星の子 3
ここまでのお話。
青葉市内にて
いばらvs俥、わかば、セブンス
ケイト、伊達、殿平vsセラ、ストライク
ケイトを巡る、
鬼、清浄会、Seventh starの攻防が続く。
からくさ街、
金持ち達の道楽、
殺合武にやって来た
KKS、神、近田、比村の3人は
地下にある殺合武本部で
大ボスの双子、メアリとミアリに会う。
近田は何か目的があってやって来たと語る。
青葉台高校では、
「1対1の対戦を5分間してもらう。」
「組み合わせは勝手に決める。」
川上がパイプ椅子の上であぐらをかき、
腕を組む。
そして
残った1年ろ組の生徒達に戦えと命じた。
寝ずに、
朝まで、昼まで、戦えと。
「参ったら負け、はい、始め。」
逃げるケイト、
その手を引く殿平、
「セラ!何してる!早く追いかけろ!」
伊達への目線は切らず、
少年ストライクは、
ぼけっと突っ立つセラに
ケイト達を追いかけるように指示する。
「ガキが、私に指図するんじゃないよ!」
しかし、
ストライクの指示はもっともで、
仕方なくその通りに動こうとするセラ、
だが、
ダメだ!
ここで容易に背中を見せれば、
伊達に、
斬られる…!!
長く、真っ白な刀、
八幡大菩薩を抜いた伊達の雰囲気、
たたずまい、
その全てに戦慄を覚えざるを得ない。
「いいから行けセラ!!一の太刀は俺が止めるから!!」
ストライクは両手のひらを広げ、
自分の得物をそこに出現させる。
「…ヨーヨーか?」
伊達の視線が上下する。
キャッチアンドリリースを繰り返す、
糸で吊られたその無機質な球体が、
妖怪狩りを生業とする子供の武器なのか?
初めて対峙する、
不気味、
だが…
「少年、これは稽古ではない。わかるね?」
寸止めは無い、
斬る、ということ。
「は?何が?そんなの分かってるし。」
イライラしながら
キャッチリリースを
先ほどよりも速いテンポで
繰り返すストライク。
「なら、結構。」
まるでそよ風に当てられたように、
ふわり、と
ストライクの眼前を漂う伊達。
踏み込みも間合いも読めない
奇想天外な太刀。
(喰らう…!!)
肩幅ほどに広げたストライクの股を
伊達が繰り出す、
下段の振り上げが通り抜ける
ここでストライクは両ヨーヨーの糸を交差させ、
受けて、
伊達の太刀、八幡大菩薩の刀身に絡める!!
「あっ、ぶねええ…!」
そのまま持ち上げるが、
なかなか良い力で押さえつけられてしまった。
ならば、
糸から引き抜いて、すぐ通り抜ける!
(というか、この糸何でできている…?)
「…いやダメだ!」
引き抜いてすぐ、
鍔を顔元へ持っていく伊達。
ちょうど
勢いよく飛んできたストライクの右脚、
すかさず
ヨーヨーがそこでぶつかり、
弾けて跳ねる。
(両手のヨーヨーは塞がっていたはず)
視線を張り巡らせて分かる、
「にひひひ」
両の太もも、
そして足首にもヨーヨーが。
両手、両腿、両足、
多元の6連ヨーヨーか。
「6?誰がそんなこと決めた?」
両手のヨーヨーがそれぞれ2つ、
更にそこから4つに分かれ
それを指で操作、
勢いそのまま
四方八方から包み込むように
伊達の顔面に向かった。
(指だけでは無い、妖力でも操作しているのか。)
逃げ場のない伊達は、
刀を鞘に収め
鍔を鳴らした。
「…何ィ!?」
ストライクが歯を噛みしめ
悔しみと憎しみを混ぜて笑う
「ふう。」
軌道すら見えない絶対移動、
完全にヨーヨーは伊達を捉え、
乱打を当てる算段だった。
なのに、
先ほどいた場所から少し離れた場所で
平気な顔をして息を吐いて
「そのヨーヨーは面白いアイデアだね」
ストライクを挑発。
「…てンめぇええええ!!!!」
「ストライク!挑発に乗ったらダメよ!!」
セラの忠告は聞かない、
細かいヨーヨーは全て解除、
屋根の下に召喚したメイン武器に
全ての妖力を振り注ぐ。
何かを察したセラは
地面を飛んで
高い場所へ上る。
そして伊達の地面が揺れ、
勢いよく突き破り、
大きな何かが月夜に射出された。
確かに伊達のアゴを狙ったが、
これまた、
刀の鍔元でいなされる。
その大きななにか、
やはり
ヨーヨー。
子供が前転で丸まったほど大きいヨーヨー。
突き破った場所から
ストライクの足元まで
鎖で繋がれているため、
その鎖もピンと糸を張るように
地面を割って露出した。
と、
その時、
「…刃物か。」
確かにいなして防御したが、
ヨーヨーから飛び出している無数の刃物が
伊達の額をかすめて
血の筋を一本垂らすことに成功した。
更にその巨大なヨーヨーは
モーターか何かを搭載しており、
煙を吹き出し、
チェーンソーのように回転して唸る音を上げた。
「"ラッキーブルズアイ"このヨーヨーでてめえをぶち殺す!!!!!」
引き戻しの効かないこのヨーヨーと共に
ストライクは飛翔し、
伊達に襲いかかった!!




