも呼んだらすぐこたえてくれて、笑顔をむけてくれて、優しくあたまをなでてくれるソウが、こたえてくれない。


「・・・・・・・ソウ?」


へんじはないけど、ニオイは・・・近い。近いと思う。まっくらなせいなのか、ソウの血のニオイのせいなのかわからないけど、近いのかとおいのかとくわからない。わからないの。


「・・・こっ・・・ち?なの?」


たぶんだけどソウのニオイが強い方へいってみる。まっくらでこわいからしゃがんだまま。たたないまま。


「あっ。」


前にのばしてた手になにかがあたった。ゴワゴワしてるけどそんなにゴワゴワしてない、知ってる。ソウのマントだ!


「ソウ!」


よかった!ソウはやっぱりここにいた!血のニオイもするけど、ちゃんとソウがいる!よかったの!

呼んで、ゆすって、押してみて、ちょっとだけ叩いてみる。ポコポコ。ダメ、起きない。そんなにたくさんの血のニオイはしないのに?


「う~?」


めずらしいの。ソウはいつもすぐ起きる。起きなかったのは寝こんじゃった時だけ。


「・・・もしかして・・・?」


また、目がさめないの?ずっと、寝ちゃうの?たくさんの魔法も使ってなかったし、強いのとも沢山のモンスターとも戦ったりしてないよ?


「だ、だいじょうぶなの?ソウ?ソウ?!」


この前は目がさめた。けど、目がさめないかもっておばあちゃんは言ってた!目がさめないの、ヤダ!


「ソウ!起きて!起きてって!起きてなの!!」


ちょっと強く、叩いた。それでもダメ。起きない・・・。もっと強く叩いた。それでもダメ!起きない!起きないの!


「や、やなの!ソウ!起きて!起きてなの!!」


バシンバシン叩いても起きない!なんで?なにがあったの?ソウは何をしたの?どうしちゃったの?どうやったら起きるの?!ねぇ!ソウ!なんでなの!!?


「んっ!」パチン


「ふえぇぇ??」


せ・・なか?・・たたかれた、の?


「ん。テト、ソウ、たたく、いくない。」


「その声と、ニオイは・・ニコ、ちゃん?なの?」


「ん。ニコ、は、ニコ。」


「ニコちゃん!よかったの!ニコちゃん、起きたの!」


ふり返って、たぶんこの辺ってところを抱きしめると、ニコちゃんがいた。よかった。ニコちゃんがいてくれてよかったの!


「ソウが・・・ニコちゃん・・・ソウが、ね?おっき・・しないの。ソウ、ここに、いるのに、起きない、の。」


ニコちゃんに抱きついたら、なんだか涙がこぼれてきた。かなしくないのに、さみしくないのに、どんどん涙がとまらないの。


「あ、あのね?ソウが・・・このままおっきしなかったら・・どう、しようかって。どう、したらいいのかって、わか、わからないの。」


ソウをマーグルお婆ちゃんに見せたら治る?ポーションを使ったらおっきする?どうしたら?どうしたらいいの?


「ん。ソウ、だい、じょー、ぶ。」


「・・・?ニコちゃん、わかるの?」


「ん。」


自信マンマンなお返事が返ってきたかと思ったら、ウチの手からスルッて抜け出したニコちゃんがソウの近くによっていく感じがした。


「ニコちゃん、どうするの?」


「ん。こー、する。」


ぎゅむって小さな音がなった。


「・・・ソウ、おっきするの?」


「ん。こっちも、すれば、だい、じょー、ぶ。」


すぅぅぅぅぅーーーー・・・


ニコちゃんがすっごく息をすってるような音がする。なにをするのかわかんないけど、ソウをおっきさせれるなんてニコちゃんスゴいの!さすがなの!


