何より大切な外装と言う名のお洋服のお話し たまに内装かもしれない
感想、レビュー、評価をいただきありがとうございます(*´∇`)
新規ブクマ登録者様が9名様いらっしゃいましたー。えっ?
前回報告時50名様で、いま59名様。急に何ですかっ??!ありがとうございますー!!
しかも、評価を新たに下さった方もいらして嬉しすぎる展開に胸が高鳴ります!
震えるビートを刻むドキアツがヒートな状態です!頑張ります!!
前回のあらすじ。
奴隷は財産
カナデさん、ついに拡散開始
悪意のない女性扱いの弊害
事案発生間近
幼女ちゃんに服を着せ、やり遂げた感を満喫している俺の視界に飛び込んできたのはテトにゃんのすらっと伸びる御美足。
布の服が力いっぱいガンバって安全地帯を構築しようとしているが、如何せん丈がなりない。少々力不足のようだ。
だって、ベッドに膝立ちになっているテトにゃんの太もも上半分も隠せてないもん。しかも首回りがダボダボだもん。
流石にテトにゃんが狙ってやってるとは思い難いから、単純に布の服の防御力が低いせいなのはわかってるんだけどこれは由々しき事態だ!
RPGでお馴染みの初期装備とはいえ、ちょっと不安が残りすぎる防御力に苦言を呈したいところなのである。お兄さん目のやり場に困っちゃうよ・・・。
「テトラリアさん、下は穿かないのかなぁ?」
「下、穿かないとダメなの?下は苦手なの。」
「ん~っと、下着もつけてないんだから、流石にちょっと、ね?」
「下着?下着ってなんなの?下とは違うの?」
「・・・えっ?」
「ん?」
え~っと、いまテトにゃんは何て言ったんだ?何がどうなってるのかわからないが、とにかく彼女はズボンが苦手なようだ?
それならせめて下着は穿いていただきたいと至極当然な訴えをしようと思ったんだがどうやら俺が悪かったようだ。うん。
そういえば、いくら奴隷だからって全員の下着まで剥ぎ取るのは大変だよなーとは思っていたんだが、もしかして初めから穿かない派だったのだろうか?
どちらかと言えば上半身のみNGとかって文化?地球は下半身の防御固めてればおk的な所があったから、その逆なのかな。いや、そんなバカな?
(カナデさん、どういうことなの?俺、この状況がわからないの。)
《はい、マスター。口調がうつってしまっていますのでお気を付け下さい。また、どうやらテトは下着を穿いたことがないようですね。
これはミロワールドの文化ではなく彼女の村の事情が関わっているのでしょう。》
(村の事情?獣人さんと人間種の混在する村だったみたいだけど、それが何か?)
《おそらく、物資が乏しい村だったことが原因だと考えられます。他村との交流もほとんどなかったようですから、衣類の調達も難しかったのでしょう。
また、ミロワールドでは貧しい地域では特に珍しくない風習として、成人前の男女は簡素な格好で過ごすことがままあります。》
(簡素って・・・マジか。)
《えぇ、マジです。》
「んむ~、そうなるとちょっと悩むというか困るというか、もうどうすればいいのかワケワカメ。あっちでこんな悩みを抱いたことのない俺にはムリな話しだったと割り切って、とりまこの件は保留にしとこうそうしよう。」
「なんだかよくわからないけど、ウチは下穿かなくていいの?」
「うん、それに関しては明日以降に考えよう。今日はもういいや。とりま寒かったりしない?大丈夫?」
「へーきなの。ウチの村にいた頃はこんなに立派なお家もなかったし、ベッドもなかったの。」
「そか。不自由ないならいいんだ。もし何かあったら遠慮しないで言って欲しい。俺はあんまりこの辺の常識とか風習とかって知らないけど、2人のことは大切にしたいんだ。」
「・・・うん、わかったの。」
