ご飯を作るのはお兄ちゃんの務めだけれど、妹たちのそっち方面はカナデお姉ちゃんの役目だと思うんだ
感想、評価をいただきありがとうございます(*´∇`)
読んでくださる全ての方々へ感謝の祈りを捧げながら、本編第88-1話を投稿させていただきますー!
前後半に分ける形式の前半分の投稿です!
続きは日曜日に投稿しまーす(>_<)
これからも皆様に楽しんでいただけると幸いです(*´∨`*)
翌日。朝だと思われる時間にカナデさんが起こしてくれた。洞窟の中はダンジョンコアが良い感じに蛍光灯の代わりをしてくれていたりする。ムダに利便性が高くて気分は上々である。
やはり人間明かりの有無が精神に大きく作用するんだなぁと再確認しているところだ。いまは少し暗めの就寝モードで稼働させているが、消費エネルギーも抑えられて一挙両得である。
ちなみに目覚まし時計の代わりに使われたのは普段カナデさんが喋るのに使ってる魔法、『擬似音声』。それの振動数を調整した蚊の羽音だそうだ。不快なことこの上なかったとだけ特に強めに言っておきたい。
「そもそもその声を出す魔法に名前がついてたのを俺は初めて知りました。」
という俺の当たり前な発言を受けて、「いつまでも『集音探知』の応用、では格好がつきませんし不便ですから。」とカナデさんはお返事をくださる。どうせなら気に入ったから専用の名前を付けたんですとかデレ発言を期待した俺がバカだった。いやバカなのは前から知ってたんだけれどもここは違うと言いたい。タマにはそんな甘い雰囲気を期待したっていいじゃない。
「それに仕様も少々違いますし。」と続けてカナデさんは仰るが、空気の振動を利用してるんだから全部一緒やん?って言ったらめっさ怒られガチでオコプンされた。どうやら音系の魔法には一家言あるそうな。拘りは人それぞれだから否定はしないけど魔法の名前が増えすぎたら覚えられる気がしないんでほどほどにしてくださいお願いします。
「てかなんで蚊の羽音なの?不快感で目が覚めたよ。」
「まずは人間、というかマスターの可聴領域を調べようかと思い立ちまして。」
しれっと言ってくるけどこれだって一種の人体実験じゃないの?随分と気軽にモルモットだよ。
「別に調べてくれるのは構わないけど、そういうのは意識あるときにやってほしいんですけど。」
至極真っ当で普通なことを言ったのに2秒で反論によりねじ伏せられた。
「無意識下での反応を調べたかったもので。」
はぁ、その言い方はズルいヤツっすね。そんなもん後からなんとでも言えらーな。(ヤサグレ風)
ブチブチグチグチ口では文句を垂れ流しながらお手元では朝食の準備のために道具類や食材を用意していく。常に『並列思考』が仕事をしてるここ最近の俺はさながら多重人格のようだっていうか実際カナデさん用の操り人形がいるから多重人格だったよおっつー。
マペットに思考能力はないから人格として認めていいのか少々疑問が残るが・・・ん?てか俺ってば『並列思考』なんて持ってたっけ?んんん?・・・『並列作業』じゃなかった?はてさて?
「『並列作業』でしたらマスターがヨダレを垂らして寝ているときに上位スキル化しましたが何か?」
「やだそれヨダレとか恥ずかしいんだけど・・・ってそうじゃないよ!なんで教えてくれないのさ?!」
「聞かれませんでしたから。」しれっ
「またそれかい!もうやだホントもう!ホントにもぉー!だよっ?!カナデさんてば俺の知らない内に俺で遊びすぎだよこんちくしょー!!」
迸るパッションを勢いに任せてぶつけてみても柳に風、糠に釘、ハゲの散髪意味がない。下手な考え休めずムダだ。カナデさんには別のとこで沢山フォローしてもらってるからこれくらいは諦めようそうしよう。
いや待てむしろいたずらっ娘が興味引くためにやってるって思えば可愛すぎて俺様うはうはカナデさんならバッチ・恋!普段冷たくしてるのもそんな気持ちを悟られないためならば、いじらしすぎて愛らしいではないか!ふーっはははははは!いえあ!
