プロローグ
本日7月7日は0時に二回投稿しておりますが、次の日より毎日0時と1時に予約投稿をしております。また、7月21日の0時に完結致します。
途中だれていたり糞みたいなところがあるので読み飛ばせるよう完結後に読まれてもいいかもしれません。
まあ、奇特な方を除いてエタられると思いますが、読むんではなく、感じてくれという無理難題な小説に時間を割いてくださるなら、気分は五体投地間違いなしです。
では、狂人が書いたどこかおかしい私小説。雀の涙ほどでも楽しんで頂けたら幸いです。
「プロローグ……プロローグねえ? これって結局興味魅ければいいんだね? ーー善悪え何なに? 例えば回想シーンだとか、バトルシーン。動きがあった方がいい? 謎も? なるほど」
(謎は余計だな。印象づけなくては……印象、印象)
記憶に残ってくれという願いが自分の声を大きくする。
「なあ、善悪はーー姫君をどう助けたい? 王道? そっか王道か! 竜とか、ひ・と・つだけ願いが叶う、とかだよな? そうだよな、そうであるべきだよな」
「願いが叶うのは、ひ・と・つだけっと」
俺は太字のペンで馬鹿みたいに大きく紙面に走らす。
「やっぱさ、普通のって飽きるよな」
「うんうん、意外とハッピーエンドじゃ意外性がない? 儚さ?」
(要るだろ!!)
「それナイス! さすがだな。善悪、真剣に考えてくれてありがとう」
手を叩く。
「じゃあまとめると、俺の小説は王道で姫様を救う話。敵はドラゴン、願いをたったひ
とつだけ叶えるバッドエンド」
じゃあそろそろ部活でるわ、達三頑張れよーーそういって廊下のリノリウムに踏み入った逞しい背に、俺は低い声でこう言った。
「善悪。姫様は幼なじみだよな」