貴方の旅路がどうか
いつまでも、子供のままでは居られない。僕達はある日突然、大人になる。
夜が朝になるように。昨日が今日になるように。
蛹はやがて蝶になり、背中のそれが遠い日の憧れほど高く翔べる羽ではないことを知る。
流れる星はいずれ煌きを失くし夜空に溶ける。
どれだけ必死に手を伸ばしても、零れる砂は止められない。
鳥には成れず、星の様にも輝けなかった蝶は、いつか陽に灼かれ地に抱かれ灰になる。
遥か遠く、虹の橋を目指し羽ばたく鳥が、僕は憎くて堪らない。
貴方の旅路が、どうか幸多きものでありますように。