俺の事を不思議な生物でも見るような目つきで一瞥したかと思うと、次の瞬間には困惑顔に変わっていた。表情豊かなのはいいけど、あまり意味深な表情をしないで欲しい。そんなに空気読めないんだ。
気を取り直して幼女ちゃんへ向くと、女の娘座りをしてこちらを見上げている。あどけなくて可愛らしいが、こちらはうって変わって無表情だ。
「ごめんね待たせちゃって。取り敢えずご飯にしようか。」
「・・・ん。」
コクンっと首を無造作に下げて頷く。しかし立ち上る様子がないので抱き抱えて移動を実行しようと思う。
んむ~、メチャクチャ軽い。まもとにご飯を食べていなかったのか、羽のように軽くて華奢というかガリガリで不安に襲われるレベル。
しかし!そんなに軽い幼女ちゃん相手でも、片手じゃ持ちづらいから諦めて、自前のあんよであるいて貰った。
立って歩け、前に進め、アンタには立派な脚がついてるんだからとまで言う気はないけれど、自主性って大事だよね。うん。
「これが君のご飯なんだけど、ちゃんとゆっくり食べるんだよ?良く噛んで、慌てずに食べること。いいね?」
「ん。」
幼女ちゃんは返事をするが、中々食べ始めない。お腹減ってないってことはないと思うんだけど、どうしたことか。
「え~っと、食べ方がわからないとか何かあるかな?君の言葉は多分わかると思うから、言ってくれるとありがたいんだけど。」
「・・・おさら、ある、ダメ、いう。これ、たべる、ダメ、ない?」
マジか。この娘の境遇はなんかヤバそうだ。身体の傷も酷かったし、栄養状態も悪そうだったからそれなりの覚悟をしていたつもりだけども・・・。
「これは君の分の食事だ。だから食べても誰も怒ったりしないよ。もしかしたら食べづらいかもだね。手伝うよ。」
あまり食事をしていなかったのならまずはスープが無難か。ポーション飲んだから胃の状態は問題ないと思うけど、基本は大事だと思うの。
幼女ちゃんを抱えるようにしてお食事タイムを開始する。俺的には薄味だったけど、多分幼女ちゃんにはちょっと濃いかもしれないからゆっくり慎重に口元へ運ぶ。
スープを口に運ぶと驚きのおめめぱっちりを披露してくれるが、焦らずゆっくり咀嚼するように促して食事を進めていく。
やはり、あまり満足な食事をしていなかったせいなのか、噛む力も随分と弱いようだ。パンをスープに浸してもまだちょっと硬いかな?
これだと干し肉とか食べれないと思うが、今日の献立に入ってるお肉さん達をどうしようかしら?
「こっちのお肉はちょっと硬いと思うけど、食べられるかな?ガンバって沢山噛めば食べられないこともないと思うけど・・・。」
「ん。」
とりまイイお返事が返ってきたし、チャレンジ1年生してみよう。懸命に小さなお口に頬張ったお肉をモグモグしているが、その中の状態は窺い知れない。
ぷにぷになほっぺがふにふに動いているのを眺めることしかできない俺は、なんて無力な存在なんだろう。
テトにゃんも俯せでこちらを覗き込んでいるが、尻尾のせいで子桃の部分の布がめくれるからやめなさい。年頃の乙女なんだからもう少し恥じらいを持ちなさいと注意したい。
「・・・んっ。」
「お、なんとか呑み込めたみたいだな。時間はいくらかかってもいいから、食べれるだけ食べちゃいなさい。しっかり食べて栄養採って、早く元気になろうね。」
「ん。」
その後、それなりの時間をかけて食事を終えた幼女ちゃん。たいへんよくできました。まる。
「ちなみに幼女ちゃん、名前って聞いてもいいかな?ちなみに俺はソウだよ。こっちの可愛い子猫ちゃんがテトラリアお姉ちゃん。」
「お姉っ?!えっ、ウチってこの娘のお姉になるの?そうなの?」
「ん?そりゃそうだよ。俺達はこれから生活を共にしていく仲間なんだから、家族みたいなものだろ?ちなみに俺はお兄ちゃんポジションを熱望するが、お父さんでも一向に構わない。」