「あむ・・・ふぅぅぅううううっっ!!!!」

「ぐぼごっっぺ!!?ごっぷ!ぺぽっ?!」


「いまの声!ソウ!おっきしたの?!」


「んっ!」ガシッ


「げへっ!がへぁっ!はあ、はあ、は?」


すぅぅぅぅぅーーーー・・・


「えっ?!ちょまっ!ニ、ニコさん?!なんでまむぐう?!」

「はぷ・・・ぶふぅぅぅううううっっ!!!!」

「おべぐりおぶおぶ???!・・・・ぎにゅ・・・びにゅ・・まっ・・---。」


それから何回かニコちゃんが大きく息をすったりはいたり、ソウがせきこんだりをくりかえしたの。たぶん、とちゅうからソウおっきしてたと思うけど、きっと大切なことだったの!だってニコちゃんすっごいやりきったって顔してるもの!


「んっ!」ドヤァ



――――――――――――ソウ氏はぁはぁタイムをはさみます――――――――――――



「あー・・えらい目にあった・・と思う。うん、思うんだけどあんまり記憶がございません。」


急に何某(なにがし)かが勢いよく俺の口内を蹂躙して攻め立ててきたかと思ったら、なんてことはない・・・かどうかちょっと微妙だけどそれはニコの息だった。らしい。

らしいというのはカナデさん情報で知ってるだけで、途中経過はさっぱわからん。なんでニコと風船ごっこやってたんだろ?つか風船役なんてやるの初めてなんですけど?


「ソウ、おっきしてくれてよかったの!」


「おっき・・・?あ、あぁ、起きてってことね。ちょっと一瞬確認しちゃったよ。こっちは平気、大丈夫。」


「マスター、貴方がゴミですか?」


「ちょいと待たれよカナデさん。それわひどいと思いますよ?」


あんな言い方されたら誰だって当然に思うことであって、なのになんでかゴミの代名詞を背負わされそうになる今日この頃。最近カナデさんが怖いと思うの。ひどいと思うの。


「ニコちゃんがソウのこと起こしてくれたの!」


「そうだったのか。自分が寝てた理由も思い出せないけど、ありがとね。ニコ。」


「むふんっ。」ドヤッ


とてもキレイなドヤ顔をされていらっしゃる。あ、いまは出力抑えた明かりの魔法使ってますのん。光よ灯れ(ライティング)っていう普通の明かりね。ドラマタの彼女を参考にさせていただきましたの。人はこれをパクったともいうが、私的にはリスペクトである。


「ありがと、ニコ。」


ドヤってるニコさんの頭をなでなで。薄い胸はいくら張っても凹凸なんかないが、それこそがまた愛らしいと思えるから不思議だわー。可愛いって卑怯!正義なのに卑怯だよ!


「んむ~。ファーストキッスは幼女のヨダレの味がする。」


「・・・マスター・・・。」


「ごめぽ。いまのはないわ。ちょっとやっちまった感がパネェっす。」


それでも口をついて出たのは仕方がないと思うの。だって俺の顔ってばいまニコのヨダレでべちゃべちゃなんだもん。

その理由というのも何故か俺の魔力枯渇状態を見抜いたニコが、自分の魔力や周囲の魔力を俺に渡そうとして行った人口強制呼吸が原因なのでなんともいえない。

ニコが理解してやってるのかはわからないが、俺がもってるスキルに『吸収強化』というものがある。これは食べたり飲んだり吸ったりなんだりしたモノを効率よく吸収して俺の糧にしてくれるという素敵スキルだ。ランクとしては下級だが、どうやら今回コイツが活躍したらしくニコの呼気やヨダレなんかから魔力を吸収できたからこそ早期の回復が適った。どうやらそういうことらしい。


「幼女のしずくってやっぱり回復アイテムだったんだな。」


「そんな戯言よりもニコが内包する魔力量に着目した方がよろしいかと。」


言われんでもわかっとるがな。ニコの魔力内包量がかなり多めなことくらい。ただ、多いといっても化け物みたいに多いんじゃなくてこの年代、低レベルでは多いよねって話しなだけで異常な訳じゃないんだけどね。


「ただ、俺がこの世界に来たばっかの時より確実に多いのだけは確かだしなー。魔法系の才能があるんだろうか?魔法少女になれるんだろうか?」


あのちょっとよく見ると怖い系マスコット君がいないとなれないとかだと困りものだが、もしもニコが魔法少女になって魔女と戦うっていうんなら絶対手伝うね。むしろ殲滅してニコの魂を浄化する素材を集めまくるね!


