その2 登場人物
暇つぶしにどうぞ。藤波真夏
その2では登場人物についてお話させていただきます。
登場人物たちを考える上で、まず私はジブリ式を取っています。ジブリ式は私が勝手に言っている言葉で、男女の主人公がいるというのをジブリ映画にたとえてジブリ式と言っています。(もののけ姫ならアシタカとサン、ハウルの動く城ならハウルとソフィーみたいな感じ)
あんまり難しいのは苦手なのでその方式をとることにしました。
構成時点で人間を男性、アヤカシを女性、というのは決まっていました。この小説を読んだ友人から「てっきりアヤカシが男性で、人間が女性だと思った」という感想を聞きます。それもいいと思ったのですが、あえてこちらにしました。童話好きでもある影響かアンデルセン『人魚姫』を彷彿とさせてしまったこともあると今は思います。人魚姫っていうなれば、王子は人間で、人魚姫はまあ…、人間じゃないアヤカシって感じになります。
そして森にひっそりと住むアヤカシとのびのびと太陽の下で暮らす人間に対比をつけたいと考えていました。勘の良い方ならもしかしたら分かっているかと思いますが、「太陽と月」を参考にしました。
アヤカシの十六夜は十六夜の月から取りました。そして陽は一番悩んだ覚えがあります。太陽のイメージをつけるためにはどうしたら良いのか、キラキラネームにならないようにするためにはどうすればいいのか? と試行錯誤を繰り返し、最終的に陽という一文字に収まりました。
ここに「陽」「十六夜」という二人のメインキャラが生まれました。
次に彼らを取り巻くキャラクターたちです。
人間だと国司の丹波家吉、その妻雅姫。丹波の家臣である佐野鎌清、その妻で元アヤカシの小百合。アヤカシ好きの幼帝松風、松風の父で悪役浦波王、松風の姉潮内親王、それに仕えている元アヤカシ五月雨。
アヤカシではアヤカシを束ねる長、絶世の美女九十九、エセ関西弁をしゃべる風神丸、正義を貫く烏天狗カルラ。
などなど様々なキャラクターが存在します。
印象深いものをピックアップして紹介していきたいと思います。
その中で小百合の設定についてです。小百合は最初は人間の予定でした。しかし旦那さんの鎌清があまりにも真面目で本編を読めばわかるかもしれませんか、かなりの愛妻家です。ラブラブの。本編でも一悶着くらいありますが、結婚するまでに色々とあったんだな、ということで急遽でしたが小百合をアヤカシという設定を加え、現在のようになりました。
そして潮内親王。潮内親王は病弱だけど優しいお姉ちゃんといったようなイメージです。やはりそれには、モデルがいて私が中学生の時お世話になっていた保健の先生でした。怪我をしても優しく迎えて手当てをしてくれる。優しく厳しく諭してくれる、ということで知らない間にモデルにしていました。
ちなみに潮内親王という名前を命名してくれたのは、私の友人です。感謝してます。
登場人物には誰しもモデルがいて、どれも私の身近な人たちです。
家族、友人、かつてお世話になった先生、先輩、後輩、日々の生活の中で出会った人たち。知らないうちにモデルにしてしまいます。それってどうなんでしょうね(笑)
ちなみに、友人に「好きなキャラは?」と聞いたところ、九十九がいいと言っていました。理由はエロいからだそうです。エロく描いたつもりはありませんが、もう少し艶かしくてもいいじゃないですか? と言われました。頑張ります、とだけ返しておきました。
最後まで読んでくださりありがとうございました。藤波真夏