表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/52

夏草

次回 翌日0:00に更新

「…もう朝か…」

 カーテンの隙間から光が漏れていた。

 重い体を布団から起こす。

 枕元に溜まったゴミが雪崩れる。カップ麺の容器に倒された酎ハイの缶が部屋の隅に転がった。

 拾おうと手を伸ばした先にあるものが視界に入った。

 ホコリを被ったゲーム機。

 セットされているカセットは言わずもがな…あの狩ゲームだった。

 吐き気を催した。

 込み上げるのは一杯100円もしないインスタント麺か、哀しみにも怒りとも形容し難い別のものか。

 指先を丸めて別の方向を向く。

 目につくのは書き損じた履歴書の山と脱ぎ捨てられたスーツ。

 何者にもなれなかった人間の残骸だった。

「今日の面接はいつだったかな…」

 眠りを知らぬままただ昼夜が通り過ぎる毎日。

 胸には諦念と絶望。

 ただ焦燥のみが身体を動かしている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