「完璧すぎる理論武装!ここまでくると優秀すぎる自分が怖い!」
「いたずらっ娘・・・カナデが、ですか?」
「そう!そうなのだ!ちょっとバイオレンスなところとかも親しい間柄の俺相手だからこそと思えば全然アリよりのアリなのだ!うんうん、可愛いぞ!カナデさん!」
「・・・マスターはメンタルが強すぎます。」
「?強いことはいいことだろーに。俺は魔法職だからメンタル値高めだもの?」
「ゲーム脳すぎて話しが通じないですね。」
カナデさんが不思議なことを言ってきおる。こんなゲームみたいな世界でゲーム脳するなんてふつーすぎて当たり前なのに。
しかしカナデさんをそういうキャラとして見たらどことなくふわふわした気持ちになってきたぞ!彼女いない歴イコール年齢な俺としては人から好かれるって経験すらないわけで・・・おうふ、自分で自分を傷つけてる気がしてきた・・・orz。
「カナデがマスターをお慕いすることはあり得ませんが?」
「いいのいいの!そういうのは言わなくていいんだよカナデさん!わかってる!わかってるから!」
カナデさんもきっと初めての恋でわからないことや戸惑うこともあるだろう。何より初恋なんて酸っぱいもんは大体が隠したくなるもんだし!俺だって密かに想ってた女の子のことをチラチラチラチラ2秒に1回くらいのスローペースで見てただけで終わっちゃったし、気付かれたくないって心理が同時に生まれる仕様なんだよ!うん!
つまるところ、カナデさんは何キャラになるんだ?いつも冷静沈着でキツめの言葉とアドバイスをくれるサポーター的立ち位置。んー、デレるところをもっと見れてればツンデレ万歳なんだがちょっとデレ成分が足りないぞ?
となるとむしろツンドラ?あれそれ俺に惚れてなくね?カナデさんの想いはわかったからそれは違うしわかりやすいデレはくれなくとも結構献身的に尽くしてくれてたりするからそういうところが萌え要素だろ。でも最近はちょっと過激すぎたり理解が難しい感情の振れがあるから若干情緒不安定気味?んで、いつも陰ながらサポートしてくれてる様子を隠れてデレデレしてるとみないして略してチョデレと定義しよう!
言葉ができるとイメージも膨らむし固定もされる!ユラユラと安定しない恋模様がそのままダイレクトに自身の精神状態へとマッチングしてしまう危険な属性ということでどうだろうか?いたずら、妨害、邪魔に攻撃とヤンデレ風味で味付けて、不安になるから秘密を作って相手以上に相手のことを知ろうとするメンヘラ要素をトッピングしてみるとあら不思議。カナデさんというよりもっと闇が深そうなキャラになってないかコレ・・・あれあれ?
「私、なんでも知ってるわぁ。アナタの死因まで、ね」みたいな方向性に聞こえなくもない。これはちょっと違うと思うの。カナデさんはもっと優しくて頼りがいがあって切れ味鋭い優良サポートキャラだもん。ふむ?俺がカナデさんにべたぼれじゃね?
「いえ、チョデレという響きですとチョロい感じでデレデレするという意味に捉えられそうです。なのでマスターの想い共々却下とさせていただきます。」
新たなデレ界の風雲児となるべく誕生したチョデレを推したが即日消え去る運命となった。かくも激しい競争社会を前にしては単純な思い付きなんかじゃてんで歯が立たないらしい。ついでに俺のささやかな想いは爆散したご様子。
ならせめてキャラ付けだけでもはっきりさせよう!蔑みつつもデレデレする、略してサゲデレならどうだ!と思ったがこちらはなんか違う意味合いですでに在りそうだ。「自分なんて~」って言っちゃうタイプの方。カナデさんにはその要素はまったくないな。自身の能力は全て把握されておいでだ。
んむ~。これだけ考えてもまとまらん。カナデさんはツンツンとは違う新たなジャンルだと思うんだけどどなたか心当たりはございませんか?いいのないですかねぇ?
グーグ〇先生にお伺いを立てることのできないもどかしさを胸に抱きつつも同時進行していた朝食の用意へと気持ちを切り替えていく。考えてもわかんないときは一旦置いておくといいんだよ。ふとした拍子に思いついたりするもんだし。
ちなみに今朝の献立は昨日の残りを温め直すついでに、細かく刻んだニンニクっぽい球根を香りが出るまで炒めて温野菜と絡めた物をプラスしてみたり、スープに水とキノコなどの具材を足して玉ねぎっぽい物をしんなりするまで炒めた物を入れてみたりと随分と手抜きの料理だ。
お肉も手の込んだ加工はできないので熱した石を使って遠赤外線で焼くだけだ。調味料が限られているので味付けなんて塩とさっき刻んだニンニクモドキと胡椒みたいな香りのする葉っぱ、それとタイムやローズマリーの出来損ないみたいな香草を少しばかり使っただけだ。ちゃんとした胡椒や醤油すらないなんて現代日本っ子からしてみたら苦行としか言いようがないレベルである。
それでもテトにゃんもニコも美味しい美味しいと言って喜んで食べてくれた。実に良い娘に育っててお兄ちゃん表情筋が緩みっぱなしだよ。ホントはもっとちゃんとしたのを食べさせてあげたいんだけどなかなかどうしてうまくいかないものだ。可愛いからニマニマしちゃうけどこればっかりは許してほしい。
「soupもmeatもvery tasty!!」
昨日作ってやったピンクの服が何故か一晩経ったら黒くなってたアンナベルさんがガツガツと朝食を頬張っている。汚れてるとかじゃなくてなんか真っ黒な生地に変わってたんだけどどういうこと?闇落ちでもしたんだろうか。でも闇に落ちるような強烈な人生背景も見えないし、お化け仕様なんだろうか?