「この世界で魔女となると、いずれも後期高齢者になると思われますが?」


「夢もきぼーもありゃしないじゃない。」


ついつい扉の番人の口癖がついて出るくらいに絶望した。折角エントロピーにケンカを売っても出くわす相手は高齢者。高齢者の入れ歯でも奪えば自分の宝石を浄化できるとでもいうんだろうか?そんなんで寿命が延びる魔法少女見たくない。


「ん~?」


でもま、まだまだ幼い幼女なんだし魔法少女になるならないを考えるのは早すぎるかな。


「助けてくれてありがとね。」


再びお礼を口にすると、なでてる手にグリグリと頭を押し付けてくる。やだやだなぁに?可愛すぎるんですけど?

ニコの頭と態度に夢中になってたら、逆サイドからテトにゃんが上がってきた。センタリングがそのままおいらのハートにゴールインしちゃうぞ!<―キモすぎる


「ソウ、もうへーきなの?」


「うん、もうへーきなの。ごめんね心配かけて。てかまぶしくしてごめん!テトもニコも痛かったでしょ?」


「まぶしかったの?」


「ん?」


どうやら2人とも覚えていらっしゃならい様子。どゆこと?


「おそらく、強すぎる刺激に対して脳が防衛反応を示したのでしょう。」


「防衛反応って?」


「忘却です。脳の処理能力を大きく上回った場合、稀によくある事象です。」


「その言い回しはいただけないが、言いたいことはまぁわかったよ。うん。」


どうやらこの小さな愛妹たちにとって多大なる負荷がかかってしまっていたらしい。猛省せねば。この子達に外傷がなかったからってちょっと楽観視しすぎてたらしい。


「あ~、どうやら2人とも忘れちゃってるみたいだけど、みんなが気を失う前に俺の魔法失敗してたんだよ。それが原因で倒れちゃったみたいなの。ごめんなさい。」


「そうなの?よく覚えてないのー。ニコちゃんは?」


「ん。ニコ、も、ない。」


「・・・それでもごめん。」


「んーっと、失敗するのは仕方ないの!けど、倒れちゃうのはダメなの!ソウが起きてくれないのはすっごくイヤなの!」


両手をぐっと握りながら強く言われた言葉にハッとした。俺が倒れて目覚めなかったことがあるのを思い出させちゃったのかと。自分の感覚ではちょっとだけ倒れてたのなんて寝てるのと大差ないくらいにしか思ってなかったけど、テトやニコにしてみたらそうじゃないのか。


「ソウが・・ソウが起きないのかもって思ったらすっごくコワかったの。ウチ、ソウがいないの・・・ヤなの。」


うぐぅ。なんだこれ?胸が苦しい。不謹慎かもしれないけど、テトが可愛くて愛しくてテラヤバス。うるんだ瞳で見上げられるとドキがムネムネしちゃうの。


「テト、ニコ、ごめんね?不安にさせたのも含めて全部ごめん。これからはちゃんと気を付けるし、倒れないように心掛けるよ。約束だ。」


誓いながら小指を絡ませ上下運動ぴっこぴこ。それなりに慕ってくれてたらいいなーなんて軽く考えてたら思った以上に慕われてたっぽい。やだ嬉しいんですけどーニマニマしちゃうー。

けどちょっとばかし真面目な雰囲気なので顔には出さずに心の中だけでヘラヘラすることにして、カナデさんには少しだけ口を閉ざしていただこう。空気壊さないでよ?


