第二十九話:活性化と沙織と新任務
『活性化』という独自技能に目覚めた博孝は、それまで行っていた徹夜での自主訓練を止めるようになっていた。日付が変わるぐらいまでは自主訓練を行うのだが、そこから自室に戻り、今度は『活性化』の練習を行っているからである。
使うほどに疲労が溜まる『活性化』の訓練をする以上、自室で行うのが最も良い。疲労が限界まで溜まったら、そのままベッドに飛び込めば良いのだ。それになにより、カーテンを閉めてしまえば周囲から見られることはなくなる。
『探知』などを使えば博孝が『構成力』を使って何かをしていることに気付くだろうが、目で見られない以上は“普通”にES能力の訓練をしているようにしか感じない。
そのため博孝は毎日『活性化』の練習を行っているのだが、ここ数日で気付いたことが三点ほどあった。
一つ目は、『活性化』の“影響”を調整できること。
これは消費する『構成力』を調整することで、発現するES能力の威力を増減することができる。この点については通常のES能力を操る時から感覚を掴んでいたため、すぐに気付くことができた。
二つ目は、自分から離れた他の『ES能力者』に対して『活性化』ができること。
これは里香に協力を依頼し、試している内に気付いたことである。接触した状態で『活性化』を行い、そのまま手を離しても維持することが可能だったのだ。そこから、数メートルならば離れていても『活性化』を行うことができるようになった。ただし、接触している状態が最も効果があったため、もしも使うことがあれば接触したままで使った方が良いだろう。
三つ目は、『活性化』自体の効果について。
これは博孝が自宅で訓練をしている時に気付いたのだが、『防殻』を使いつつ『活性化』を行っている最中に、感覚として『防殻』を発展させることができると思ったのだ。そこから『構成力』を操って試行錯誤していると、『防壁』を発現することができた。博孝の感覚としては、それまで使えなかったES能力の“コツ”を掴むのにも使えるように感じた。
『活性化』を解除すると『防壁』は発現できなかったが、ある程度コツがつかめたので近いうちに『防壁』も使えるようになるだろう。ただ、使えるだけでその効果の程は知れているが。
あとは毎日限界まで『活性化』を使うことで、“もう一つ”の『構成力』も少しずつ保有量が増えているように感じる。感じる疲労にも徐々に慣れ、全力で『活性化』を使わなければそれなりに長時間維持できると見ていた。
「しかし、それでも隠す必要があるからなぁ……」
愚痴のようにため息を吐き、博孝はベッドに崩れ落ちる。適度に疲労が圧し掛かってくるが、それも今では慣れた。もう少し『活性化』を使っても、問題はないだろう。
時刻は午前一時。日付はとっくに変わっており、十二月二十日になっていた。
「もうすぐクリスマスで、そのあとは年末かぁ……あっという間だねぇ。てか、俺は帰省できるんだろうか……」
ベッドに転がりつつ、愚痴のように呟く。
訓練校に詰める『ES能力者』や兵士については、大場の手配によってそれとなく数を増やしてある。しかし、博孝と里香を襲った『ES能力者』の逮捕は伝えられておらず、おそらくは逃げ切られたのだろうと思われた。
訓練校からの外出は許可されるようになったが、最低でも小隊単位で外出するように言われている。博孝自身は外出が禁じられており、両親の元へ帰省できるか不明だった。
「やれやれだ……まあ、愚痴っていても仕方ない。もうちょい練習すっか!」
ベッドから跳ね起き、博孝は床に立つ。幸いにも防音が効いているため、多少跳ねたり大声を出したりしたぐらいでは周囲の部屋に迷惑がかからないのだ。
博孝は一つ深呼吸をして、意識を集中させる。そして『活性化』と同時に『探知』を発現して、自身の知覚網を一気に広げた。
