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Arms・Front  作者: 白兎
東京襲撃
88/120

88話 決裂

「ん…っ…!?」

目を覚ましたは椅子に拘束された自分の身体を見て蒼嵐は動揺しながら呟く。

「どうやら殺されたりはしなかった見たいね…」

自分達を監視する男達を睨みながら結彩が呟く。

「どうするの…?逃げ出す?」

と上着の袖の中から小さな刃物を結彩にちらつかせる。

「そ…そんなもの持ってたのね…でも…まだ使っちゃ駄目…」

「分かった…それにきっと憐斗達が助けに来てくれるから」

「えっ…?」

場所も分からず自分達の居場所を伝える方法も無いのに必ず来るという確信をもった声と表情に結彩は疑問を持つがそれを問いかけるのを止め

「そうね…私も憐斗達を待っていようかな」

「お喋りはそこまでにしてもらおうか」

二人の目の前に襲撃者の親玉が現れる。

「お前になにを聞かれても答える気はない!」

蒼嵐がそう答えるとそれは

「ほう…なら仕方ないなぁっ!」

と叫びながらそれは蒼嵐に向けて拳を振りかざした。

ーーーー

「っ!?ここは…?」

葵は勢いよく起き上がり見慣れない部屋を見渡す。

「ぽかーんとして…まだ寝ぼけてるん?」

と加奈が手を振ると我に返った葵は慌てる。

「あ…あんた達!?」

「車の中で気持ち良さそうに寝てしまっていたので…」

「私…寝ちゃって居たんだ…こんな時に寝るなんて私…何を考えて…」

葵は俯き拳を握る。

「気を張りすぎだ…それだと肝心な時に戦え無いぞ、あと…」

憐斗は自分の口を指し葵に何かを伝えようとする。一瞬ぽかーんと考えた葵だが意味を理解した葵は口から垂れたよだれを慌てて拭く。

「それで姉ちゃん達を助ける方法はあるの?」

「助ける方法を考えようにも二人の居場所が分からなくて…」

「なら、いい加減それに聞けばいいじゃないか」

と大和は憐斗の手から蒼嵐の結晶を取り憐斗や梨絵達に見せる。

「それは蒼嵐の…」

「流星、この子に聞けば分かる、クリークは相棒に何があってもすぐに駆け付けられるように位置を把握出来るようになっている、だから聞けば分かる」

そう言うと大和は結晶に向かって

「いい加減出てきな!あんたの相棒が危険な状態かもしれないのよ!あんたもクリークでしょ!恥ずかしがって無いでとっとと出てこいっ!」

と結晶を叩き割る。

「ちょっと…何やってるの!?」

予想外の行動に玖由が慌てた声で大和を止めようとするが時すでに遅く破片か散らばりクリークの塊が溢れるように膨張していく。それを見た大和は指を鳴らし自信満々の笑みを浮かべる。

「私の才能(ちから)見せてやる」

と大和は膨張する塊を包むように抑え込む。すると大和の力に圧縮されるように塊が小さくなり人型へと変わっていく

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい怒らないでくださいぃぃぃぃ…」

悲鳴を上げながら流星は頭を抑え小さくなる。

前髪が長い流星は目が髪の毛に隠れていたがその合間から見える透き通るような青い目に涙を浮かべて居るのが見えた。

「うぅぅ…」

大和も涙目の流星を見て慌てる。

「そ…そんなに泣かなくても」

そう言いながら大和は流星を泣き止ませる。

「ひっく…えっぐ…」

「はぁ…それで蒼嵐の居場所は分かる?」

「そう…らん…」

「あなたのパートナよ!」

「ひぃっ…分かってますよぉ…でも…私は認めてもらえていないから…」

「そんな事はない、蒼嵐は託したんだ自分の居場所を憐斗達に伝える役目を流星に任せたんだ」

「でも蒼嵐…はこの事を知っていたの…かな?」

玖由と目があった流星は玖由の視線に恐怖を感じ流星は咄嗟に梨絵の後に隠れる。そして

「わ…たし…教えてない…です」

と答える。流星にしがみつかれた梨絵は困惑しながらも流星を優しく撫でながら

「そ、それより蒼嵐の居場所を教えて貰えますか?」

「う…うん…」

と流星は目を閉じる。誰にも心を開こうとしなかった流星があっさりと梨絵の言葉を受け入れた様子を見て憐斗は梨絵だからこそ出来た事だと思った。

「…分かりました…ここから南西に34km先の場所…でしゅっ…です」

(噛んだ…)

「そ…それより南西に34kmの場所は…」

梨絵は地図を広げおおよその位置の場所に指を指す。そこに書かれていた文字を憐斗は読む。

「横浜…」

「そこなら市役所跡に居るかもしれないな」

「政宗さん!」

と憐斗は政宗を見るしかし視線はその横に立っていたクリークに目を奪われる。

「その…隣に居るのって…」

「あぁ、紹介する私のクリーク」

政宗の横にいたクリークは1歩前に出て

「センチュリオン…センでいい」

淡々とした自己紹介し終え一礼しセンは1歩下がり再び政宗の横に立つ。

「メイド…?」

一連のセンの動作を見て羽根はそう呟く。

「それより…どうしてそこだと思ったんですか?」

「あそこは今は使われていないがセキュリティはまだ生きていた筈だ」

「そういう事ですか…」

「憐斗…?」

「作戦を思いついた」

と憐斗は思いついた作戦を梨絵達に伝える。しかしその内容は正面から突破するという作戦だった。それを聞いた葵は勢い良く

「馬鹿じゃないの!?正面からなんて…もしそれで姉ちゃんに何かあったらどうするの!?」

と反論するが、憐斗は冷静な声で

「それは問題ない、あいつらの目的は俺達が持つ情報だ、それを聞き出すまでは殺したりしないだろう」

「っ…!」

葵は憐斗に詰め寄り胸ぐらを掴み見上げる。そのまましばらく膠着したままだったが葵は憐斗を突き飛ばし部屋を出るため扉を開ける。部屋から出る直前に

「やっぱり私はあなた達と協力なんてしない!私は一人で姉ちゃんを助ける!」

と言い葵は出ていく。

「良いの?」

加奈が不安な表情で尋ねる。

「あぁ…蒼嵐と結彩を助けられるかはあの子次第だ…」

憐斗はそう呟いた。

ーーーー

「総理どうしますか?」

憐斗を尋問した男が強ばった表情で総理と呼ばれた男に問いかける。

「革命軍はアームズ二人を拉致したようです」

「ふむ…仲間を大切にする奴らなら助けにだろう、ならそこで二つ同時に潰せばいい」

「了解です」

総理の言葉を聞いた男達は慌ただしく部屋から出ていった。

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