「え?ソウもお姉じゃないの?もしくはお母さん?」
「はっ?」「えっ?」
本日4度目の疑問符合戦突入だ。やはし俺は男扱いされていないどころか、男認定されていなかったらしい。しかも疑問を挟む余地のないくらいに。解せぬ。
「いや、お兄さんで頼む。」
「う、うん?わかったの?」
まったくわかってなさそうな顔してるけど、大丈夫かな?きっと大丈夫じゃないけどいいことにしておこう。説明するのも難しいし。
って何が難しいのか!とりまこんな見た目にした神(笑)を呪っておくか。呪いスキルが早く欲しい。
「・・・名前、ない。」
「そうか。」
「・・・ん。」
消えそうな声で告げる幼女ちゃん。テトにゃんもショックだったみたいで急激に表情がしょぼんぬしてる。俺もしょぼんぬしたい気分だが、同情するのもなんか違う気がするからスルーしよう。何気に活躍する日本人特有対応だな。
「なら、俺が名前つけてもいいかな?これから家族になる君にプレゼントしたいんだけど。」
「・・・かぞく?」
「そう、家族。君が元居た所は俺にはわからないから、君を返してあげるのは難しいんだ。だから、君さえよければこれから俺達と一緒に家族になってほしい。どうかなぁ?」
「かぞく、なる。」
即答である。テトにゃんなんて嬉しそうな悲しそうな聞いてないよなんだよソレ的な様々な表情を見せてくれているが、幼女ちゃんは即断即決派らしいのでオールグリーンだ。
「ありがとう。じゃあ、俺が月城 想・・・ん~、こっちに合わせると想 月城になるか。だから、君たち2人にも月城の姓をあげたいな。
だからテトラリアはテトラリア・ツキシロってことになるけど、いいかな?」
「えっ?姓持ち・・・だったの?」
「うん、姓持ちなんだけど、別に貴族とかじゃないから気にしなくていいよ。それに、普段はテトラリアの名前をそのまま使えば問題ないから、特に意識することもないと思うけども?」
「・・・そう、なの。・・・うん、わかったの。どっちにしても、特に変わらないならウチはそれでいいの。それに、家族っていうならテトかリアって呼んでほしいの。」
「わかった、ありがとうテト。これから改めてよろしくね。」
「うん、ウチこそよろしくなの。」
「それで、幼女ちゃんは名前がないと不便だからつけるとして、何か希望はある?」
「ない。」
「んむ~。まぁ、それもそうか。」
そうなると、どんな名前にしたらいいかマジで悩むな。カナデの場合は特徴的な声からインスピレーション貰ったけど、幼女ちゃんの場合はマジ幼女以外の特徴がない。いや、可愛いんだけども。
別に半獣人とかエルフとかでもなさそうな普通の人間種の幼女だ。多分だけど。
となると、この辺りの風習に合わせるか、俺の好みや育ってほしい方向性とかで名前って考えるものなのか?子供の名前とかつけたことないからわからん。
けど、子の成長を願って名前ってつけるもんだし、そういう気持ちになって考えればいいのか?それならシンプルに答えが出そうだ。
「じゃあ、君の名前はニコでどうかな?家族姓をつけて、ニコ・ツキシロになるけど、どう?」
「ん、イイ!」
「じゃ、これに決定ね!これから改めてよろしくね、ニコ。」
「んっ!」
ニコも納得してくれたからスムーズに決まったな!我ながらそこそこ、いや、中々良い名前をつけれたんじゃないのか?スマイルのニコだから、これから笑顔いっぱいの元気な娘になってほしいって希望を込めてみた。
これまでの人生かなり壮絶で過酷だったようだから、沢山笑える大人になってほしいっていうのが俺の気持ちだ。
「なんか、微妙そうな顔だけどどうした?」
「・・・ううん、なんでもないの。ニコ、これからはウチがお姉だからよろしくなの。」
「んっ。」
多分お互い言葉が通じてないけど、なんとなく空気で通じ合ってる模様だからきっと大丈夫だよ。うん。
