共同作業は美少女と 美少女成分増量中
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前回のあらすじ。
テトにゃんはカナデさん派
ニコは俺派
俺はカナデさん含めて3人共派だ
「いててててて。おでこもアゴも痛いんですけど?おでこ×トビラとか、アゴ×杖とか、何処の需要満たす気なんだよ?需要ないよそんなの。」
「相変わらず何を言ってるかはわからないけどね、玄関の所の皮はなんなんだい?それなりに臭いし、動かせないから困りもんさね。」
お互いに牽制を絡ませゴミ屋敷(笑)を進む。本人的にはちょっと物が多いだけかもしれないけど、この各種悪臭と謎の物品の数々のせいで完全に傍目ゴミ屋敷だ。
あんまり不衛生なようなら、妹達にはマスク・・・はないからカラーギャングみたいな布マスクでもさせようかな。特にテトにゃんは獣人だから臭いのキツいだろうし、ニコはまだ幼いからアレルギーとか心配だもの。
「ここってちゃんと定期的に掃除してます?ちょっと埃っぽいんじゃありません?臭いもひどいし、換気してます?マーグルお婆さん。」
「どんだけあたしにケンカを売れば気が済むんだい?いいよ!いつでも買ってやるさね!」
「えっ?ケンカとかそういうのがしたいんじゃないんですけど?衛生上問題がないか確認したいだけで、他意は一切ございませんよ?
あ、そういえばまだ自己紹介が済んでませんでしたね。テト、ニコ、ご挨拶しようね。こちらはこの魔法具屋さんの女主人、マーグルさんだ。」
「ウチはテトラリア、よろしくなの。」
「ん。ニコ。」
「おやおや、こっちの子供たちは随分と礼儀正しくて可愛らしいじゃないかい。私はマーグル。このしがない魔法具屋の主人をやってるよ。そちらのお嬢ちゃん・・・ええっと、名前は確か、ソウだかなんだかだったかね?
まぁ、とにかく、あんた達の姉と言い張るそこの娘の知り合い、みたいなもんさ。一応は商売上、かねぇ?」
「どんだけ疑問符並べるし。あんまり呆けた状態で話さないでよ。妹達が混乱しちゃうでしょう?それに、疑問なんか挟む余地もなく商売上の関係だよ。
俺が材料納品して婆さ・・・マーグルさんと品を作る。それを売る。至極真っ当な商売じゃないか。」
「あ、あぁ、確かにそれだけ言ってしまえばそうなんだけど、なんだか納得いかない説明に聞こえちまうね。不思議なもんさね、まったく。」
「そんな意味深だったり意味ありげだったりな話し方はやめてよマジで。変な誤解受けそうだよ。そういうフラグとかマジ勘弁なんで、マーグルさんもスルースキル身につけな?
2人も、あんまり畏まらなくてもいいからね。商売上の付き合いがあるとはいっても、気軽に話しができる相手だよ。」
「別にそれでも構いやしないけどね、何とも釈然としない気分だよ、まったく。」
婆さんをマーグル呼びするのも微妙に疲れるが、取り敢えず作業を開始しよう。今回は数も多いから時間かかりそうだ。
「いったん話しが落ち着いたところで、今日の分のポーションさっさと作っちゃおう。材料は持ってきたし、清水とポーション瓶の在庫は平気?ミトミの樹液はまだ使えるよね?」
「あぁ、その辺りは抜かりはないよ。こないだ貰ったポーションもしっかりと使いたい奴に使えたしね。ありがとね。」
「それは何よりだ。今日は前回よりも沢山作れるから、配れる量も多くなるけど・・・貴族連中にはちゃんと気をつけて配ってね。」
「そんなことはわかってるさね。それにしても、随分と持ってきたねぇ。これは夕飯までに終えられるか微妙なとこさね・・・。」
婆さんはパンパンに詰まった麻袋と背嚢、それからちょっと膨らんだ肩掛けバッグを眺めて呟く。うん、ムリじゃね?