『活性化』なしだと現状では百メートル程度が精々だが、『活性化』を使うことによってその範囲を大きく変動させる。第七十一期生の『構成力』だけでなく、離れた場所にある第七十期生達の『構成力』もいくつか感じ取ることができ、博孝はゆっくりと目を開く。
「うーん……それでも精々五百メートルってところか……これは俺が使えるES能力の効力に関係しているのか?」
全力で『活性化』を使っても、多少『探知』の範囲が広がる程度だ。これが『射撃』になれば操作できる“弾”の数や威力が増やせるのだが、高い集中力が必要になるため、今のところは実戦で使えそうにない。
「数を増やすよりも、一発の威力を高めた方が良いか……」
数を増やせば牽制には使えるだろうが、それよりは一撃の威力を高めた方が有効に思えた。しかし、威力を高め過ぎると、相手の命を奪いかねない。
博孝は自分の手を見下ろし、拳を握り締める。
以前里香と初デートの際に敵性の『ES能力者』と戦った時は、無我夢中の部分があった。なんとか攻撃を凌ぎ、里香が作り出した隙に乗じて攻撃を行ったが、敵が『防殻』を維持していなければ、“必殺”と言えるほどの威力を叩き込んでいる。
自分が死ぬよりも相手を殺す方に戸惑いを覚えるのはどうかと思うが、博孝としては色々と思うところがあった。
「使いどころを間違うと、取り返しのつかないことになるな、うん」
肉体面や防御系、支援系のES能力を『活性化』するのは良いが、攻撃系のES能力を『活性化』するのは極力控えようと、博孝は思う。
それでも、必要な時に必要な力が出せないのも嫌だったため、多少の煩悶を抱えつつも自主訓練に集中するのだった。
夜が明け、疲労困憊でベッドに入っていた博孝は目覚まし時計の音で目を覚ます。
『活性化』の訓練を行うようになってからは、早朝の自主訓練も自粛しているため、時刻は既に八時前だ。それでも朝食を取る時間は十分にあり、欠伸混じりで洗顔や着替えを済ませる。
博孝はそのまま鞄を持って食堂に向かうと、その途中で沙織と遭遇した。
「お? おはよう沙織っちー」
「…………おはよう」
沙織は博孝の顔を見ると、何か言いたげにしながらも挨拶を返す。それを見た博孝は、首を傾げた。
「んん? なんか、不機嫌な感じ?」
「別に……」
博孝が気になって問うが、沙織は言葉少なく答えるだけだ。それを見た博孝は、『まあ、沙織っちも“女の子”だし』とズレた考えを抱く。そのためそれ以上は詮索せずに食堂へ入ろうとすると、沙織が小さく口を開いた。
「ES能力が使えるようになったからって、気が抜けているのかしら?」
「……はい?」
それだけを口にして、沙織は食堂へ入ってしまう。博孝はそんな沙織の後姿を見送ると、頭を掻いた。
「んー……そう言えば、最近朝の自主練もしてなかったなぁ」
沙織とは、朝の自主訓練で顔を合わせることが多い。その時は手合せをすることもあるのだが、『活性化』の訓練を始めてからはそういったこともなくなった。そのため、沙織も『気が抜けている』と言ったのだろうか。
「気を抜くどころか、むしろ張り詰めているんだけどなぁ」
小さく呟き、博孝も朝食を榊原に注文する。そしてトレーに乗った朝食を取ると、先に席に座って朝食を取り始めていた沙織の対面の席に移動した。
「よっこいしょ」
「……なによ?」
「いや、たまには一緒に飯を食いたいなーと思って」
沙織が鋭い視線を向けてくるのに構わず、博孝は箸を取る。そして『いただきます』と呟いてから味噌汁に手を伸ばした。
「おい、あれ……」
「え? ちょ、どういうこと?」