《最も空気を破壊しているのはマスターの心根ですが、この少女たちには関係がないので黙っておくことにしましょう。平身低頭感謝することですね、マスター。》


果てしなく遥か高みからの上から目線に戸惑いと驚きを隠せないが今回ばかりは致し方がない。愛妹たちのために我慢しよう。そうだ、妄想の世界でカナデさんのあんよを舐めながら謝罪するプレイを楽しめばいいんだ!と思ったのも束の間。俺にはそんな高尚な趣味はなかったと心が膝をつく。思った以上に良識人な自分が憎い。

愛妹たちと「指切りげんまん嘘ついたら再び風船役やることにきーめた」っと最高の思い付きを混ぜこぜにした約束を交わしようやく歩き出す。若干体調回復とか含めた時間だったので大切な時間だったんです。家族の触れ合いも大事なんです。


「ミリ―、元気してるかな?・・・っなの!」


急すぎることで有名(俺の中では)な石階段の半ばから飛び降りつつテトにゃんが言う。すごい跳躍だけどスカートがペロンってなっちゃうから俺以外の人がいる前でやっちゃダメだよ?と心の中で思いながら暫し考える。


「んむ~?ミリーが元気じゃないところが想像できないな。」


「あははっ!そういえばそうなの!ミリー、いっつも元気なのー!」


何故か爆笑のテトにゃん隊員。奥に進むほどにテンションが上がってますけど大丈夫なのかな。バターになっちゃわないかな?


「ニコ―。降りられそうー?」


「んー。ん。」


石階段をゆっくりと降り始める幼女。そこそこの段差があるのに器用に降りるな。年齢の割に危なげなく体動かすんだよねー、ニコって。普通幼女ってもっとぶきっちょなイメージなんだが運動神経もいいんだろうか?魔法の才能もあるし、やっぱうちの娘って非凡な才能の塊だとしか思えないんだけど。


「んふー。」


しっかりと降り切ったニコのドヤ頭をなでなで。目的の地はもうすぐそこだな。


「ソーウー!とびら―!あったのー!」


「はーあーいー!いまいくよー!」


先行しちゃったテトにゃんからはよこいコールが届いたのでニコを小脇に抱えてえっちらおっちら。重厚な扉の前でぴょんぴょんしてるテトにゃんをはっけそ。いえいらぶりー。


「おまたー。」


「ソウ、この扉どうやって開けるの?」


「・・・えっ?」


言われて見つめる重そうな扉。前回戸締りはきちんとね☆みたいなノリで閉めちゃったけど、こっちから見ると取っ手がない。とっても困る。これ引くんだよね?マジで引くんだけど・・・。


「マスター、冗談はいいので早く開ける方法を考えてください。」


ちょっといい感じに韻を踏めたと思ってたらこれですよ。カナデさんの成分に優しさは含まれてないんだろう。


「早くテトを休ませた方がいいかと。あの高いテンションは疲労からきている可能性が高いです。」


おっふ。思った以上に優しかった結果らしい。優しくないのは俺に対してだけなんですね。遠慮しない仲の良さだと思って甘んじて受け入れよっか。うん。


「・・・。」


んー。


「・・・。」


んむ~。


「・・・ムリくさくね?」


物理的に重い扉を取っ手なしで引っ張るとかどんな苦行だよ?俺のお手てに吸盤とかついてないんだが?色々探ってみても魔力的な仕掛けもないし、物理的なスイッチ等々も見当たらない。前の住人はどうやってたんだろ?閉めないように気を付けてたとか?いやいやそんなまさか。1回の凡ミスで使用不可になる扉とかいくらなんでも・・・ない、よねぇ?