「あの、ソウ?ウチも手伝えたりするの?できることなら手伝うの。」
「ん。ニコ、やる。」
「マジか!それは助かるな!2人共いい娘だなぁ~、ありがとね!」
人員総出ですり潰したり、炙ったりしてポーションを作っていく。婆さんと2人でやった時と違い、速いとかなんだとかを度外視してとにかく楽しかった。やはり美少女不在の現場はダメだな。婆さんとの共同作業なんかじゃテンション上がらんっつーの。
一方、いまこの時間は普通に楽しい。工作の時間のような雰囲気と、妹達の楽しそうな姿を眺める授業参観のようなってそれはまた親父感出てるよダメだよひっこめって。
一生懸命にサクリ草をすり潰すテトにゃん。真剣な眼差しで清水を量るニコ。火が無駄に似合う婆さんがジマク草を炙り、俺は混ぜ混ぜする時に魔力をグイグイと押し込んでいく役だ。見事な役割分担だが、テトにゃん1番大変じゃない?だいじょうぶ?
「これでさーいごっと。ええと、全部でひのふのみの・・・14本か。前回の3倍近く作れたな。皆、お疲れー!」
「う~。久々に沢山運動したから、ちょっと気持ちいいの。」
「ん。」
「はぁ~、やれやれ。流石に老体にはこたえるわい。寄る年波には勝てんわ、まったく。」
「もしかして、それはあたしの真似事かい?いい度胸してるじゃないかい!あんまり年寄り扱いするんじゃないよ!あたしゃまだまだ現役なんだからね!」
急に怒り出す老婆。まったく困ったものだ。誰も婆さんのことだなんて言ってないのになぁ?マーグル婆さんの顔が面白かったのか、テトにゃんは笑顔をみせ、ニコもどこか楽し気だ。
とりま俺らの取り分交渉をした結果、半々にしようってことになって下級ポーション所持数が7本になった。持ち歩き辛い。
ポーション入れるようの薬瓶バッグを要求したら、クッション性と仕切りのある肩掛けバッグを売ってくれた。くれるんじゃないんかい。しかも銀貨8枚とぼったくり価格に衝撃を受ける。
単品でここまで高い買い物を今生でしたことがないが、必要なので購入。妹達がいなかったら銀貨を床にバラ撒いて「拾え」とかやってたかもしれない可能性だってある。イラッとくるお値段なんだもん。
それでもお髙いだけあってか、丈夫で長持ちするモンスター素材を使って入る上に、ある程度の断熱効果があるらしい。保冷バッグ的な?アルミニウムが主食のモンスターでもいたのだろうか?
ちなみに仕切りの数は4×5で20本まで入る。よく郵便屋さんのイラストで職員さんが肩から掛けてる感じのバッグに近いと思うが、どうなんだろう?あんまり例えがうまくなかったかもしれない。
「これが年の功か・・・見事な商売だな。今後見習うとしよう。」
「バカをお言いでないよ。これでも良心価格さね。よそで買ったらもっとするって思っておいた方がいいよ。」
・・・良心なんてあったのか。散々叩いてくるからそんなものないと思っていた。人はみかけによらないものだ。
「まぁ、必要なものだったからいいよ。うん。これも勉強だと思えば、さ。」
「そんなこと言って値切ろうって思ってもあたしは折れないよ。」
「はいはい、じゃあそろそろ帰るね。ポーションケースも大事に使わせてもらうし。次はいつくらいがいい?予定があれば聞いておくけど。」
「あぁ、いまある分もすぐに捌けちまうだろうからね。あまり日をおかないでくれると助かるよ。もっとも、こんな量の薬草をどんなペースで持ってこれるのかわかりゃしないってのが本音さね。」
