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赤ちゃんスタート



 

 ……思いを馳せる。


 長さを表すメートルの最初の考え方は、地球の北極点から赤道までの距離の1000万分の1。

 つまり、地球一周を4万キロメートルとすると考えられた。


 地球は高速回転しているので、縦一周よりも横一周の方がやや長い。

 メートルの考えに使われたのは、縦一周である。


 当時の測量が正確ではなかったため、後の測量では地球一周4万キロメートルは若干不正確な値であると分かったが、一度決めたメートルを変えないように、1メートルを光の速さで再定義している。


 質量を表す単位、キログラム。

 最初の定義では、水1リットルの質量。


 1リットルが1000立方センチメートルとメートルから出来た単位なので、質量を表す単位もまた、地球一周の長さから考えられたものである。


「……~……」


 ついでに、質量と重さの違いについて。

 重さは、物体にかかる重力の事であり、地球を離れて、重力が変化すると変化する。

 質量は、環境に影響されない。

 質量=重さ、と捉えて問題が無いのは、地球上でのみである。


「……~ん」

 

 時間を表す単位は秒。

 言わずもがな、地球の自転周期からきている。


「……た~ん」


 当然、これらの単位は、地球ならざる異世界では使えなくてもおかしくない。


「らんた~ん」

 幼子のような声とともに、ひどく眩しい明りが差し込んだ。


 え?何?朝?ここ何処?

 体が上手く動かせない。

 さっきまで、何をしてたっけ?

 何か考え事を……メートルの定義が……思い出せない?

 

<エラー!現在のレベルでは閲覧不可能領域です>


 え?何?

 現在のレベル?閲覧?


<あなたがお持ちのスキル『前世の知識』は、現在レベル4です>


 前世の知識?スキル?


<あなたが存在する現在の世界は、地球と異なる世界です。

 異世界転生にあたって、前世の記憶をスキルとして持って生まれることが出来ます。

 あなたの場合、個人情報の引継ぎを望まなかったため、『前世の知識』は前世のあなた個人の資質を基本としつつ、レベルアップ可能な普遍情報となっています>


 転生?

 体をどうにか動かして、自分の手を見る。

 ぷっくりした赤ちゃんの手だ。


 まじか。異世界転生ねぇ。

 ラノベにそういうジャンルがあったのは思い出せる。

 しかし、前世の記憶が?

 個人的な事は思い出せない。


<繰り返しますが、あなたの場合、個人情報の引継ぎを望まなかったため、スキルは『前世の記憶』ではなく『前世の知識』になっています>


 スキル『前世の知識』は『前世の記憶』と異なり、経験値によってレベルアップが可能となっています。


 レベル4では、前世のあなたが、一般的な日本人が記憶しているだろうと考えたところまで閲覧出来ます。

 レベル5で、前世のあなたが記憶していた内容を全て。

 レベル6で、前世のあなたが対価を支払って入手した情報の全て。

 レベル7では、前世ならほとんど対価なしで入手出来た情報までを。

 レベル8で、生活に支障なく払えた対価の範囲で入手可能な情報まで。

 レベル9では、生涯を費やせば得られたであろう情報。

 レベル10で、生涯をかけても得られなかった情報まで、です>


 レベル7はネット検索的な事かな。

 レベル6と8は市販書籍などの内容と思われる。6が前世で購入したもの、8は未購入。

 1レベルの差が大きいな。レベル10でカンストっぽい?


<その通りです>


 なるほどー。それでレベル4スタートはまぁまぁかな。

 こうして、天の声が味方についてるし、俺TUEEEをするところだな。多分、女だけど。


<この音声は、あなたの前世を元に作成された、スキル説明専用の音声になっています>


 ?天の声?ではない?


<繰り返します。この音声はスキル説明専用です。今世の説明は出来ません>


 え?それは、まずい、気がする。


「■■■ A■■■■■■d■a,■■■ ■■■■■■ ?」

 現地の人が話しかけてきた。メイドさん。スゴイ、まピンクの髪色だわ。


 じゃなくて、転生特典お約束の言語チート無いの!?

 聞き取れなかったし、意味が分かんなかったけど。


 オロオロしてるうちに、メイドさんとは別のドレス姿の女性に赤ちゃんとして面倒みられてしまう。


 ……なんかちょっと、人としての尊厳を失った気がする。


 自分が赤ちゃんだって事と、ここが結構金持ちの家っぽい事しか分からないし。


「らんた~ん」

 起きた時に聞いた声だ。

 空飛ぶランタン?しゃべるのはともかく、何で空飛んでんの?

 魔道具?


 ……え?

 私、いつまで答えの無いツッコミを続ける羽目に?




読んで下さってありがとうございます。

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