逃走手段の確認と更なる追撃
相棒がかなり強いです。
桃香はそこを出ると廃墟に戻る前に噴水の近くに行った。目的は駅家の警備状況の確認だ。脱走といえば移動手段の確認くらい当たり前だよね。しかしそこに警備はいなかった。警備がいないと見た俺たちはオクタビア共和国へ行くために乗合馬車について聞き込みを始めた。後ろで聞いていて驚いた。馬車の評判はかなり悪かったからだ。人が乗るに耐えないレベルなのだそうだ。乗っている間はずっとお尻が痛いらしい。だからこの世界の住人は旅をするには徒歩か、馬を使うらしい。
聞き込みをしていて気付いたことだが、俺たちのことは街ではあまり知られていなかった。一部の将校が勇者召喚について噂程度に知っているだけだった。さっきの店主かなりやばいな。敵じゃなくて助かった。聞き込みが終わると俺たちは急いで撤収した。
車椅子を回収し、廃墟に物資を取りに戻ると兵士たちの話し声が聞こえてきた。
「なあ。昨日の偵察隊の話聞いたか。」「深夜に酷い火傷で帰ってきて、すぐヒールで直したんだとよ。彼らの言い分はなんと勇者に爆裂魔法の罠を仕掛けれたんだと。」おお昨日の人いい線言っているじゃん。俺はかなり驚いた。「まさかそんなわけないでしょ。爆裂魔法の罠なんてあるかよ。きっと酔っ払って焚き火の中に酒でも入れたんじゃないのか」「そうかもな。はははっ」「そんなことより、何もいませんよ。こんなところよりもっといい場所あるんじゃないんすか。」「この辺にある小屋を調べろと言う命令だ。異世界人が休息に使っていない可能性もないと言い切れないからな。それに大きな音がすれば直ちに本隊から応援が来るようになっている。ほら、ここが目的の小屋だ。」
近くを見渡すと弓矢があったが使い慣れていないと思い、利用する選択肢から除外した。会話を聞いてサプレッサーがないとこいつらを倒せないと知った。桃香もいるが明らかに人数が多い。
俺は急いでサプレッサーを召喚し、グロック26に装着した。それが終わると小声で「準備オーケーカバーするからいつでもいいよ」「了解」 彼女は 忍び足で近くの兵士に 近づくと、ナイフで相手の首を切り裂いた。 それと、同時に俺は1番遠くの敵を射殺した。相手はまだ味方が倒れたことに気づいてなかったため、 味方の死体に気づきそうな兵士を続けて倒していった。 もちろん彼女のことは気にしていた。2人を同時に相手しなければならなそうな時は、 俺が 先に片方を撃ち、もう一人が慌てている間に彼女が仕留めた。そうやって、俺たちは 8人の敵を殺した。さっき見た弓矢を加工すれば利用できるかもと思い立ち、アイテムボックスに入れておくことにした。それから俺たちは、即席爆弾を設置すると、すぐにその場を離れて万屋の店主が安全だと言っていたダンバーを目指して西に向かった。 10分後、大きな爆発音がして、一夜を過ごした、廃墟が爆発したんだと考えた。敵はきっと爆発音に驚いてそっちを捜索してるだろう。 そちらに注意が向かってる間、俺たちはより遠くに逃げることができる。その間は地球では法規制がかかってあまり使っていなかった速度を出して街道を西へ向かった。二時間ぐらいフルスピードを出し続けた。
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