Black operation
観閲行進が終わったあと、俺は部隊とは別で大統領に呼び出された。会合が行われる場所へ行くとそこには屈強な男たちに混じって小柄な桃香もいた。その部屋には黒板が置かれており、大陸西側の地図が貼られていた。同席している彼らの放つ空気はピリついていた。大統領が話し始めた。その手元には参謀が用意したと思われる資料が置かれていた。「全員揃ったわね、作戦を説明するわ。戦略目標は敵の戦意を挫くことで、目的は敵首都の攻略よ。ただし海からになるわ。開戦前の情報でも、目的地には沿岸砲台があることがわかっているの。脅威はそれだけじゃない。制海権はこちらが有利だけれどまだ敵にも通商破壊ができる戦力が健在だわ。輸送艦だけで行ったら間違いなく海上で殲滅になるのは予想できるから護衛の艦隊を付ける。そしていくら精強な海兵隊でも上陸は困難だと推測しているの。なぜならばまだ飛空師団と、勇者を中核とした四個歩兵師団が予備戦力として残っているからよ。特に前者はファイヤーブレスを放つドラゴンやワイバーンを保有していて航空優勢を握っているわ。そこで工作員を送ってそれらを破壊したり、蜂起を起こしたりして戦力を分散させることに決定したけれど、そこまで到達するには前線を通る必要があってそれは軽装備の工作員には荷が重いと判断したわ。そこで車椅子連隊の出番、あなたたちの偵察小隊に彼らの警護を頼む。ただし、小規模潜入になるから人員の選定は任せるね。潜入部隊には被発見を避けるため、本体との連絡は予定日時のギリギリまでしないことを徹底してほしい。それと上陸後は市街地戦になる以上、本隊は第二陣で上陸し、味方の火力支援にあたって欲しいわ。この作戦は統合任務部隊として運用するから、参加する部隊の総司令官は海軍のカーブル提督とする。彼らは水陸両用戦の専門知識を持っているわ。さて、先発隊の出発は一週間後、本隊の上陸は二ヶ月後を予定している。各々の奮戦に期待する!」
お読みいただきありがとうございました。もし面白ければいいねや、ポイント、ブックマーク登録をお願いします。感想をいただけると筆者の励みになります。
次回の投稿予定は3月8日です。