「あ~、それは俺にもちょっとわかんないな。まだ探索全然進んでないし。でも、そうそう間隔空けないで持ってこれそうだとは言っておくよ。急ぎの際は直接呼んでくれたら来るし、暇ならだけど。」
「そうかいそうかい。わかったよ。何か急ぎの用事があればギルドか宿にでも頼むとするよ。宿はどこなんだい?」
「え~っと、『防壁の憩い宿』?だっけ?確かそんな感じのとこ。」
「あぁ、ゴルドルのとこかい。そこならそう遠くないし、問題なさそうさね。」
いま明かされる衝撃の事実!なんと、大将の名前はゴルドルらしい。とってもごっつい漢らしい名前だ。てか知り合いか。大将顔広いな。
「予想外に大将の顔が広くてびっくりしてるが、まぁ便利だからいいや。街の外に出てることが多そうだから、できれば連絡は早めによろしくで~す。」
「あぁ、わかったよ。あと、玄関のモノは今日持って帰っておくれね。いつまでも置かれてたら困っちまうよ。」
こっちだって持って帰るのが大変だから置いてったのに、保管許可降りないらしい。けちんぼめ。
仕方ないので早速ポーションをグイッと一服。全身に力が漲る感じがする。味はそこはかとなく栄養ドリンクのような味だ。中世然としたミロワールドでは、この味はウケないこと請け合いだ。
《ダジャレのタメに使い慣れない言葉を使わないでください、マスター。》
うまいこと言えたと思ってほくそ笑んでたらカナデさんに聞かれていたらしい。恥ずかちい。
(あの、できればそっとしておいていただけるとありがたかったんですけれども・・・。)
《いいえ、マスター。若干表情に出ていましたのでご注意いたしました。人前で急にニヤけるのはあまりよろしくありまえせん。》
追い討ち追撃、カナデさんだった。言葉のナイフと自分の痴態が心に刺さる。うぐぅ。
「と、とにかく、狼皮と魔石をギルドに持って行くか。宿に持って行っても大将が困るだろうし。」
家の横に放置自転車感覚で放っておいた荷車が盗まれることなく置いてあったので、皮と魔石を積んでレッツらドン。
妹達も手伝ってくれたのでかなり楽々ギルドへ到着。<丸蜂>の魔石と尾針も積んでた割に中々のペースでこれた。やはり助け合うっていうのは素晴らしいな。
丁度ギルドから出てきた冒険者風のあんちゃん(確実に冒険者だと思う)にフレンドリーな感じで質問してみると、素材買取用の窓口は裏手からでもいけるらしくてそっちは荷車ごとOKなそうな。
言われるがままに裏手に回り、ギルドの建物にくっついてる倉庫っぽい雰囲気の所へ侵入。
「こんちゃーっす。三河○でーす。」
「三○屋ってなんなの?」
「ん~、御用聞きっていうか、サブちゃんっていうか?とりま様式美だと思ってるけど、特に意味はないかも。」
「ふ~ん?ソウってたまに変なこと言うの。」
あぶないあぶない。あんまりふざけているとこの娘達が変な言葉覚えちゃうから、自重せねば・・・。
独り脳内反省会を開いていたら、奥から背丈の低いひげもじゃなおっさんが近づいてきた。腕毛すげぇ。
「持ち込みか?随分とおせぇな。あんま遅いと外は危ねぇ。さっさと帰ってくることをおススメするぜ。」
「いやいや、ちょっと街中で寄り道してたら遅くなっただけで、陽がある内に帰ってきたからへーきだよ。お気遣いどうも。」
「そうかい、ならいいがな。ブツはそいつかい?」
「そうそう、この皮と魔石を引き取ってほしいんだ。何か手続きとかあるの?こういうのって初めてでさー。」
ギルドカードをさり気なく見せる俺、このさり気なさがちょっとかっこよくない?
