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Arms・Front  作者: 白兎
四国奪還作戦
30/120

30話 超大和

(俺には分かる…)

「近づくな!」

「お前もあいつらの仲間だろ!」

「ち…違う…ただ…」

「お前がそんな奴だとは思わなかった」

「そんなに言う必要無いじゃない!」


ボロボロになりながらも人々を守った憐斗に浴びせられる罵声に結彩が憐斗の前に立ち憐斗を庇う。


(違う…俺は、みんなを助けたかっただけなのに…なんで)

「お前もそいつらの仲間なのか!?」

「違うっ!」

「なら何故そいつを庇う!」

「じゃあなんで憐斗は何も悪いことをしてないのに!なんで憐斗を責めるの!?…っ!恐怖をぶつける相手を間違えてんじゃねぇぞ!」

「それが大人に対しての口の利き方かっ!」


と結彩の倍以上の体格の男が拳を結彩に向ける。が、結彩はそれを受け止め、男の股間めがけて蹴りあげる。悶絶する男の顔面に結彩の強烈なパンチが入り男は気絶する。そして男の顔面を踏み


「あぁそうだよ、お前ら見たいな人間のクズはこうすれば良いんだよ!」


その時結彩の背後から石を持った子供が近づき結彩に向けて投げた。

(悪気なんて無いのは分かってる、恐怖が身体をそうさせているのは分かってる…でも)

憐斗は最後の力を振り絞り結彩の後ろに回り込む。


「この町から出ていけ!」

「化け物!」

「お前は人間じゃない!」


結彩を庇ったため憐斗の頭に命中する。

(存在だけは否定して欲しくなかった…)

頭から血を流し意識が薄れていくなか憐斗はそう思った。



「来るなと言っただろっ!」


マチルダは嫌がるように手を振り振りまくようにアルマを召喚する。更に結晶を投げそれに触れたアルマが次々に巨大化する。憐斗はそんなアルマを無視しマチルダに向かって突き進む。加速の邪魔になるため主砲、副砲を縮小させ剣だけを持ち突撃する。


「邪魔だぁっ!」


立ちはだかるアルマを捉えられられないようなスピードで切り裂く。が、それにより勢いが衰えたため一度地面に足を付き再び地面を強く蹴りマチルダに向かって突き進む。


「いいか、憐斗、マチルダを止めるには一度武装を解かせる必要がある、更に武装を解かせるには一瞬でも戦意を失わせる必要がある」

「戦意を失わせる方法何かあるのか?」

「無くも無くも無くも無いが…」

「どっちだよっ!」


巨大アルマが振り下ろした手か憐斗の行方を阻む。それを憐斗は身体を回転させ巨大アルマの手を切り落とす。一瞬マチルダの姿が見えたが思ったより進んでいなかった。


「ちっ!」


と、舌打ちをして再び走り出す。


「言いたくない!」

「なんだよそれ…」


憐斗はほぼ我武者羅に目の前のアルマを斬り続けた。


「まだまだぁぁっ!」


剣を振り上げる周囲のアルマをまるごと切り上げ宙に浮かし道を作る。憐斗をその道を突き進む。しかし、憐斗が近接武器しか使わないと知りアルマは遠距離攻撃を仕掛ける。


「憐斗の邪魔はさせない!」


大和は装甲を憐斗の周りに展開し砲撃を防ぐ。


「なら…戦意を無くす…」

「絶対に嫌だ!」


大和の思いに同調するように装甲が憐斗の周りを勢いよく回転し砲撃を防ぐだけでなく弾き返していく。


「い…行け憐斗!」

「わ…分かった!後で教えろよな!」

「それは…何とも言えない…」


憐斗は剣を突き出し


「貫けぇぇぇっ!」


憐斗の剣は次々にアルマを貫いていくしかし次の瞬間憐斗の剣が巨大アルマの足に突き刺さり勢いを殺される。更に力を使い過ぎた為改大和の武装が徐々に消えかけていた。


「大和あとどのぐらいだ!」

「あと1分ぐらい!」

「くっ…こんなこと言いたくないが大和の力ではこんな数…」

「憐斗、前!」

「しまっ…!」


アルマの集中砲火を受け憐斗は吹き飛ばされる。


「来るな来るな来るな来るなっ!」


マチルダは身体が引きちぎれそうな痛みとマチルダの言葉では言い表せない苦しさを耐えきれずに涙を流す。


「涙…なんで私が…くっ!これも全部お前のせいだっ!」


アルマに憐斗に向けて砲撃するように命令する。


『お前は人間じゃない』

「やめろ…否定するな…俺は、人間だぁぁっ!」


そう叫ぶのと同時に憐斗の武装、大和が輝くすると改大和へと変化し更に改大和が拡張され変化する。

背後に展開された主砲と副砲が一つになっていき

憐斗の武装の周りに憐斗より少し大きな9門のレールガンが浮遊する。


「「えっ!?」」

「憐斗…」

「なに…!」


玖由と芙弥、マチルダだけでなく大和ですら憐斗の変化に驚いていた。


「放て!」


憐斗の合図で1門のレールガンから光の集合体が衝撃波と電撃を纏い放たれる。

そしてほぼ全てのアルマを消し去る。


「迎撃!」


そう言って憐斗は9門のレールガンに指示を出す。するとそれぞれのレールガンが意思を持っているかのように散らばり憐斗の邪魔をさせないようにアルマを消し去っていく。


「マチルダ!今助けてやる!」

「助けなんて…私には要らない!来るな!」


とマチルダは剣を放つ。しかし、憐斗に触れる直前、バリアの様な物が展開し剣を粉砕する。


「くっ来るなぁぁぁぁっ…ひゃっ!」


力がほとんど残っていなかったマチルダは立つ力をさっきの砲撃で使い果たしてしまいそのまま後ろに倒れる。そんなマチルダを受け止めようと憐斗は手を伸ばす。が、そのまま2人は倒れる。

ふと憐斗は口に柔らかい感覚を感じる。

(!?)


「んーー!?」

「んぁぁぁぁああああ!!」


慌てて憐斗はマチルダの口から自分の口を離す。


「きゅぅぅぅ…」


目を回しマチルダの武装が解除される。


「い、い、今だ大和!」

「わ、わ、わ、分かってる!あ、慌て過ぎだ憐斗!お、落ち着くのだ!」

「大和こそ落ち着けよ!」

(くっ!私が憐斗としたかったから黙っていたのに!こんな奴に先越されるなんてぇぇぇぇっ!)


少し憎しみがこもりながらも大和はマチルダの武装に接続しロックをかける。すると、マチルダの姿が結晶へと変化し憐斗の手元に落ちる。それと同時に限界を超えた憐斗の武装が解け大和は人型の姿になる。


「はぁはぁ…憐斗、大丈夫か?」

「ま…まぁ…なんとか…」


芙弥は腕の痛みが無くなり腕が自由に動くようになっていた。が、良いことだけでなくマチルダの制御を失ったアルマの残党が暴れ出す。そんな中憐斗を視界に捉えた巨大アルマが憐斗に向けて砲塔を向けた。


「っ…!」


憐斗が大和を守るように抱えるのと同時に爆発音が響いた。

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