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Arms・Front  作者: 白兎
東京襲撃
85/120

85話 姉妹

私はアームズが嫌いだ。

「肝心な時に来てくれなかったのに…こんな時に…」

地上に立つ二人のアームズを見て私は怒りが込み上げて来る。

「なんで…あぁぁぁぁっ!」

私は怒りに身を任せて地上に立つアームズ目掛けて刀を振り下ろす。刀は確実にアームズを貫いた…はずだった。

「殺気がこもり過ぎだ」

流れるような動作で手から刀が奪われる。そして私はその声に聞き覚えがあった。

「まさか…お前…姉ちゃんの…」

その呟きを聞きそのアームズはこちらを見る。そして

「君は…蒼嵐の妹の…」

「っ!」

私は銃を蒼嵐の彼氏…もとい憐斗に向ける。すると憐斗の横に立っていた女性が憐斗前に立ち私に薙刀の刃を突き付けてくる。その状態がしばらく続いた直後聞きなれた声が聞こえる。

「あ…葵その格好は…」

「…姉ちゃんこそどうして…まだここに居るの…?」

と言いつつも私は姉ちゃんがどうしてここに居るのか大方察する事が出来た。

(姉ちゃんもアームズ…)

「どうしてアームズがここに居るの?ここは私達特殊部隊が管理している場所なのに…」

「あなた達のお偉いさんに呼ばれたのよ」

「それより…葵どうして憐斗を攻撃したの?」

それを聞き私は収まらない怒りをぶつけるように

「私はアームズが殺したいほど大っ嫌いだから」

と言い放ち私はその場を離れた。

ーーーー

「葵、どうして勝手なことをしたの?」

基地に戻ると私を待っていた四条指揮官がそう問いかける。

「アルマが現れていたもん…ほっとけなくて…」

「だってって…まぁ無事で良かったわ」

四条指揮官の優しい声が一変し指揮官としての表情になる。そして封筒に入った紙を私に差し出す。

「上からの命令よ」

それを聞き私は封筒の中の紙を見る。そこに書かれていたものを見て私は自分の目を疑った。

『東京に居るアームズを暗殺しろ』

「アームズって姉ちゃん達だよね…一体何をしたのよ…」

そう呟き動揺する私に四条指揮官は声をかけてくれる。

「葵、大丈夫?無理なら…」

「やります!」

私は指揮官の言葉を遮ってそう応えた。アームズを殺せるチャンスが来たのだから。

四条指揮官と分かれ私は自分の部屋に戻り渡された紙を眺めながらベッドに転がる。

(アームズを殺すという事は…多分姉ちゃんも殺さないと…)

「なーにシリアス顔になってんの?」

「わぁっ!?明歌(あきか)、急に声かけないでよ…びっくりした…」

素早く枕の下に封筒を隠し身体を起こしながら私は影月(かげつき)明歌(あきか)を睨むように見る。

「ほらそんな顔しないで笑顔笑顔」

と言いながら明歌が私の頬をぎゅっと引っ張り無理矢理笑顔にさせようとする。明歌の力は強い為本人は軽く引っ張っているのかもしれないがかなり痛い。

「ひたい…(痛い)」

と明歌に訴えるが聞く耳をもたず更に強く引っ張る。新手の拷問だ…。

「それにまたあいつらが起こした事件に首を突っ込んだ見たいね」

「別に大丈夫よ…あんな奴らに私はやられたりしないから…」

「そんなこと言ってると痛い目に合うよ…」

「忠告ありがと」

私は明歌の言葉を軽く受け流しベッドに横になる。するとまぶたが重くなり意識がすうっと遠のいていく。

「寝ちゃったね…疲れてたのかな」

明歌は葵に布団をかけいつの間にか暗くなった空を見る。そして葵の枕の下から封筒を抜き出し中身を見る。

「やっぱり…早く調べた方が良さそうかな」

明歌は封筒を元に戻し部屋を出ていく。

ーーーー

「葵…」

ベランダにある椅子に座り夜空を眺める蒼嵐に憐斗は声をかける。

「蒼嵐…やっぱり妹の事が気になるのか?」

「うん…ごめんね心配かけちゃって」

憐斗を心配させないようにと蒼嵐は笑顔を見せる。

「そんな事があったのですね…」

二人の様子を部屋の中から見ていた梨絵は結彩から先程までの出来事を聞きそう呟く。

「そっちは大丈夫だったの?」

「私達の所にもアルマは現れましたがいきなり夕立が現れてアルマを殲滅してくれたのです、声をかけようとしたのですがすぐに居なくなってしまって…」

「夕立が居るって事はほかの奴らも居るかもしれないのか…」

「それって何か企んでるかもしれんって事?」

加奈の問いかけに玖由は頷く。

「じゃあそっちも気をつけておいた方が良さそうやね」

と言い加奈達は再びベランダに居る二人に視線を戻す。

しばらくの沈黙の後、蒼嵐が口を開く。

「どうして葵がアームズが嫌いか知ってる?」

「…分からない、どうしてなんだ?」

憐斗は少し答えを考えたが思いつかず蒼嵐に問いかける。蒼嵐は憐斗の問いかけに間を開けずに答える。

「私達はお母さんはアームズに殺されたの」

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