「Fランクか。駆け出しも駆け出しじゃねぇか。それで持ち込みたぁ珍しいな。どれ、ブツを見せてもらう・・・ぜ?」
「この皮と、魔石をよろしくー。あと、こっちの魔石と尾針もねー。査定終わるまで待ってればいいの?それとも後日ここかカウンター行けばいい?」
ベテラン感が台無しにされたので矢継ぎ早に質問をぶつけてみるものの、おっさんが変な顔のまま停止してしまった。
ここのギルド職員は何かしらの呪いにでもかかってるのかな?感染したりするものだったら早急に退散せねばなるまい。
「他に職員さんいないのかな?停止しない人が望ましいんだけど。」
「ソウってホントにマイペースなの。猫獣人もよくマイペースって言われるけど、ソウ程じゃない気がしてきたの。」
「そかな?これでも空気読んだり人の顔色伺ったりと忙しい毎日を送ってるつもりなんだけど。」
「ウチたちにはすごくそうしてくれてると思うけど、多分周りの人にはそんな感じしないの。ね、ニコちゃん?」
「ん。」
「って言葉わかってないのに頷くのも頷かせるのもやめなさいって・・・仲がいいのはいいことなんだけどさ。」
テトにゃんがニコを味方につけようとし始めた。だがしかしそれは許容できない。もしニコがテトにゃん派になってしまったら、俺がぼっち確定じゃないですかーヤダーもー。
俺達が雑談をしている間におっさんが立ち直ってくれたので先ほどの質問を繰り返す。
「あ、あぁ、皮の査定はそんなに時間がかからねぇが、魔石の査定はちょっとかかるな。明日の朝にでも来てくれれば全部精算できるようにしておくことはできるが、どうする?急ぎなら当然手間賃がかかるが請け負うぜ。」
「んむ~、別に急いでないから明日でいっかな。」
「わかった。じゃあ、この割符を明日忘れずに持ってきてくれ。ここでもカウンターでもいい。」
渡されたのは複雑な木目模様の入った木の板だ。確かにこれなら偽造は難しいかも。ほとんど加工していないからこそ似たものを用意するのは至難だろう。
明日は朝からギルドか。ちょっと面倒だけど仕方ないか。残金が銀貨10枚切りそうだし。お金に困ったらギルドへ行くのも異世界の醍醐味っちゃ醍醐味だろう。
そのままなるべく早く、且つ不自然にならない程度に気をつけながらギルドを後にする。荷車は持って帰れって言われる前に急がなきゃ!
帰り道、屋台からいい匂いが漂ってきたので、何かのお肉の串焼きを3人分購入。何気に初屋台じゃない?お値段は銅貨9枚だった。髙いか安いかわからない。
「んむ~、果実ベースのタレかな?中々ウマイな。」
「中々なの?ウチはすっごく美味しいと思うの!こんなに美味しい物がすぐに手に入るって、街ってスゴいの!」
「ん。んんっ。ん。」
「これからはこういうの沢山食べれるようにしようと思ってるから、その為には今日のお仕事とか頑張ってやっていこうね。」
「うん!なの!」
「ニコには・・・ちょっとまだ硬かったかな?次はもう少し柔らかいのにしてみようか。」
「ん。食べる。」
ゆったりのんびりのほほんとしつつ『防壁の憩い宿』へ到着し、手洗いうがいを済ませて食堂へ突撃。買い食いした後だけど、構わず晩御飯をいただく。いつも若干物足りないからこれくらいで丁度いいと思ったら、流石にニコには多かったらしく余りを連係プレーしてお腹に収める。
全員ちょっと食べすぎで苦しい思いをしながらも、お腹一杯食べられる幸せを分かち合う。ベッドでゴロゴロだ。
少し時間が経った時、トビラの外にテティちゃんが近づいてきたのを感知した。
「ソウお姉ちゃーん、お姉ちゃーん!テティがお湯を持ってきたのー、持ってきたのー!」
「こんばんわ、テティちゃん。お湯ありがとうね。」
「あー!また持たれちゃったー、持たれちゃったー!」
「届けてくれたんだから、そりゃ受け取るよ。ところでテティちゃん、ちょっとお時間ある?少しだけお話ししない?」
「もうすぐお休みの時間だけど少しならへーきなの、へーきなの!」
テティちゃんを部屋へ招き入れる。当たり前だが変な意味合いなど一切ない。俺のストライクゾーンはもっと上だし。
ていうか、そもそも最近知り合う若い女の娘が全員内角低めを攻めすぎててボール連発なんだが、これが異世界補正というものなのだろうか?
