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あにあつめ   作者: 式谷ケリー
参の章 血風からくさ編
105/127

KKS、動く 1




「…着いたぞ。」


川上の使徒、

KKSの3人は

目的の建物の前に立ち、


襟を正して

入り口へ歩を進める。



煌びやかな外観、

いくつものLEDで電飾され、


はるか頭上の屋上には

緑のレーザービームが

右に左に舞いながら、夜空に照射されている。



そして、

その入り口には体格のいいセキュリティが


丸太のような腕を組んで

2人、対となって

来客の身分を目視で確認している。



神と比村は緊張し、

足取りが重い。


だが、

近田は先頭を切って

堂々と

黒光りした革靴を振って進んでいく。




「やあ、こんばんは。」



少し離れて

後ろから2人は近田の様子を伺っている。



「…。」



セキュリティは

近田のつまらない挨拶を無視して、

じっと睨み続けているだけ。


近田も180cmは超えているが、

それすら小さく感じてしまうほど、


セキュリティの2人は上背もあった。




「ん、何だ、聞こえなかったか?」


「こんばんは。グッド イブニーン。」



近田は目線を上にし、

2人に挨拶を繰り返した。



が、

反応は無いので、


仕方ないな、と後頭部に手を当て、



「…ほれ、これならどうだ?」


例の謎のカードを内ポケットから取り出し、

これ見よがしに

顔の前で泳がせた。



すると、

耳に取り付けていたイヤホンマイクで


「………。」


ボソボソと、

小声でどこかに連絡を取り出した。




このようなやり取りを行なっている間、


比村と神の後ろには

セレブの順番待ちが生まれており、


更にはその後ろに

長い、大きい、細い、


大小様々な、はっきりと高級だとわかる車が

違法駐車を堂々と行なっている。



勿論、その車の後部座席からは

煌びやかな紳士淑女たちが

降りてくるのは言うまでも無い。




「あーあ、列が渋滞してるよ。俺のせいじゃないぞ?」


背後の雑踏に目をやって、

呆れて

手のひらを空に向ける近田。



どこか、

本部だろうか?

無線で何度かやり取りをした後、



「…どうぞ、お通り下さい…」


「…清浄の従者(サーヴァント)よ。」



セキュリティは入り口の自動ドア

手のひらで誘った。



「このカードが無かったら話にならんな。」


少し愚痴りながら

入り口をくぐって、


3人は目的の第1段階をクリアした。




が、

すぐさま神が近田に駆け寄り、


「い、良いんですか!?清浄会ですよって明かしちゃって!?って、えっ…!?」




エントランスに出ると、

神の疑問も吹き飛ぶような、

この建物の凄まじさを痛感させられる。




「に、庭がある…」


そう、

綺麗に切り揃えられた芝生があり、

そのエントランス中央には豪華な噴水があった。


そこをたまたま通りがかったセレブな夫婦は


そこへ

コインを投げ入れ、


ウフフ、アハハと笑ってみせた。



「神さん、アレ見て下さい…!」


比村もたまらず声を上げる



この、建物、

ビルは吹き抜けになっていて、

エントランスから真上がもう天窓になっている。


そこを飛び回る鳥たち…



いや、

鳥だけでは無い。


天窓に差し掛かるように

横から伸びるヤシの木とヤシの木を、

縫うように、


手の長い猿が往来している。




「あ、あれは…オランウータンだ!!」


神くんが叫ぶ




と、

ここで流石に周囲の目を気にしたのか、


近田が手を叩いて、


「いちいち驚くつもりか?清浄会以前にもう目立ってるぞ?」


「あの田舎者嫌ね、って。」


観光気分にストップをかけた。



更に言葉を重ねて、


「こんなもんで驚いていたら、この先心臓が口から飛び出すぞ?」




エントランスホールを通り過ぎ、

ようやくメインフロアへ。



大きな金造りの2枚扉を開くと、


《………!!!!!》



大歓声、

中央に設置された大きなステージ、


そこをぐるりと囲う観客たち。




よく見ると観客一人一人が目を仮面で隠し、

一喜一憂している。


そう、

大理石でできたステージの上で行われる、

その行為に…。





「…おおっとぉ!!玄魔!中島の脚をへし折り、そのままステージ端へ放り投げたああ!!!」


《このままだと彼、死にますねぇ》


「解説の解説魔さんも、これには哀れみのコメントだああ!!」




2枚扉からアリーナに出た3人は、

柵に肘をかけて、

ステージに視線を送る。


そこで神が、


「あ、あれって…!!」


中央、

皆の視線が一つに集中する場所を指さした。




そして近田が

両手を広げて高らかに声をあげた、


殺合武(ころしあむ)!!人間と妖怪が死ぬまで戦う、金持ちの道楽!!」






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