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Arms・Front  作者: 白兎
東京襲撃
91/120

91話 戦う理由

「しまった!」

慌てて起き上がる加奈を飛び越え梨絵がパソコンを取り出しハッキングを開始する。

「1分だけでいいから時間を稼いで!」

「「了解!」」

無事に武装を再び纏うことが出来た二人はそう答えドアの前に立ちはだかる。そして加奈は砲弾を放ち敵の目の前で着弾させ敵を混乱させる。更に玖由が放った艦載機が更に敵の統一性を失わせる。しかしそれを乗り越え敵が玖由に襲いかかる。玖由は小さな身体を翻し敵の攻撃をかわす。それをみたハウが梨絵から離れ玖由の前に立つ。そして吸い込まれるような赤い瞳を目の前の敵に向ける。するとその目を見た男達は頭を抱え込ませハウは梨絵達を襲撃した敵を全て戦闘不能にする。

「なにをしたん…?」

「私…の力…精神操作…」

「ハウ…ありがとう」

玖由はハウにお礼を言う。

「当然の…こと…だから…」

俯きながら話す二人をみて加奈は

(この二人似たもの同士やな…)

と思いながら

「それよりごめん…うちのせいで」

「それでもこうしてみんな無事なんだからいいじゃないですか、さ、セン達が応援に来る前に終わらせましょう!」

「「了解」」

ーーーー

「あははっ!」

濃い赤色の目が線のように残像を作る程の素早さで動き目の前の大きな標的との距離を詰める。男は攻撃を仕掛けようとするがその間に結彩は男の攻撃が通らなくなる間合いまで詰める。焦った男は間髪をいれず両腰に付けたガトリングガンを放ち弾幕を張る。目の前で放たれた弾幕を見てもなお顔色一つ変えず弾幕を掻い潜りながら距離を置くが、ある程度まで来ると再び男との距離を詰める。しかし今度は弾幕を避けようとはせず自ら弾丸に向かって行く。そして結彩は皮膚に痛みや傷が出来るより速く銃弾に触れる。結彩に触れられた銃弾は時間が止められたように宙に浮いたまま動かなくなる。銃弾に触れながら結彩は男の横を通過する。その瞬間に結彩は男と目を合わせ勝ち誇った笑みを向ける。

「っ!」

次の瞬間結彩は指を鳴らす。すると空中に留まっていた銃弾が大きな標的に向けられる。そして徐々に加速し次々に標的に命中し赤い液体を撒き散らさせる。男は倒れその上を結彩は飛び越え蒼嵐の元に歩み寄る。

「おーい、どうしたのかな」

「えっ!?あ…いや…なんでも…」

数秒間の出来事に唖然としていた蒼嵐は我に帰り慌てて結彩を見る。

「あ…」

蒼嵐は結彩に話しかけようとした瞬間結彩が蒼嵐の口を手で抑え素早く振り返り階段を駆け下りてくる音に耳を澄ます。そして次の瞬間素早く身を翻し降りてくる足音の主を捕まえ壁に叩きつける。

「ぐっ…!」

「お前は…」

「葵!?」

「は…はなせ!」

「はいよ」

急に解放され尻もちをつきながら床に倒れるが素早く立ち上がる。

「姉ちゃん大丈夫だった!?」

「うん、結彩のお陰でね」

蒼嵐がそう言うと葵は睨むように結彩を見る。

「お前の姉ちゃん助けてやったんだから感謝し…いい加減にしろー!」

本来の結彩の人格が耐えられなくなりもう一人の結彩の言葉を遮る。

「ごめんね…酷いことしちゃって」

優しく謝る結彩を見て葵は状況に理解ができず困惑する。が、すぐに思い出したように結彩を見る。

「確かあんたアルマだったわね…」

「正確にはアルマの人格があるって言いたら正しいかな」

「……それであいつらは?」

「あいつら?あぁ憐斗達ね、多分下に居るんだろうけど…瓦礫で思うように行けなくて…」

「こっち来て…多分分かると思う」

「本当に!?」

「ここは特殊部隊でもマークしていたからこの建物の構造も把握してるし」

「助かるわ!ありがとうね」

お礼を言う蒼嵐を見て葵は顔を赤らめながら目をそらす。そして

「行くよ…」

と呟き蒼嵐は建物の中を歩いていく。

ーーーー

「!?」

憐斗達と行動を共にしていた流星は微かに蒼嵐の気配を感じ天井を見上げる。

(さっきの…)