「さて、それじゃあ今日はここまでにしようか。ニコもまだ疲れ残ってるだろうし、テトも怪我全部治ってないでしょ?下級ポーション飲みなさい。」
「えっ、それはソウが飲むんじゃないの?脚から血の匂いもするし、怪我してるの。」
「あぁ、俺の分は明日2人に協力してもらって用意するからいいんだよ。だから、テトには元気になってもらわないと困るの。おk?」
「んー?よくわからないけど、ポーションなんてウチの村では貴重品だったの。それなのにウチが飲んでホントにいいの?」
「あぁ、中級ならともかく下級のなら沢山用意できるし、問題ないよ。だからちゃんとソレ飲んで、今日はゆっくり寝ておくれ。」
「わかったの。ホントはお腹とか、背中とか、痛い所沢山あったから嬉しいの。」
やっぱりか。あそこの奴隷商はあんまり質が良くなさそうだったから懸念してたけど、簡単に奴隷に手をあげる感じだったんだな。もしくは拉致する時のかもしれないけど。
「んく、んく、んく。んー、なんか、あんまり美味しくないの。甘い感じはするけど、それ以上に色々な匂いがいっぱいあってキツいの。」
「匂いに関しては明日マーグル婆さんにいちゃもん入れておこう。もしかしたらあそこの道具か部屋か、マーグル婆さん自体が問題かもしれないからな。」
もしホントにそうなのだとしたら、作成場所もちょっと考えないとダメかもしれない。あんまりにも匂いがキツかったら俺も飲みたくないし。
メタリカさん家の希釈ポーションはそんなにキツい匂いもしなかったから、現況は婆さんの可能性がもっとも高い。
「でも、怪我はずっと痛くなくなったの。ポーションって凄いの。ソウ、ありがとうなの。」
「そっか。傷が少し良くなったみたいで何よりだ。明日、沢山ポーション用意したらもう1本使っておくか。怪我を残すのは良くないし。」
「ううん、へーきなの。多分今日寝たら残りは全部治ると思うの。それに、そんなに沢山使うのはやっぱり気が引けるの。」
「そうか?別に気にしなくていいんだけどなぁ?材料はタダだし、案外すぐに作れるし。」
「もし怪我が治らなかったら相談するの。ウチの村でも何本も使うのはよくないっていってたの。」
「んむ~、そういうことなら仕方ないかな。じゃあ、怪我が治らなかったらちゃんと俺に相談するんだぞ?ムリ、いくない。」
「はいなの。」
「ニコはどうだ?身体に変な感じとかないか?」
「・・・ん・・・ない。」
おや、ニコはどうやらお眠の時間のようだ。船漕いでうつらうつらしちゃてるもの。まぁ、さっきまで横になってたとはいえもう深夜だし、仕方ないか。
「遅くまで付き合わせちゃったかな。ごめんね、ニコ。歯磨きしたらもう寝るとしようか。テトも歯磨きして寝よう。」
「うん、わかったの。」
眠気に勝てないまま落ちてしまったニコの歯磨きを、2人がかりでガンバった。テトがいなかったらムリだったな。2人が一緒に来てくれてホント助かったわぁ。
その後、寝支度を整えてベッドイン。一応俺は単体でベッドを使用し、2人には申し訳ないが1つのベッドを共用で使ってもらったのは言うまでもない。
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翌日、朝の身支度を整え食堂でご飯をモグモグ。大将にお願いしてお昼用のサンドイッチを柔らかい素材のみで作ってもらった。
そして、本来なら多分行かなきゃいけないギルドはスルーして、2人の為の靴とかを見るために防具屋さんへレッツらゴーしてみる。
この間お値引きをしてくれた防具屋さんだ。感じも良さげだったし、ここで必要なもの揃えるかなー。
「いいい、いらっしゃい!いらっしゃい!」
うん、ダメかもしれない。
俺が幼女と少女を連れてきたらこのどもりよう。もしかしたら俺の大切な家族が狙われているのかもしれない。気をつけよう。