「・・・いや、ここだけが出入り口じゃないってことはなくもないかもしれない。」


「もしそうだとしたらどうするのですか?」


「いまから引き返して別の穴から入りたくないから、どうにかこうにか考えてみるよ・・。」


目の前には重厚な鉄っぽい金属の扉がそびえ立っている。取っ手はない。壁はこの扉を支えられる程度の強度があるってことはきっと固い。しかも分厚いだろう。こんなもんいまから掘ってらんないし、足元の土も思った以上に固そうだ。掘って進むのはムリくさい・・・。


「八方ふさがりとはまさにこのことか。」


でも扉がフラットなんだから超強力掃除機か、磁石でもあれば引っ張れそうだな。でもそんなもん持ってないし、この世界に普通に普及してるわけもないからDP召喚じゃどうしようもなさそうだ。


「はてさてふむー。」


どうしたもんかと頭を悩ませていたら、ニコ様からお告げをいただきました。


「ん。ソウ、コレ。」


「ん?コレって、マイダンジョン?・・・あ、そっか!」


ニコ様が言うことにゃ、背嚢(リュック)型のスペシャルなダンジョンを使ってばきゅれと。そういうことですねわかります!


「それでは早速、いってみようーやってみようー!そればきゅれ!」


扉に口を押し当ててからバキュームを開始すると、あら不思議。まるで吸い付くというか張り付くかの如く扉にくっついたじゃあーりませんか!これならイケる!これならカツる!一生懸命引っ張ってみると、あらあらあらあらまぁまぁまぁまぁ。


「いま・・・ビリッって言わなかった?」


「言いましたね。」


「言ったの!」


「・・・ん。」


扉に引っ付いた背嚢(リュック)を力任せに引っ張ってみたら、どこかしらかが切れたっぽい。えっと、これ大丈夫なんだろうか?ダンジョン壊れちゃう?


「・・・でもどこにも裂けたとこが見当たらないんだよなー。なんでだろなー?」


破滅の音が聞こえてからすぐに作業を取りやめ、背嚢(リュック)を調べてみたが異常なし。異常がないこと以上に異常なことはないんだけれど異常なし。どゆこと?


『・・・・・・ミ"。』


「・・・は?」


変なだみ声が聞こえた気がしてテトにゃんとニコに視線を移すもお顔をプルプル振られる始末。どうやら俺たちの中に犯人はいないようだ。


「カナデでもありませんよ、マスター。」


機先を制された。疑いの目を向ける暇すら与えられることはないらしい。


「となると・・・?」


『ミ"。』


ほむ。気のせいでもないらしい。


「怪しいのはこの背嚢(リュック)だけなんだが・・・なんにもないな。」


ビリっと破れた際にシュレディンガーの猫でもニョロって出てきちゃったんだろうか?こちらが開ける前に存在を証明してくるアグレッシブさがなんとも頼もしいが、それなら姿を見せとくれよ。


にょるん


などと考えていたら背嚢(リュック)の底部分から黒いしっぽが生えてきた。何を言ってるかわからねぇと思うが、ちょっとすまん。俺にも何が何だか訳ワカメちゃんな訳で。


『ミ"ミ"。』


しっぽは扉を指してる感じがする。もっかいやれってこと?お前の体バラバラになるかもしれないのに?


怪訝な感じを醸し出してみたらさっきより激しくしっぽは指し示す。鉄の扉(仮)を。


「常識!いままさに試されると同時に壊されているのは俺の常識に他ならない!」


もう理解ができそうにないので頭空っぽにして再度ダンジョンの口を扉へとキッスさせる。ばきゅってピタ。ばきゅぴたん。


「よくわからんけど引っ張るぞ!いいんだな?」


『ミ"!』


しっぽ?にいわれるがまま引っ張ってみるとさっきより力を込めても破ける気配が感じられない。これなら・・・イケるかも!


ギギィ・・・・・ギィ・・・


「お?開いた!開いたぞ!」


なんとか人1人滑り込める程度に開け放たれた扉をくぐってみると、あのだだっ広い空間が、そこにはなかった。


「はい?」


見ればそこには、ピンク色の巨大な繭のような塊がましましていらっしゃった。

以下駄文


・・・。

おまわりさーん!ここに変態さんがいらっしゃ「ちょっとウェイト!待とうかタイム!」むがむがむー!


ソウ「違うんだ!俺はなにもしていない!不可抗力なんだ!」


月姫「起こされるまではそうかもしれないけど、顔についてたヨダレを「あいやしばらく!待たれぃ!待たれぃでぃ!」あぐあぐあー!」

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