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庭にできたダンジョンではどうやら時間が止まるらしい~ダンジョン攻略が楽しくて無限に潜っていたらいつの間にか世界最強になっていました~  作者: AteRa
第一章:無限ダンジョン編

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第十五話「正体がバレるところだったぜ」

 おうっと、これはまずぅい!

 レイナがここにいるのはマジでマズい!


 俺が探索者一位になった斉藤レンだとバレた暁には間違いなく秘密を聞き出される。

 そしたら今度は俺の一軒家が没収され、公共ダンジョンとして改装されてしまう。


 それだけは絶対に避けたい。

 のだが、もう運命は動き出している。


 どうしても避けることはできず、俺は頬を引き攣らせながら言った。


「や、やあ。この間ぶりだな」

「ええ、無事で何よりです。しかしこんなところで出会うなんて偶然ですね」


 本当に偶然が過ぎる。

 運命を呪いたい気分だ。


「あっ! 三人ともお帰りなさい!」


 リビングに俺たちが来ていることに気がついたアカリちゃんはそう言いながら嬉しそうに駆け寄ってきたり

 その後ろから奥さんが出てきて申し訳なさそうにこう言った。


「ごめんなさいね、斉藤さん。二組を一緒に泊めることは普段はしないのだけど、たまたま彼女が泊まるところがなくて困っていたみたいだから、放っておけなくて」


 まあ、その心意気は素晴らしいものだと思うが。

 タイミングが悪過ぎるなぁ……。


 その奥さんの言葉を聞いたレイナが首を傾げて聞いてきた。


「斉藤さん……? もしかしてあなた、斉藤レンと言いませんか?」


 ついに来てしまったか……。

 エレナとユイもそのレイナの言葉を聞いて固唾を飲んでいる。


「ま、まあ、確かに俺は斉藤レンだけど」

「……もしかして、探索者ランキング上位にいたりしませんか?」

「そ、そんなことないと思うなぁ。人違いジャナイカナー」


 演技が下手すぎて陰でエレナに足を踏まれた。

 痛い……。


「そうですか……。まあ聞いたところによると、斉藤という名前はボブやトムと同じくらいメジャーな名前らしいですし、同姓同名がいても何らおかしくはないですよね」


 その言葉に俺は必死になってうんうんと頷く。


「そもそも探索者ランキング一位の人があんな軽装でダンジョンに来るとは思いません」


 俺はさらに必死になってうんうんと頷く。

 もう一息だ、頑張れレイナ!


「……すいません、やっぱり人違いみたいです。ああ、いつになったら彼に会えるのでしょうか」


 その言葉に俺はほっと息をつく。

 ついでにエレナとユイも一息つく。


 しかし、まるで長年会ってない恋人に会いに来たみたいな口調でレイナは言ったが、どういうことなのだろうか?


 そんなに俺のことが好きになってしまったのか……!(多分違う)


「……てか、何でその斉藤レンを探そうと思ってんだ? 別に会わなくてもいい気がするが」

「ああ、それはですね、感謝を伝えたいのですよ」

「感謝?」


 俺が彼女の言葉に首を傾げると、何故か獰猛に笑って言った。


「そうです、感謝です。彼のおかげで私の闘争本能が刺激されました。今までずっと一位で退屈だったのですよ。だから感謝を伝えたくて」


 おおっと、どうやら彼女は戦闘民族らしい。

 これはいよいよ正体を明かさない方が良さそうだ。


「それで——お二人は何と言う名前なのでしょうか?」


 今度は俺の後ろに立っている少女二人に尋ねる。

 彼女たちはそれぞれ自己紹介をした。


「私はエレナよ」

「私はユイです! よろしくお願いします!」


 ……って、二人の名前までバレたら俺が本物だと見抜かれるのではないか?

 二人ともランキングを最速で駆け上がっているからな。


 しかしレイナにとって俺以外は眼中になかったらしく、普通に微笑んで挨拶をした。


「はい、よろしくお願いしますね」


 そして自己紹介を終えると、アカリちゃんがピョンピョンと跳ねながら言った。


「はいはい! 今日の晩御飯はバーベキューなのですよ! 奮発しちゃいました!」


 そのアカリちゃんに補足するように奥さんが口を開く。


「みんなには迷惑をかけちゃったからね。今日はぱあっとやることにしたのよ」


 なるほど、どうやら気を使ってのことらしい。

 別に気を使わなくてもいいのだが、まあバーベキューは楽しそうだし素直に喜んでおこう。

 そして俺たちはペンションの庭に出て、バーベキューの準備を始めた。


「エレナ、炭だ! 炭を取ってくれ!」

「ユイ! 頑張って風を送るんだ!」

「レイナ! まずは野菜を洗ってくれ!」


 ……って、何で俺が仕切ってるんだろう?

 しかしみんな手際よく手伝ってくれて、かなり早く準備が整った。


 俺とユイとレイナは缶ビールを片手に、エレナとアカリちゃんは缶コーラを片手に持つ。


「よしっ! ここはサラリーマンとして培ってきた乾杯の技術を見せてやろう!」


 そう意気込んで、俺は缶ビールを掲げる。

 それに合わせてみんなもそれぞれの飲み物を掲げた。

 ちなみにエレナは見よう見真似って感じだったが。


「それでは……みんなの無事を祝って、かんぱぁあああああい!」


 それから俺たちは夜遅くまでバーベキューを楽しんだ。


 レイナは普通に話しやすく、歳も近いこともあって、とても気が合った。

 あの伝説的ゲーム、ファイナルダンジョンズをプレイしていたとは流石である。


 ユイはお酒に弱いのか、すぐに眠ってしまった。

 エレナは別にアルコールは入れてないが、疲れていたのか眠ってしまっていた。


 残された俺とレイナは、深夜までチマチマと酒を飲みながら語り明かすのだった。

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