服の色が変わった謎はそのままに、相も変わらずいつだってコイツは能天気で感情表現豊かな声を出してる割に笑顔が素敵な俺と真逆で常に能面無表情ガールのままだ。やっぱ人形なんだなって思う反面、普通に飯食ってるのはなんでだ?このまま実体化で定着が可能なのだろうかと疑問が生れ落ちる。数日経てばわかるだろうか?
楽しく賑やかな朝食を終え、身体の調子を確認したが特に問題は見当たらなかった。魔力も戻ったし、変に重かったり身体が固かったりもない。こんなゴツゴツとした場所で寝たにしては悪くなさすぎる。普通は何かしら不具合でたりするんじゃないの?俺がモンスターみたいなもんだから野宿に耐えられる仕様なの?
「とってもとっても美味しかったの!ソウ!ありがとーなのー!」
元気いっぱいに飛びついてくるテトにゃん。そのキラッキラな笑顔に不調は見受けられない。
「ん。おいしい、の、スキ。」
口の周りをテカテカさせたニコも顔色が良い感じだ。出会った頃からは考えられないくらいに元気そう。あと俺もニコスキ。
「俺も?どういうことてすか、マスター?」
「どうもこうもっておわっ?!」
「ママぁ!dishes!dishes 拭かないでぇ~!」
「ダメだよやめろバカお前!お皿は食べ物を乗せるものであって舐めるものじゃありません!」
アンナベルは何故か料理よりもソースや汁が好きらしく、必死になって嘗め回そうとしてくるから注意が必要だ。油断すると人の口元まで舐めてこようとするのでひっぱたく準備は常に怠ってはならない。
コイツにはこれからしっかりと常識と人間らしさを学ばせないとならないと強く思ったのはまぁ主にそんなところだ。だって普通の人だったら手が素通りしちゃって抵抗できないし。
なんだかもうテーブルマナーがなってないどころの騒ぎじゃなく、人間としてちょっとダメな感じに残念だった。無表情で皿嘗め回す美少女とかもうホラー確定だよ。食べ方汚いから服が黒くなってくれてよかったって思う自分がちょっとだけ悲しい。
「服の謎はともかくとして、思った以上にアンナベルを人間仕様にするのは大変そうですね。」
「カナデさんは気軽に言ってくれるけど、こいつが急速に実体化したらマジ間に合う気がしなくて頭が痛いんですけど。」
ニコの口と使ったお皿をふきふきしながら頭を抱えたいが手が1つしかないから物理的に足りなさすぎる。ホントにどうしたらいいんだろ。ここに置いてこうかな・・・。
チラっとアンナベルを見る。ふわふわ浮いてるから進むときにヒラヒラと舞う部分が眼に入る。おっと、そういえば下着はまだ作ってなかったんだった。まずいまずい。
「幼女達と戯れながらおもむろに女性のスカートの中を覗き見ているマスター以上にマズいことはないと断言できます。」
そうは言ってもいまのは不可抗力だからノーカンです!それに、どちらかといえばパンティらの方が見たか・・・けふんけふん。
「んんっ!おーい、アンナベルー!昨日の続きすぐやるぞー!」
「ウィー!わかったわぁー!」
昨日のピンクの繭っぽいのはもう残り少ないが、下着を作るくらいなら足りるだろうと作業を開始する。掌握、生地を生成、薄く滑らかで肌触りがいいすべすべした感じのシルクのような質感に仕上げようと少しだけ構成を変更。綿と迷ったがドレスっぽい服に綿の下着はちょっと違うと思うの。
フンフンと鼻唄混じりに集中しながら生地を作り上げると今度はデザインだ。とはいえ俺は女性ものの下着なんてさっぱわからんのでカナデさんのご指導ご鞭撻のもと仕上げていくほかない。サクサクと形が出来上がっていくのは面白いが、なんでこんなにレースって大変なんだろうか?いくらやっても終わる気がしない。
「次はここに花柄っぽいレースですねわかりました!」
「・・・マスター、カナデは何も言ってません。」
カナデさんのご指示のもとに更に丁寧に作りこんでいくこと小一時間。細部にまでこだわった下着が3枚出来上がった。もちろん上下セットだなんてのはわざわざ言うまでもないだろう。
「これを服の下に着けるんだ。着け方わかるか?」
ちゃんと一般的なフロントホックにしたから平気だと思うけど、相手はアンナベルだし心配でならない。わからなかったら手伝ってやるのもやぶさかではないというか手伝おうか?手伝うよ!むしろ手伝わせてと言いたいがカナデさんが怖いので黙ってよう。
「・・・・マスター。フロントホックはむしろマイノリティーですが。」
「あ、あっれー?そうなの?いやー知らなかったな!ホント!俺下着詳しくないもんで!全然わからなかったよ!」
「・・・ハァ。そこまであからさまだといっそ清々しいですね、マスター。」
ギクゥ・・・。お、俺の天才的計画がもしかしなくてもバレてらっしゃる?そ、そんなバカな!完璧に思考の壁は作れていたハズ!
