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まいど馬鹿馬鹿しい噺を一つ

作者: 若松ユウ

A「ぷらとんエフエム東京の~」

B「エイプリルフール特集~」

A「ということで、四月一日の今日は、視聴者の皆さまからお寄せいただいたウソのニュースを、ご紹介していきたいと思います」

B「今春初の特集ですからね。テンポよく行きましょう」

A「まず一枚目は、広島県にお住まいイデ様が作ったウソニュースです。ブルーナくん、読み上げて」

B「はい。『花粉症を発症した腹いせとして、自称会社員のナリミヤ氏が、花見客で賑わう河川敷にノコギリを持って現れ、桜の樹を切り倒し始めたため、駆けつけた警察官に、器物破損で現行犯逮捕された模様です』というお便りでした。すごい発想ですね、アデリーさん」

A「そうね。でも、今年の花粉はとんでもないわよね、ブルーナくん」

B「そうですね。僕の周りでも、マスクをしてる人が目立ちましたし、人によっては透明なゴーグルまで装着してましたね。続いては、千葉県にお住いのイブキ様が作ったウソニュースです。今度はアデリーさんから、お願いします」

A「はい。『三月三日に雛人形を飾るのが雛祭りなら、五月五日に鯉のぼりを飾るのは鯉祭りという言うべきだろうとして、新しい国語辞典製作委員会で会長を務めるヤマサキヤマ氏が、普及運動の一環として動画配信を始め、たいへんな話題になっている』とのこと。こうなると、桃の節句に合わせて、菖蒲の節句にしなきゃいけなくなりそうね」

B「えぇ、そうなりますね。でも、新しい言葉が日常的に使われるようになるキッカケは、人為的なものではなくて、自然発生的なモノだと思います」

A「そうそう。お偉いさんが音頭をとっても、よっぽどのカリスマ性が無いと、うまくいかないことが多いわよね。さぁ、どんどんいきましょう、ブルーナくん」

B「はい。『福島県出身の自称映画評論家ウラギリ氏が、式典は卒業式だけで充分。入学式は虚礼だから廃止しろとのツイートを発信したところ、おとなり宮城県在住の歴史研究家タカヤマ氏が猛反論。論争は、一時サービスが停止してしまう大炎上に発展した模様です』というリアリティーのあるお便りでしたが、いかがですか、アデリーさん?」

A「実際、入学式は退屈よね。卒業式は証書の授与があるから仕方ないけど、入学式は、するだけ無駄だと思うわ。ブルーナくんは、どう思う?」

B「僕は、節目節目を大事にしたい派ですね。話は飛躍しますけど、成人式もあるべきだと思います」

A「あら、そうなの。意外ね。――そろそろ、中継先のユウを呼びましょうか」

B「そうですね」

AB「ユウ~」


挿絵(By みてみん)


Y「ハッ! ……なんだ、今のは夢か。ビックリしたなぁ、もぅ」

Z「夢じゃねぇかもしんねぇぜ?」

Y「あぁ、ジンベーか。ん? そのマイクは?」

Z「時知らずな台風が接近してるんだとさ。リポートよろしくな」

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― 新着の感想 ―
[良い点] ∀・)いや、これは面白い(笑)各々の特徴をおさえていらっしゃいますね。さすがの観察眼というか「ラジオをよく聴いてくれているんだな」っていう感動がありました。たまたまかもしれませんが、嬉しい…
[一言] 若松様。 お久しぶりです。 またまた登場させて頂き、ありがとうございます! 私、歴史研究家(*‘ω‘ *)♪ しかし、浦切様と口論なんかしたら、私などあっとゆーまに論破されてしまいますね。…
[良い点] 元気が出る素敵なイラストが良かったです。 可愛らしく、明るい表情なところが、気に入りました。 筆記体もオシャレですね。
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