何かあったら相談に来てとは言われたが、その何かをお前が起こしそうなんだがそれは誰に相談すればいいのやら。
「えっと、うん。とりま落ち着いて欲しいんだけど、いいかな?」
「は、はい!大丈夫です!問題ないです!」
問題しかなさそうだ。これはさっさと買うモノ決めて出て行った方がよさそうだと空気を読みつつそう結論つけた。
とにかくすぐに欲しかった2人の革靴と、革製のフレアスカート・・・は残念ながらニコのサイズがなかったのでテトの分だけを購入。
仕方ないのでニコには革製の外套の中で比較的軽いヤツを購入。普通なら腰辺りまでの丈のポンチョタイプだったがニコが着るとワンピース感が出る丈になった。結果オーライ。
テトは外套が苦手だというので、フード付きの丈のウンと短いヤツにしてみた。胸元辺りまでしか丈がないタイプだ。多分ケープ的なあれそれだ。
近くに子供服などの扱いがあるところはないかと尋ねてみたら、すぐさま返答があった。やはりそういう処をチェックしているのか。本格的な危機感が押し寄せる。
手早く代金を支払うと、お値段は銀貨2枚でいいらしい。値札は見なかったことにしよう。そうしよう。
やたらめったら限界笑顔を振りまいてくる防具屋をあとにして、紹介して貰った服屋さんへムーブオン。
「あらぁ、いらっしゃぁい。随分と可愛らしいお客様ねぇ~。」
対峙したのはほわほわ系胸部装甲ガチ硬めのお姉さんだった。ほわほわ系なのに?なんて思ってはいけない。あの眼はホンモノだ・・・恐怖しかない。
「え~っと、今日はこの娘達の服を見たくて来たんだけど、下着とかスカートとかズボンとか靴とか色々ない?ある?あると助かるんだけどっていう助けて下さいお願いします。」
「あらあらぁ~、なんだか大分追い込まれているみたいな感じがするわねぇ~。あら、見た所その子達は奴隷のようだけれど、どういったお服がいいのかしらぁ?」
ちっ、めざとく見てやがる。流石は身形のプロか。外套系で軽く誤魔化せるかと思ったけど、首輪に着目しないのなんてさっきの防具屋店主くらいなもんか。
「いや、普通に妹達に服を買ってあげたいだけだよ。昨日から一緒に住むようになったけど、服とか用意してなくて困ってるんだよね。割とマジで。」
「そ~なのね?ならわかったわぁ~。そういうことならお姉さんにまかせなさぁーい!」
ゴッと音がしそうな胸元を叩く女性店主。いえ、何も考えてません!考えてませんからその眼はやめていただきたい!
取り敢えず2人をお姉さんに任せてみる。可及的速やかに下着は手に入ることだろうから、俺は俺で店内を物色。流石に服屋は奴隷に関連するようなお客さんもたまには来るだろうし、勝手もわかってくれるだろう。
手頃な肩掛けバッグがあったからこれを2人用に買うか。あとはタオル系と手拭いと、寝巻き用の単色無地の簡単な服を適当にーっと。あと、髪ゴムなんかはもちろんないから、髪留め用のリボンと紐でいいかな?櫛も要るか。
特に購入予定はなかったが、細かい品をチョロチョロ選んでる内にコーディネートは終わったらしい。案外早いな、お姉さん。軽量特化か?
「いま~微妙に失礼なことを思われた気もしないではないけれど、まずはこの子達を見てちょうだぁい?」
「おぉっ!」
見ると、テトもニコも先程まで着ていた布の服を脱ぎ脱ぎし、新たな服を身にまとっていた。
テトは外套とフレアスカートはそのままに、薄っすら朱の色が入った服を着ている。この中世然とした世界だから遊びはほとんどないが、襟元に少し花や蔦の刺繍が白糸で入れられている。
何気に女子力髙い系コーデのような雰囲気である。可愛いもん。そして、指ぬきの手袋もしているが、多分スカートやめてホットパンツとか履いたら完全に盗賊スタイルだよ。そんなコンセプトなの?
