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Arms・Front  作者: 白兎
アメリカ輸送作戦
39/120

39話 希望

「ん…」

「レンナ起きたか」


椅子に座りうとうとしていた大和はレンナが起き上がるのを見て目を覚まし椅子から飛び降りレンナに駆け寄る。


「大丈夫か?」

「あぁ…それよりここは何処だ?」

「病院だぞ」

「ということはハワイに着いたのか」

「あの後からアルマの襲撃は無かったからな」

「そうか…」


その時レンナは一瞬笑みを浮かべる。それを見た大和はどうして笑みを浮かべたのか疑問に思い尋ねようとしたが出来なかった。そして気分を変え


「全く心配したぞ3日も目を覚まさなかったのだから」


陽気な声で大和が言うがそれを軽く聞き流しレンナは杖を手に取り部屋から出ようとする。そんなレンナを大和は慌てて止めようとするがレンナは部屋の扉を開ける。


「きゃっ!」


レンナは部屋の前に立っていた露にぶつかり露は倒れる。


「痛た…憐斗…レンナさんあ、あのこれは心配だったので様子を見に来ただけで盗み聞きをしていた訳では…」

「レンナ…あぁっ!?そうだったぁ!見られたぁぁぁぁぁぁぁ!」


とレンナは泣き崩れる。


「言っていいのか分からないんだが露と志那はもう知っているぞ…」

「なんで!?」

「病院に運ぶ時に…見てしまって…」

「死にたい…」

「叫び声が聞こえたから来て見ればやっぱりこうなっていたか」

「あはは…」


そこに呆れたように呟く蒼嵐と苦笑いをしている羽根が歩いて来る。


「梨絵は?」

「志那さんと一緒に手続きをしていますよ」

「そうか」

「どこいくのよ?」

「梨絵達の手伝いに行く何か出来ることはある筈だからな」

「全く…」

「止めないのですか?」

「止めても無駄ですよ、憐斗さんはこれ以上梨絵さんに迷惑かけない様にしたいんですよ」

「ふふっ羽根ちゃんも憐斗の事が分かるようになって来たわね」

「えっ!?あ、はい」

「私達も行きましょうか」



「梨絵」

「憐斗…レンナ!大丈夫なのですか!?」

「あぁ、何か手伝える事はあるか?」

(そういう所あの人そっくりですね)

「気持ちは有り難いのですがあいにくもう終わってしまって後は修理が終わるのを待つ…」

「梨絵ー!損傷の修復が終わったよ!」

「きゃっ!?ミー」

「その人は…」

「ミー・クルハ、私の友人です」

「よっろしくー!あなたは?」

「憐…レンナ」

「よろしくレンナちゃん!」


とミーはレンナに抱きつく。それを見て梨絵は気まずそうに


「後で面倒くさくなるのが嫌なので先に言っておきますがレンナは男ですよ」

「What!?レンナにはそんな趣味が…」

「ない!」

「なるほどならその姿は仮の姿と言う訳ですか」

「だから違う!これはアームズの影響なんだ!」

「そういう事でしたか、それなら早く言ってくださいよ〜」

「言おうとしていただろ…」


レンナはため息をつく。そこに大和達が追いつく。そしてミーは思い出した様に手を叩き


「そうだせっかくだから私の武装を紹介するね!相棒出てきて!」

「呼ばれてジャーん!」

「何だか…マチルダ見たいだな…」

「そ…そうですね」

「僕はF-15E、気軽にストライクって呼んでね!」


と空中を一回転しストライクはポーズを取る。が、


「そんな事よりこれからどうするのですか?」

「そんな事…!?」


ストライクは羽根にスルーされ大袈裟に傷ついた様なポーズを取る。


「レンナも目を覚ましたし修理も終わった事ですし今夜にでも出発しましょうか」

「確かに、夜の方がアルマの警戒も薄くなるかもしれない…そう言えば渚はどうしたんだ?」

「部屋にいるわ…でも今はそっとしておいて上げて…ってどこ行くの!?」

「渚の部屋だ…そっとしてはおけない」



「あぁぁぁっ…!」

「渚!落ち着いて!」


神風は苦しむ渚を抱きしめ落ち着かせようとする。


「神風…私…」

「自分を責めすぎないで」

「でも…また私のせいで結彩を死なせて…」


とその時ドアを叩く音が聞こえ神風は


「誰!」


と叫ぶ。すると


「俺だ、レン…トだ!」

「今、誰とも会う気なんて無いわ!」

「いいから聞いてくれ!渚!神風!結彩は死んでいない!」

「「!?」」

「えっ…」

「何言ってるのレンナ」


渚、神風だけでなく追いついた蒼嵐や梨絵、大和

もレンナの言葉を聞き唖然とする。


「結彩が死んだのが認められないからってそんな戯言を!」

「根拠ならあるだから開けろ!」


神風は言い返そうとしたその時、渚が扉を開け扉の前に立っていたレンナの胸ぐらを掴む。


「根拠って何!」

「考えてみろ、あの後から何故一度も襲って来なかったのか」

「それは…あなたが香楽(あいつ)を退けたからじゃ…」

「もしそれだけなら戦力差のあるのはのはアルマだ数でこの船を沈めることも出来たはずだ、なのに何故そうしなかったのか」

「まさか最初から狙いは…」

「「結彩」」


レンナと渚の声が重なる。


「だからまだ希望はある!大丈夫だ!」

「分かった…憐斗を信じる」

「よく分かったな、レンナ…」

「と言うかお前が言ったんだぞ大和、一度も襲われ無かったって」

「あ、そっか」

「はぁ…」

「みなさん、出発する準備が出来ました」

「良し!みんなこのままアメリカに行って早く呉に戻り結彩の行方を探すぞ!」

「「おぉ!」」


出航してからしばらくたちレンナは甲板から果てしなく続く海を眺める。激戦で曲がっていた柵も元通りになっていた。そこに神風が歩み寄ってくる。


「今回の事に関しては礼を言うわ」

「別に言われるような事してないさ」

「はぁ…お礼に教えておいてあげる渚の過去を…」

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