周囲から、何やら声が聞こえてくる。いつもの沙織ならば、“ほとんど”一人で食事を取っており、その際は周囲に誰もいないことが多い。沙織が近づくなというオーラを振り撒いているため、傍で食べる者は“ほとんど”いないのだ。例外がいるとすれば、里香だけである。沙織も、里香だけは邪険に扱うことができず、一緒に食事を取ることがあった。
博孝は背中に強い視線を感じ、後ろを向く。すると、般若のような顔をした中村と目があった。
『なにしてんだテメェ』
ハンドサインで中村が尋ねてくる。余談ではあるが、小隊訓練の際にはハンドサインで指示を出すこともあり、博孝や中村のように小隊長は一通りハンドサインで会話ができた。
博孝は中村のハンドサインを読み取ると、にやりと笑って『通話』を行う。
『たまには沙織っちと食事を取ろうと思って。良かったら一緒にどうだ?』
おせっかい半分、からかい半分で尋ねた。すると、中村は博孝の『通話』に乗っかって動揺したような声を漏らす。
『い、いや、別にそんなことがしたいわけじゃねえし。いつも武倉と一緒に食事を取ってるお前が、長谷川と一緒に飯を食ってるから珍しく思っただけだし』
『素直になっちまいなボーイ。てか、言い訳がましく聞こえるぞ』
『うっせえ! 午後の実技で覚えてろ!』
そう言って、中村が席を立つ。それを見た博孝は苦笑し、朝食を取るため視線を戻した。
「……で? 何の用?」
すると、沙織が僅かに目つきを鋭くしながら尋ねてくる。それを聞いた博孝は、肩を竦めた。
「いやぁ、さっきの沙織っちの台詞が気になってね。気が抜けているとかなんとか」
味噌汁を飲みつつ、博孝はそう言う。それを聞いた沙織は、眉を寄せた。
「事実でしょう? アンタは他の生徒に比べたら、ES能力を扱えるようになってから訓練した期間が短いのよ。それを自分でもわかっているから、自主訓練に励んでいるんじゃないの?」
「はっはっは。心配してくれてサンキュ。でも、自主訓練に励んでいないと言われると、そこには異論があるなー」
「どういうこと?」
沙織が訝しげな表情になる。それを見た博孝は、おかずである鯖の塩焼きを箸でほぐしつつ、ニヤリと笑った。
「秘密の特訓中だ。まぁ、それがやたらと疲れるんでなー。さすがに徹夜や早朝訓練は厳しいんだわ」
「ふーん……」
納得したような、していないような。そんな表情の沙織を見て、博孝は悪戯心が湧く。
「もしかして、俺が早朝訓練に来ないから寂しいとか?」
にやにやと笑いつつ、からかうように博孝が言った。きっと、すぐさま冷たい視線と言葉が返ってくるだろうと博孝は思う。しかし、沙織は予想外にも、口元に手を当てて考え込んでしまった。
沙織は何かを咀嚼するように考え込み、まさかのリアクションに言葉が出ない博孝。沙織は十秒ほど考え込むと、一つ頷いた。
「そう、ね……物足りないのは確かだわ」
そして、博孝の発言を肯定する言葉が零れ落ちる。それを聞いた博孝は、以前敵性の『ES能力者』に襲われた時以上の衝撃を感じつつ立ち上がった。
「おい……おいおい!? 熱でもあるのか長谷川ぁっ!? だ、誰か『支援型』の奴! 長谷川がおかしいから看ていだぁっ!?」
『沙織っち』ではなく、『長谷川』と呼んでいるあたりに博孝の驚愕振りが窺える。
瞬間、脛を蹴り飛ばされて博孝は崩れ落ちた。周囲は何事かと博孝の方を見るが、騒いでいるのが博孝だと気付くと『なんだいつもの病気か』と食事に戻る。
「――蹴るわよ?」
「既に蹴ってますがな……いたたた……」
ドスの効いた声で言われるが、博孝としては脛を押さえながら呻くしかない。あまりの痛さに『接合』を使って痛みを和らげたほどだ。
「あー、痛かった。んで、心臓が止まるかと思ったけど、驚いたのは悪かったよ。しかし、沙織っちの口からそんな言葉が出るとは思わなかった……はっ! さては偽者だな!?」