一方、ニコは白地のシャツっぽい服の上に薄い青地のワンピースを着ている。某ルイスさんが愛してやまない少女の格好を思い出すが、その辺りは危険なので記憶に封印をかけるのが賢明だと思われる。
普通の革靴はサイズがないのか、ショートブーツを履いているがそれで十分だろう。てか靴ずれしないかお兄さん心配だよ。案外痛いんだよ?あれ。
「いいじゃんいいじゃん!可愛いよ!2人とも!お姉さんに任せて正解だったな!」
「うふふ、ありがとぉ。2人とも可愛いから、選ぶのが楽しかったわぁ。一応こっちのお姉ちゃんの服は、似た感じの朱色の生地に刺繍を入れたのがあと2着あるわね。小さい子の方のはシャツが1枚だけねぇ。サイズがどうしても、ね。」
「いや、十分だ。それを全部貰おう。あと、下着類は装備済?大丈夫?」
「えぇ、2人とも上に肌着を着せておいたし、下もちゃんと穿いてるわよ~。こっちは既製品だから数は大丈夫よ。幾つ用意すればいいかしらぁ?」
「じゃあ、いま着けてるのを弾いて追加で4枚ずつでお願いしようかな。あ、あとさっき選んだヤツ一緒にお会計お願いしていいかな?」
「随分と気前がいいのねぇ?こっちとしては嬉しいけど、そんなにオマケしてあげあられないわよぉ?」
「足りなかったら改めて買いにくるさ。あ、もし可能なら、いま着てる分とこのバッグ2コ以外はお届けとか頼めたりしない?宿宛てになるんだけど。」
「いいけど、あんまり遠いとちょっと難しいわよ~?」
「あ、だいじょうぶだいじょうぶ。すぐそこの女性冒険者御用達の宿だから。」
「あら、貴女達『防壁の憩い宿』に泊まってるの?それなら大丈夫よぉ。私も馴染みの場所だから今日中には届けられるわねぇ~。」
「じゃ、それでお願いします。大将にはテーブルと一緒に置いといてって言えば多分伝わると思うし。」
「えぇ、任せてちょうだ~い。お会計の方は、全部で銀貨13枚と少しだから、13枚にオマケしてあげるわぁ。」
「なら問題ないな。これ、確認してね。あ、あとさ、髪整えてくれるとこってこの近くにないかな?今日行くつもりじゃないから急ぎじゃないっちゃないんだけども。」
「あら、それならこのお店の2件お隣が理髪屋さんよぉ。気分屋さんだから空いてる日はちょっとわからないけどねぇ。お代は確かに受け取ったわ。あとで届いた荷物を確認してちょうだいねぇ?」
「うん、ありがと!それじゃテト、ニコ、お姉さんにお礼を言って。」
「うん、ありがとうなの、お姉さん。」
「ん。」
「よーし!偉いぞ2人とも!お世話になったらお礼を忘れずに、これからもちゃんと意識していこうね。」
「はいなの。」「んっ。」
「あらあらぁ~、随分としっかりしてるのねぇ。はい、お世話様でしたぁ~。うふふ~。」
4人でお手てをフリフリ店を発つ。かなりいいお買い物ができたんじゃなかろうか?特に俺が下着を選ばなくて済んだのが最高だ。いくらなんでもこの歳で女児のそういうの、選びたくない。恥ずかしいもん。
「あの、ソウ。」
「ん、どうした?テト。」
「あの、お服沢山買ってくれて、ありがとーなの。」
「んっ!んっ!」
「おぉ、テト、ニコ、偉いな!早速ちゃんとお礼を言えるなんて、俺もお兄ちゃん冥利に尽きるなぁ!どういたしまして、だ!
ただ、まだ何か足りないとかあったらちゃんと言うんだぞ?俺が気付いてないだけで、買い漏れがあるかもしれないし。」
「いまのところは特にないと思うの。お服も、カバンも、立派過ぎるもの貰っちゃったもの。」
「そかそか。なら、急ぎの買い物はこんな所でいいかな?じゃあ、2人とも身体の調子は悪くない?問題なければお外にお散歩へ行きましょう!」
「へーきだけど、お外って、外壁の外なの?」
「ん。」
「あぁ、俺も一応冒険者だし、散歩がてら周囲を散策しようかなって?」
俺が至極当然当たり前のことを告げると、不安そうな表情を返してくるテトにゃんであった。
お読みいただきありがとうございます。
少女達の当面の格好が定まったみたいで何よりです。イメージ的にテトにゃんのカラーは若干違うんですが、今回はこんな感じでファイナルアンサーでお願いします。
ニコちゃんのセリフは基本「ん」だけですが、表情とか仕草とかを皆様の想像力で補って頂けると幸いです。(暴挙)
次回予告。
広い草原、街道散歩は良い気分
2度めの作業はルーティーン
我が正義を見よ!




