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お仕事入りました

今週は、月火木の12時に投稿予定です。


 卵が固まらない範囲で加熱してみる事を提案しつつ、なんとか料理長から逃げてきました。

 『前世の知識』がLv6になったら捕まる気がするけど、今は保留。


 厨房で今日働いていた他の人の手にヒールをかけて、『光属性魔術』がLv2になってますよ。

 指のささくれが治せるようになりました。……ショボい。


「Lv3になったら、酷い手荒れも治せるようになるっス」

「そっかあ」

 ……ショボい。


「姫様も何か作ってもらいたい物があったら、何でも言ってみると良いっス。

 そういう専門の魔道具師も整ってますし。

 何かあります?」


「そうだったんだ!あるよ!」

 まだ、この世界に何があって何が無いかも分からないし、『前世の知識』でも知ってても作り方が分からなかったりはある。けど、


「せめて万年筆が欲しい」

 欲を言えばボールペン、ダメならガラスペン。

 まだ幼児だから石版とかクレヨンとかで済んでたけど、羽ペンが我慢できないわぁ。

 ペン先をインクに浸さないといけない頻度と、インクが垂れるのが耐えられない。


「マンネンヒツ?

 ……文房具なんスね。

 文房具は、グレゴリー様達もこだわってらしたそうスけど……」


「人間、便利に一度慣れると不便には戻れないんだよ」


 セルゲイの反応はイマイチだったが、いずれにしても母を経由する必要あり。

 10歳未満の子供は、基本的に母親のもの、みたいな感覚がこの世界にはあるらしい。




「第3課の人達はもうその気だから、どんどんやってみるといいわ」


 母のところにやって来ました。


 王城の魔道具製作は3課に分かれていて、公式に必要な魔道具全般を取り扱う第1課、武器防具を取り扱う第2課、王族の個人依頼と転生者のアイデアなどを取り扱う第3課。

 第3課は、研究メイン的で、少数運営。

 第1課と第2課はちゃんと仕事場だけど、第3課は魔窟とか言われるらしい。

 ……これからそこに行くのか。うーん。



「……そうねぇ、やっぱり。ねぇ、アレクちゃん。

 5歳のパレード、アレクちゃん、自分でやってみない?」


「はい?」

 あれ?ちょっと何か聞きそびれた?


「じゃあ、そうしましょう。

 大丈夫。

 5歳の時はそんなに大したことなくても構わないし、どっちにしてもやらなきゃいけないから」


 5歳のパレード、の意味が分からなくて聞き返したつもりだったのに、引き受けた事になってしまった。


 この世界の、とも限らないか。王侯貴族の誕生日は周囲に祝ってもらうものではなく、本人が周囲を楽しませるもの、という感じ。

 対貴族の夜会は母が受け持ってくれるそうだが、対平民の企画は自分でやってみなさい、という話になってしまった。

 流石に手は貸してもらえるだろうが、アイデア出し位はせねばならない。


 5の倍数が神聖視されてるこの世界では、子供は5歳が最初のお披露目。

 大したことない、と言われたが、1週間位の企画を立てねばならない。

 パレードと言われたように、基本はパレード。

 5歳ならパレードだけでも良いが、他にも何かあるならその方が良いそうな。



「アレクちゃんが会ったら良さそうな子達が、孤児院に居るのよ。

 アレクちゃんの良い時に会いに行ったらいいわ」


「え?ハイ」




「色々予定、入っちゃいましたね」


 自分の部屋に戻ってきました。

 

 魔道具製作第3課でもみくちゃになって、万年筆の構造はペン先くらいしか思い出せないし。

 ガラスペンは作ってもらって、ボールペンの構造は思い出せたんで依頼して来て。

 他にも何かないか、文字通り掴みかかられたんで、セルゲイに助け出してもらって、ヘロヘロになって戻ってきた。

 ボールペンの先端部分が出来るなら、色々出来た気がするけど、しばらくいいや。


 5歳の誕生祝いも考えなきゃだし。

 母が何か私にやらせたい事があるみたいで、孤児院訪ねなきゃだし。


 4歳にして過労で倒れるとか、無いよね?



読んで下さってありがとうございます。

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