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庭にできたダンジョンではどうやら時間が止まるらしい~ダンジョン攻略が楽しくて無限に潜っていたらいつの間にか世界最強になっていました~  作者: AteRa
第一章:無限ダンジョン編

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第十四話「え、俺がランキング一位だって?」

 現在、俺たちは第十層のボス部屋の前まで来ていた。

 ここまで来るのに三日もかかってしまった。


「だぁ……疲れたな」

「そうですね。いったん休憩しますか」


 俺の言葉にユイがそう返してくる。

 そして俺たちはアイテムボックスからキャンプ道具を取り出すと、休憩を取ることにした。


 ユイがそれらの道具で料理をしてくれている間に、俺は一つ確認しておきたいことがあった。


「うーん、探索者ランキングを見てみようかな。もしかしたら最下層に俺がいるかもしれないし」


 そう呟きスマホを取り出すと、エレナがそれを覗きながら言った。


「いいじゃない。私も気になるわ、自分の順位」

「だろう? ちょっと見てみよう」


 そしてそのサイトを検索して開く。


「どれどれ、何位かなぁ……って、あれぇええええ?」


 俺はそのサイトの順位を見て、思わず大声を出してしまう。

 同じくスマホを覗いていたエレナも固まっている。


探索者ランキング

一位:斉藤レン(レベル304)

二位:レイナ・ルーカス(レベル153)

三位:エレナ(レベル149)

四位:アリエス・ハーベスタ(レベル148)

十五位:新城ユイ(レベル101)


 こんな風に順位が連なっていた。

 もしかしてレイナが探していた人って……俺なんじゃないか?


 マズいぞぉ! これはマズい!


 もしあのダンジョンのことが全世界にバレてしまったら。

 おそらく『そのダンジョンは人類のために有効活用しなければなりません』なんて言われるだろう。


 そしたらどうなる?

 俺がせっかくローンで買った最愛の一軒家ちゃんが撤去されるということだ!


 それだけはマズい。

 それだけは良くない。


「……うん、俺が斉藤レンであることは隠そう」

「そうね……私もそれがいいと思うわ」


 二人して見つめ合うと、頷いて意思を固めた。

 どうにかして絶対に隠し通そうと。


「てか、当分はあのダンジョンに潜らなくてもいいかもな」

「ええ、これ以上レベルを上げてしまったら余計に不審に思われるわ」


 そんな風に話していると、不思議そうに首を傾げたユイから声がかかった。


「どうしたました? 二人して。もう昼ご飯できましたよ」

「あ、ああ。何でもない。それにしてもいい匂いがするな」

「今回はとっておきのシチュー(市販)を使ったので絶対に美味しいはずです!」


 そう言いながら俺たちにシチューの入った皿を差し出してくるユイ。

 ……うん、彼女には後で話そう。

 今すぐにレイナに対する憧れを壊す必要もないしな。


 俺たちはそんなことを考えながら、そのシチューを食べるのだった。



   ***



 それから俺たちは第十層のボス――エレメンタルトレントをさくっと倒して先に進んだ。

 このダンジョンは第二十層までなので、ようやく半分だ。


「でもやっぱり効率は悪いよなぁ……」


 俺は第十二層を探索しながらそう零す。

 それにエレナは頷いて言った。


「確かに稼ぎは十分の一くらいよね。でも仕方がないけど」


 先ほど探索者ランキングについて話したユイも同意するように頷いた。

 ちなみに自分がレイナに迫っていることにとても衝撃を受けていた。

 喜んでいいのか、悲しめばいいのか、よく分からなそうな表情をしていた。


「うーん、やっぱり仕方がないよな。でももっと稼ぎたい」


 そしてオラはローンを早く返すんだ……。

 そう思っていると、俺はふととあることに気が付いてしまう。


「それだったら、もっと上位のダンジョンを周回すればいいのでは?」


 まあ当たり前のことだが、ついこの間まで一般人だった俺はそれを思いつかなかった。

 俺が上級ダンジョンや最上級ダンジョンに挑むなど、考えもしなかったのだ。


「そうだけど……確か日本には上級ダンジョンが二つ。最上級ダンジョンは0だったわよね?」


 そうなのだ。

 さらには上級ダンジョンは北海道と京都にしかない。

 そしたら俺の最愛の一軒家から離れる必要がある。

 それだけは何としてでも避けたい――ので、どうしたもんかとさらに考える。


 ちなみに最上級ダンジョンはロシアとアメリカ、オーストラリアの三つしかない。


 ロシアの《深淵迷宮》。

 アメリカの《暗黒迷宮》。

 オーストラリアの《天上迷宮》の三つだ。


 流石に海外移住はもっと面倒だし、それは後々となるだろう。


「やっぱりうち周辺で一番効率が良さそうなのがここなんだよなぁ」


 しかしその答えは結局出ないまま、第二十層まで踏破してしまうのだった。



   ***



 俺たちは第二十層のボス、Aランクの魔物アースドラゴンを倒すと地上に出てきた。


「ようやく地上だぁあああ! 開放感が気持ちいいぜ!」


 ダンジョン内でも密閉されていたわけではないが、ずっと森だったのでやっぱり窮屈だった。


「ええと、この後はペンションにもう一日泊まって、それから帰るんでしたよね?」


 ユイは俺にそう尋ねてくる。

 俺はそれに頷いて答えた。


「そうだな。今日一泊して、ゆっくり休んでから帰ろうか」


 というわけで、俺たちは軽自動車に乗り込むと、そのままこの前泊まったペンションに向かった。

 しかしペンションにはどうやら先客がいるらしかった。


「あら、この間の初心者さんたちですね。無事でしたか」


 その先客は探索者ランキング元一位の女性で。

 俺たちが正体を隠さなければならない相手――レイナ・ルーカスだったのである。

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