「思考もダダ洩れでしたが、見ただけでもマスターの考えていることはわかります。」
そういいながらカナデさんはアンナベルに下着の付け方を教えてしまいました。好き勝手に光よ灯れを改変してプロジェクターみたいに器用に使っていらっしゃる。なにそれすごい。図解付きですよ図解付き。
折角手伝えばアンナベルのアンナベルな部分を合法的に堪能できるチャンスだったのに!カナデさんのイケずぅ!なんてチートだよ!?
「センキューママぁ!リトル 窮屈だけどベリー可愛いわぁ!」
「そうか。できれば俺が手伝いたかったが喜んでくれてよかったよ。」
「欲望を隠すこともしないのですね、マスター。」
だってもうできなかったんだもん。隠したってしかたないじゃないか。
「ねぇねぇ、ソウ?どうしてウチとニコちゃんはアレ、しなくていいの?」
まさかの不意打ち、テトにゃんさんですた。ここで言うアレとはもちろんアレなわけで。てか普通にブラのことでしょ?これって男の俺が説明していいの?大丈夫なの?ダメな気しかしないんだけど。
「・・・カ、カナデさん。」
すがる思いでカナデさんを呼ぶ。
「都合がいいときだけアテにされては困ります、マスター。」
うぐぅ。軽く突き放された。こ、これはちょっとばかし難題だな。年頃の乙女の心情が全然さっぱわからんばい。どう言えば正解なんだ?引かれないで悲しませないで嫌な気持ちにさせないでどうにか言わねばならんとなると要求される難易度が高すぎる気がするぅ!
「あーっとね、あのー・・アレは、えっと、ブラっていって、女性がー、そのー、なんだ?あの、部分っつーか、部位っつーかが、大きくなったらつけるーうん、そうそう、大きくなったら着けるものなんだよ!うん!」
これでもし仮にテトにゃんが自身の胸部装甲がささやかなことを気にしてたら俺は残酷なことを言ってしまったことになるし、単純に胸ばっか見てんじゃねーよって言われたらそれまでだ。やべー!やべーよ子育て!俺妹に蔑まれたら生きてけねぇよ!!
「ふ~ん?そうなの?大人になったらって思ってたの!なのにソウしてないからなんでかなーって思ったの!」
はふぅ。なんだそっちか。ってなんだじゃないよなんだじゃ!
「いやな?何度も言ってるけど俺は男だからブラしないし胸も大きくならないよ?」
「「???」」
何故かテトにゃんとアンナベルが揃って首を傾げてくる。可愛いなをいおまいら。
「ん。」
そんな不思議な時間を過ごしていたら、いつの間にかニコが背嚢型ダンジョンをこちらへ渡してきた。
「ん?どした?」
「ん。ソウ、コレにも、ごはん。」
「いやご飯って言われても、リュックがご飯は食べない『ミ"ミ"!!』・・・あぁ、忘れてた。」
僕らのダンジョンに住み着いた尻尾のことをすっかり忘れてたことを思い出した。ニコはちゃんと覚えててあげたのか。偉いぞ偉いぞー!なでりこなでりこなでりこっこ
ニコの頭を撫でまわしつつ背嚢型ダンジョンを受け取ると、すんごい勢いですんごい量の魔力を吸われた。どうやらこいつはドレイン系らしい・・・でふ・・・ぐふぅorz。
真剣にお人形さんの下着を作る主人公(19歳男性)。ダメそうな雰囲気しかしないんですけど大丈夫・・・なの?
少しテンション高めなソウ君(の頭)が心配です。
英語風な部分でおかしいな?と感じた方はご一報ください!
私もソウ君と同じくらいできないんです!<―ならなんでやるのん?




