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現地指揮所への挨拶

そのそばにはテントが貼られており、この地域を防衛している師団の後方指揮所が設けられていた。補給を届ける必要がある部隊はここからの命令を受けていると聞かされていた。共同作戦になる都合上、これから向かう現場にいる部隊を指揮している師団長のカラマリ少将へ挨拶に行った。幕僚たちが作戦を練るテントに入ると、一番奥に壮年の女性が座っていた。彼女は二十代と見間違えるほどの美貌を持っていた。内装に目を移すと中央には机があって、その上には地図が広げられていた。彼女は複数人の幕僚と共にそれを囲って机上演習を行なっていた。

「カラマリ少将、コーヤ大佐です。一個連隊を率いて出頭しました。」敬礼をしてからそう挨拶をした。「おや、噂に聞く身体障害者部隊ね。応援に感謝するわ!さて、今の状況についてだけど以前と変わって行軍に適した、幅が五十メートルに及ぶ軍事回廊の出口は完全に掌握されたわ。」

その言葉を聞いた俺は危険な状態だと理解をして思わず息を呑んだ。その様子を見ても彼女は動じないでさらに続けた。

「それ以降は敵の行動を監視するための前方監視所をここから5キロ先の回廊内の斜面に作ったけど、そこが襲撃を受けて、我々本隊との主要な補給路が寸断されてしまったの。現在彼らは孤立している状況よ。それでも小規模な道は幾つかあるわ。そこを通して何度か我々の歩兵戦力で補給を通そうとしたのだけれど、敵の斥候兵に見つかったのか、敵の迎撃を受けて、いずれも失敗に終わったの。それに続けると、予備戦力が枯渇して他の前線が瓦解するしね。監視所からの撤退も考えたけど、そこを失うと敵の動向がわからなくなって戦略的に不利になるのは火を見るより明らかだったわ。」

一呼吸おいて彼女は続けた。

「いいニュースもあるわ。敵部隊の監視拠点はここから二キロ離れた場所にあることが判明しているの。彼らは識字率が低いらしく早馬を使って口頭で情報伝達しているそうよ。速度的には時速十二キロ前後だとこれまでの戦闘から判明しているわ。敵の司令部は前線の監視所から二キロ後方にある。歩兵だと、行軍の様子を敵に発見されたら、頑強な迎撃体制を取られるけれど、あなたたちなら機動力を生かして余裕を持って到着できると踏んだわ。そこであなたたちに命令よ。装備が貧弱な我々の騎兵に代わって部隊の機動力と重火器を利用して明後日の午後までに彼らへ補給物資を届けること。そしてそのルートを掌握することを下令する。それで作戦のための地図を渡しておくわ。」「わかりました。拝命いたします。地図も活用させていただきます。」そう答え、テントを発った。


もうすぐ戦闘が始まります。

さて、お読みいただきありがとうございました。もし面白ければいいねや、ポイント、ブックマーク登録をお願いします。次回の投稿予定は1月17日です。

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