思わずそう叫ぶと、再び脛を蹴られた。博孝は、それだけで沈黙する。
「別に……深い意味はないわよ。ただ、純粋に物足りなく感じているの」
沙織はお茶を飲みつつ、平常と変わらぬ様子で博孝を見た。そして、食事を取るクラスメート達を見回す。
「ねえ、河原崎」
「なんだよ? そんなマジな顔して」
どこか遠くを見るような沙織の表情。クラスメート達を見る視線には、どんな感情が込められているのかはわからない。ただ、少しばかり剣呑な光が宿っている。
「例えばの話だけど――わたしが全力で戦ったら、このクラス全員のうち何人まで“倒せる”かしら」
そして、なんとも物騒な言葉を吐き出した。
「おいおい……マジでどうした?」
さすがに博孝も食事の手を止め、沙織を真っ直ぐに見る。だが、沙織はそれに視線を返さず、どこか遠くを見たままだ。
「多分、十人は確実に倒せる。頑張れば、二十人までいける。死力を尽くせば、二十九人は倒せるかもしれない」
「………………」
呟く沙織は、冷静そのものである。冷静に彼我の戦力差を計算し、そう言っている。それを見て取った博孝は、ため息を吐いた。
「クラスメートは三十二人。二十九人倒せるとして、残り二人は?」
「アンタと、岡島さんかしら」
「へぇ……その根拠は?」
「“今”のアンタなら、倒すのに手こずるわ。岡島さんは……なんとなく、倒せない」
「ほほう。なんとも自信があることで」
何故沙織がそんな話をするのかいまいちつかめず、博孝はそれだけを返す。すると、沙織は博孝に視線を移した。
「教官を除けば、戦って歯応えがあるのはアンタぐらい。早朝の手合せもね、ためになると思っているのよ」
「光栄だね。ただ、長谷川さんよ」
純粋に、自身の技量の向上につながるから博孝がいないことを『物足りない』と言ったらしい。沙織にそう言ってもらえるのは嬉しいが、博孝としては言うことがある。
「――間違っても、クラスメートを倒すとか言うな」
そう言って、博孝は沙織を睨んだ。その視線を受けた沙織も睨み返すが、少し経つと視線を緩めて目を逸らす。
「……そうね。アンタが“まともに”動けるようになったから、ここ最近の小隊の模擬戦でも物足りなかったのよ」
「発言がこえぇよ……まんまバトルジャンキーじゃねえか」
博孝は自身の頭が痛むのを感じた。自分のことで精一杯だというのに、沙織の様子を見ると新しい火種を抱えたようにしか思えない。
「あ、さ、沙織ちゃん、一緒にご飯……あ、あれっ? ひ、博孝君? な、なんで……」
そうやって博孝が頭を抱えていると、トレーを両手に持った里香が声をかけてきた。どうやら沙織と一緒に食事を取りたかったようだが、博孝が一緒にいるのを見て目を白黒とさせている。それでも沙織の隣にちょこんと腰かけ、それを見た沙織が苦笑した。
「ね? 倒せないでしょ?」
「ああ。こりゃ倒せそうにもないわ」
沙織の言葉に同意して頷く博孝。当の里香はといえば、二人の発言の意味がわからず小動物のように首を傾げている。
(近いうちに、また教官に相談かなぁ……)
最近考えることが多すぎる、と博孝は思った。それでも小隊長として、仲間として沙織の発言は見逃せない。
ひとまず沙織が暴走しないよう、いるかわからぬ神に願い――その願いは、違った形で叶うことになる。
「それでは諸君、授業の前に一つ知らせておくことがある」
きっかけは、授業が始まるなり砂原が言い出したことだった。博孝などは、またぞろ難問を吹っかけてくるのでは、と身構えざるを得ない。
砂原はそんな博孝の感情を読んだように、口元だけ笑みの形に変える。
「――来る十二月二十四日に、任務が行われることになった」
そう言いつつも、砂原自身納得していないのだろう。その目は笑っていない。
(このタイミングで、任務?)