パッと見の感覚だけで言えば、テトにゃんが12歳くらい、テティちゃんが10歳くらい、ニコが8歳くらい?完全に適当だけど。
折角見た目年齢が近い娘達がいるんだから、仲良くトークとかしてくれると嬉しいなー。
「テト、ニコ、こちらテティちゃん。ここのお宿の娘さんだよ。俺のお友達でもあるから、2人にも仲良くなってほしいなって思うんだ。」
「テティはテティって言うの、言うの!よろしくお願いします、お願いします!」
「テティちゃん、こっちの可愛いケモミミちゃんがテトラリア、こっちの小っちゃくて可愛いのがニコっていって、2人とも俺の妹だからよかったら仲良くしてほしいな。」
「テトなの。よろしくなの、テティ。」
「ニコ。ん。」
妹達がテティちゃんに挨拶をしつつ手を差出す。友好の証し、握手の文化。それはこちらの世界でも同じらしい。いや、この辺りだけかもしれないからそれは気をつけておこう。
一方テティちゃんはすぐに2人の手を握り返して元気いっぱいの笑顔を返してくれた。これならすぐに仲良くなれそうかな?
「テト、ニコ、テティちゃんが折角お湯を持ってきてくれたから身体拭いちゃおうね。俺はちょっと大将と話してくるから、テティちゃんとお話しててくれると嬉しいな。」
「わかったの。テティ、ニコの身体を拭くの手伝ってほしいの。ニコはウチたちの言葉がわからないみたいだからちょっと大変なの。」
「そうなんだ、そうなんだ?まだニコちゃんは小さいからお話しは難しいのかな、難しいのかな!テティにお任せなんだよ、お任せなんだよ!」
「ニコ、2人が身体拭いてくれるって言ってるからやってもらっちゃおう。2人とも、ありがとね。それじゃちょっといってきまーす。」
「いってらっしゃいなの。」「いってらっしゃーい、いってらっしゃーい!」「ん。」
三者三様のお返事が返ってきたので階下へ移動。
(脚の状態も身体の調子も悪くないな。ポーションってスゴい。)
《はい、マスター。この分なら本日寝る前に服用すればほぼ完治でしょう。リハビリは別途必要になりますが。》
(そういえばそうか。リハビリのことすっかり忘れてたよ。なんだかんだで20日近く動かしてないしな。すっかり怠け者だよ、この脚は。)
食堂はまだ他の冒険者や街の人とかが何人かいて、食事をしてたり談笑をしてたりって感じだった。それなりに繁盛してるみたいで何よりですなぁ。
(まぁ、今日は少し時間潰すのが目的なだけだからいいけど。)
《マスター。そろそろ2人にマスターの性別を理解してもらったらどうですか?身を清めるごとに部屋から出るのも面倒でしょう?》
(いや、確かにそうなんだけど、理解してもらってもなんとなく同じ空間とかダメな気がするんだよ。道徳的なあれそれとか、気分的なあーだこーだとか。うん。)
《初心なねんねじゃあるまいし。》
(キャラ!キャラがおかしくなってるよ!カナデさん?!前世の言い回しなのはわかるけど、キャラも大切にしようね??)
《マスターの記憶にあったもので、つい。失礼いたしました、マスター。》
男女間の機微に関わることだと急に様子がおかしくなるカナデさん。感情系が苦手なのかな?
