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日本內戰錄 ― 彼等ハ 如何ニ戰ヒ、如何ニ散リシカ ―  作者: イグアナ


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日本內戰錄 第六十八號記錄 ー 途絶エタ補給路 ー

九月二十七日。

補給部隊が襲撃を受けたとの報せが走った。

最初は「数名負傷」とだけ聞かされていたが、

搬送されてきた担架の数で、

それが嘘だとすぐ分かった。


黒田 翔。

名前の札は、負傷者の列ではなく、

覆い布の上に置かれていた。


脈は無く、体温ももう戻らない。

銃弾は胸を貫き、即死だったらしい。

治療の余地はなかった。


「河合に……明後日、伝えてくれ……」

仲間にはそう言っていたと聞く。

何を伝えたかったのかは、

もう誰にも分からない。


死亡記録を書き終えたが、

手が震えて字が乱れた。


本日の処置は以上。

だが、この死は終わらない。


―― 坂井 苑



九月二十七日。

今日は巡視もなく、ただ静かだった。

昨日黒田と少し話した時、

「あさって話すことがある」とだけ言われた。

珍しく落ち着かない顔をしていた。


何の話だろうか、と考えていたが、

今朝から黒田が戻らない。

補給部隊が出たまま連絡もないらしい。


胸の奥がざわつく。

嫌な予感は、戦場ではよく当たる。


明日には帰ってくるだろうか。

それとも――。


今日は記録を終える。

よく眠れそうにない。


―― 河合 慎


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