博孝と里香が『ES能力者』に襲われてから、まだ一ヶ月も経っていない。それだというのに任務を行うというのは、博孝としては疑問を覚えざるを得なかった。
生徒達からも、さすがにブーイングが上がる。何が悲しくてクリスマスイヴに任務を行わなければならないのか、と。
だが、砂原はそんな生徒達のブーイングを一睨みで黙らせると、ため息を吐いた。
「諸君らの言いたいことはわかる。しかし、二回目の任務は本来十二月の頭に行われる予定だった。それが延びて、この時期になったわけだ」
砂原は、初任務と訓練生襲撃事件の影響を考え、二回目の任務は年を明けてから行われるだろうと考えていた。しかし、訓練校を管理する防衛省から第七十一期生の二回目の任務を行うよう通達があったのである。
これには校長である大場も、教官である砂原も反対した。しかし、“上”はその反対意見に耳を貸さず、速やかに任務を行うよう言うだけである。そのことに怒りを覚えた大場が伝手を頼って抗議を行っているが、それも効果はほとんどない。もっとも、砂原には“他にも”頭が痛くなる事柄を抱えていたりもするのだが。
「うわぁ……なんともまあ、“素敵”なクリスマスプレゼントですね」
先程沙織と行った会話を思い出した博孝は、思わずそう言っていた。沙織に視線を向けてみると、沙織はどこかやる気に満ちた目をしている。
「まったくだ。“サンタクロース”を殴り倒したいほど、素敵なプレゼントだよ」
博孝の発言の意図を皮肉だと思った砂原は、サンタクロース役である防衛省に対して危険な皮肉を吐く。『相変わらず現場のことを理解してない』という呟きも聞こえるが、物騒過ぎたので聞かなかったことにした。
「それで教官、任務とは?」
見れば、沙織がどことなく楽しそうに尋ねている。それを見た砂原は、一度博孝に物言いたげな視線を送った。
「その日“とある施設”に関して、正規の部隊で任務が行われる予定だ。そのため、我々訓練生が後詰として控えることになった。人数確保のために、他の期の訓練生も参加する」
「そいつはまた大がかりですね。大捕り物でもあるんですか?」
他の期の訓練生を投入するとなると、『ES能力者』の数は遥かに多くなる。三期生もいれば、それだけで三桁の『ES能力者』が集まることになるのだ。小国が持つ『ES能力者』を上回る数になってしまう。
砂原の視線に肩を竦めつつ、博孝が尋ねる。砂原は博孝の様子から何かあったことを悟るが、ひとまず質問に答えることにした。
「正規部隊が行う任務の詳細は、諸君らには開示されない。諸君らが知るべきは、“万が一”に備えた後詰であるということだけだ。当然、危険性も低い」
正規の部隊が出張るのならば、訓練生に危険が及ぶ可能性は低いだろう。それがわかったからか、沙織の表情が詰まらなそうなものになる。反対に、クラスの中には明らかにほっとしたような空気が流れた。
もしもこれで正規部隊に混じっての任務となれば、訓練生には荷が重いだろう。卒業が控えている最上級生でどうにか、といったレベルだ。
「機密保持の観点から、諸君らに詳細な任務の内容を通達するのは任務当日になるだろう。それまでは真剣に訓練に励め。良いな?」
『はいっ!』
万が一の情報漏えいを恐れてのことだろう。
任務と簡単な内容だけ通知する砂原を見ながら、博孝は『今回は何事もなければ良いけど』と内心で呟くのだった。