柑橘風味の果実水を飲みながら久々のカナデさんトークタイムを堪能する。
果実水を飲み終わる頃になってようやく大将の手が空いたのを見計らい、小粋な昼食のお礼を伝える。
「大将、お昼のお肉って故ウサギのお肉の塩漬けだったでしょ?ニコはアゴが強くないから助かるけど、料金はちゃんと取ってくれないとだよ?」
「余りの細かいのが出ただけだ。だから金の心配はしなくていい。」
「しっぶいな!あんま良い顔してると変な女の子とかに惚れられて大変になったりするんじゃないの?大丈夫?」
「下手な心配はいらん。そもそもかみさんもテティもいるからな。」
「平気ならいいんだけどさぁ。女の人は色々怖いから気を付けてねー?」
注意を促すと苦々しい表情をする大将。もしかしたらやぶ蛇だったのかもしれない。
「あ、それと俺の身体のことならそんな気にしなくて大丈夫だよ。脚も大分よくなってきたし、冒険者としてもそれなり?に活動し始めてるしさ。」
「そんなにすぐにやっていけるほど、冒険者は甘くないだろう。怪我だってすぐに良くなるハズもないし、ランクが低い内は依頼料も低い。そうそう気軽に外にも出れないだろうしな。」
「んむ~、その辺はどうにかなるっていうか、もうどうにかしたっていうか・・・。」
「それに、小さいのが2人もいるだろう?」
「あぁ、めっさ助けて貰ってるよ。」
「はっ?」「んんっ?」
「いや、手がかかる年頃だし何かと要り用だろ?今日だって服やら何やら買い与えていたみたいだしな。あぁ、そうだ。暮れる前に服がいくらか届いていたが、あれもそうだろう?」
「そうだ!すっかり忘れてたわ。昼間に必要なものまとめて買ってきたんだった。何着かずつ買っちゃったからちょっと重いかなぁ~。」
「・・・そんなに1度に買ったのか。随分と大切にしているんだな。」
「そりゃそうだよ。なんか、オオテ商会?とかいう所でヒドい扱い受けてたみたいだし、その分しっかりと幸せになって欲しいなって思ってるよ。あんなに可愛い娘達が受けていい扱いじゃなかったよ。マジで。」
「・・・。オオテ商会、だと?」
「ん?うん、確かそんな名前だったと思うよ。そこのゼダールとかってキモいのが酷いことしてたからちょっとムリ言って引き取ってきたの。だから、これからは俺にできるだけのことはしてあげようと思ってるよ。」
(大したことはできないけどね~。)
《いいえ、マスター。彼女達がこれから辿るであろう生活を考えれば、十分なことをできていると思います。》
(そうはいってもね~、日本人的感性では割り切れないところもあったりするんだよ。うん。)
ニコには共通語を教えてあげたいし、テトにゃんには半獣人コンプレックスを解消してあげたい。
ぶっちゃけかなり大変な気もするが、あの時奴隷房で見た瞬間に決めちゃったからなぁ。
「あ、そういえば、もしかしたらその内マーグル婆さんから連絡あるかもしれないけど、その時は取り次いでもらってもいいかな?今日そんな話しになっちゃったんだった。」
「マ、マーグルさんだと?!なんで急にマーグルさんが出てくるんだ?というか、マーグルさんとお前さんがいつの間に知り合いに・・・?」
「なんでって、別に普通にお店構えてる人だし知り合うのとか変じゃないじゃん?今日泊まってる場所聞かれたから、ここって答えちゃったんだよね~。それで大将と知り合いだって言ってたよ。」
「そ、そうか。聞いているのは・・・それだけか?」
「ん?うん。それだけだけど、何かあったの?」
「いや、他に何も言ってなかったなら別にいいんだ。すまんな、変なこと聞いて。」
なんだか大将の様子がおかしくなり続けている気がする。先程まではどっしり構えたナイスミドルなイケてるガイだったのに、いまは追い詰められた時のねずみ男並みにオドオドしてるし青筋立ててる。
(そんなに動揺することあったかな?)
《カナデにはわかりかねますが、どうやらマーグルに都合の悪い情報を握られているようですね。》
んむ~、服とか結構重いから大将に手伝ってもらいたかったけどいまはムリかな?
妹達に手伝ってもらうとするか。
お読みいただきありがとうございます。
ようやく左脚はほぼ気にしなくて良くなりました。
いままでもかなり歩き回ってましたが、松葉杖ライフに近いイメージとしてやってきました。
脇の下に入れ込まないとかなりキツいんですけどねー、リアルわ。
まぁ・・・想君軽いですし。うん。
次回予告
久々ギルド
逃げようか迷う
メンドウなことは避けたい