「なにか感じたの?」

「蒼嵐の…気配を…」

羽根は渚そして憐斗を見てどちらについて行くか迷う。その時

「い…って…」

「え…?」

「行って…羽根、私なら大丈夫だから…」

痛みに表情を歪めながら渚は起き上がる。そして大きく息を吸い込み。

「憐斗!」

「っ…渚!?」

部岸の攻撃を受け流し憐斗は渚を見る。そして渚の痛みに耐えながらも見せる笑を見て憐斗は渚の考えを察し憐斗は剣を振り上げる。しかし部岸の拳で弾かれる。すぐさま改大和へと武装を変形させる。武装の変化を見て部岸は構えるが憐斗は上に大きく飛ぶ一瞬部岸の視線が上に向く。しかし同時に渚が薙刀を突き出しながら突っ込む。しかし咄嗟に部岸は拳を振り下ろし薙刀を地面に埋め込む。渚は薙刀から手を離し後ろに下がる。同時に憐斗が薙刀の真上に着地し重さで薙刀の刃が地面から離れ回転しながら部岸に斬りあげる。部岸は薙刀を弾き飛ばすがその隙を狙い憐斗が剣を突き出す。すぐさま部岸は自分の腕で受け止める。憐斗は片手で剣を抜き取りもう片方の手で宙に舞う薙刀を手に取り後ろに居る薙刀に向けて投げる。憐斗は更に改大和を超大和へと変形させ更に斬り掛かる。流石の部岸も憐斗と渚の猛攻を裁くことが出来ず右腕を憐斗が切り落とす。しかし左腕を突き出し衝撃波で憐斗を吹き飛ばす。

「渚っ!」

「はいよっ!」

薙刀を振り憐斗を衝撃波で加速させる。

「はぁぁぁっ!」

左腕を貫き更に憐斗は部岸を壁に突き刺さそうと試みるが左腕から長い刃が飛び出す。憐斗は咄嗟に剣を自分の横に構え刃を受け流し、弾く。その衝撃で振り上げられた剣を持った腕を振り下ろし刃を砕く。間髪いれずに憐斗は身体を起こしながら剣を引き部岸を突き刺す。

「見事…だ…だがお前達は必ず後悔する事になる…」

「どういう事だ?」

「人は自分に不利益になるものはすぐに裏切る…」

「あぁそうだな」

「我らはそれを無くす為に立ち上がったのだ…お前達にそれができるのか…?」

「無理だ、裏切るのはどうしよもない事だ、けど裏切られたからと言って人間の行動に制限をつけるのは違う、そんな事だとアルマと変わらない」

「ならお前はどうする…?」

「人間は人間らしく惨めに生きてもらう、その為に俺は戦っている」

それを聞いた部岸は憐斗を化け物を見るような目で見ながら問いかける。

「お前は…どっちの味方なんだ…?」

「……」

憐斗はその問には答えず剣を部岸の身体から抜き取り剣を素振りをし剣に付着した血を振り払う。そしてそのまま渚の元に歩いていこうとする。この一連の動作を見て憐斗の答えを察した部岸は

「これが…お前の答えか…生かさず殺さずか…」

「憐斗…?」

「行こう、はやく蒼嵐達と合流する」

「う…ん…」

渚は戸惑いながらも憐斗の後を追いかける。そこに

「憐斗!」

加奈が手を振りから駆け寄り、そして梨絵と玖由が合流した。そして女性の姿の憐斗を見て梨絵が「また…無茶をしたのですね…」

「こうでもしないと勝てなかったから」

「……」

梨絵はそれ以上何も言わなかった、しかし歯を食いしばり感情を抑えている事に気づいた玖由は

「蒼嵐達を探さなくていいの?」

と憐斗に問いかける。

「そうだな、羽根と流星が先に行ってる俺達もはやく追いかけた方が良さそうだな」

「行こう梨絵」

「えぇ…そうですね」

そして四人は羽根達の後を追った。

ーーーー

「急に静かになった…」

「うん…」

先程まで激しい爆発音などが響いていた建物に突如静寂が訪れ足音すらも無音に感じるほどの静けさだった。

「多分憐斗達も終わったからだと思うんだけどね」

結彩の答えに

「憐斗達が負けたの?」

それを聞いた結彩は苦笑いを浮かべ

「万に一つもその可能性はないわよ」

「そうね、憐斗だから」

「理由になってないけど…まぁあいつは姉ちゃん達にとって信用できる人って言うのは分かったけど」

と葵は早足で2人の前に歩いていく。その時甲高い音か葵の耳を貫く。音から遠ざかろうとするが耳に付けたイヤホンからなっているため離れることは無かった。

(この音…緊急無線、明歌からか…何かあったの…?)

とイヤホンのスイッチを入れる。すると切羽詰まった明歌の声が響き

「今すぐそこから逃げて!」

「えっ…?」

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