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Arms・Front  作者: 白兎
四国奪還作戦
25/120

25話 穴

「むぅ…」


憐斗達からの追撃を逃れたマチルダは静まり返った街中をアルマを引き連れながら進んでいた。が、彼女は目的である結彩達の姿が見つからず

不貞腐れていた。その時エンジンの音が聞こえマチルダは徐々に大きくなる音を辿る。曲がり角を覗き結彩と千陽が横切ったのを見てマチルダはアルマに跨り


「追えっー!」

((来た…!))


マチルダの合図でアルマは一斉に2人を追いかける。

結彩と千陽は目で合図をし砲撃すること無く全力で前に突き進む。


「逃げずに戦えー!」

「普通に追いかけて来てる…馬鹿なの…」

「ああいう娘も好きよ〜」

「分かりましたから!…分かってないけど…今は逃げに集中して下さい!」


2人は十字路を滑るように曲がる。履帯から軋むような音がなり履帯が切れないか結彩は心配したがそのような事は無く無事通り過ぎる。が、マチルダが放った砲撃が結彩の真横に着弾し衝撃で結愛はバランスを崩し地面を転がる。


「くっ…!千陽さん!先に行ってください!」

「なにか作戦があるのね、分かったわ」


千陽を見送り結愛はこちらに向かってくるマチルダとアルマの群れを見る。


「やったわね…お返しよ!喰らいなさい!」


結彩は素早く立ち上がり砲撃する。放たれた砲弾はマチルダ達の横に立つビルに命中し瓦礫がマチルダ達のに向かって落下する。そして土煙と瓦礫がマチルダやアルマの隠す。


「これで静かになってくれたら良いんだけど…」


と結彩は瓦礫を見ると瓦礫が微かに動いていた。

(ですよね…)

と結愛は千陽を追った。


「ったはー!ってあれ、あいつらはー!また逃げた!」


マチルダは結彩の後ろ姿を見て大声を上げる。その声は数キロ離れた結彩にも聞こえる程だった。

結彩は顔を顰めて

(周りの建物で音が反響しているとはいえ声大きすぎ…)

と思った。そしてマチルダがM18のスピードに追いつけるわけがなく離されていく一方だった。

結彩が十字路を左に曲がるのを見てマチルダは見失ってしまう前に加速する。そして十字路を曲がるとその先に千陽と結彩がこちらに砲塔を向けていた。それを見たマチルダは観念したと思い1歩踏み込む。次の瞬間周囲の建物から自分を仕留めようとする視線を向けられている事に気づき踏み止まる。しかし千陽の空砲を合図に建物に隠れていた詩伊、神永、芙弥そしてビル屋上から羽根が飛び立ちミサイルと銃弾の弾幕を地上に向かって放つ。更に装填を終えた千陽と結彩が正面の爆煙に包まれたマチルダに向かって砲撃する。しかしマチルダ自分に命中する砲弾やミサイルを見て咄嗟にアルマを掴み盾のように扱い直撃を防いでいた。


「後退するよ!でもまだ砲撃を止めないで!羽根ちゃんはとにかく銃弾をばらまいて敵の勢いを付けさせないで!」

「「了解!」」


と、結彩の合図で後退していく。


(馬鹿ね…この先には前に巨大アルマを出現させた時に出来た巨大な穴があるのよ、そうだ…あいつらを突き落として見下しながら殺してやる!)


「怯むな!進めっー!」

「「!?」」


飛んでくる砲弾に怯むことなく突き進んでくるアルマを見て結彩は


「砲撃中止!全力で後退!羽根ちゃん!負担が大きいけどお願い!」

「わ…分かりました!」


羽根は両手にサブマシンガンを一丁ずつ持ち地上に向けて弾幕を放つ。先程よりは進行するアルマを留める事は容易では無かったが結彩達が砲撃を止めて後退する余裕はあった。しかし、マチルダだけは多少銃弾を受けようがスピードを緩めること無く突き進んできていた。

ふと結彩が背後を見ると穴が迫っていた。それを見て


「みんな後ろに飛んで!」


と結彩達は大きく後ろにある穴に向かって飛ぶ。そして穴の中に吸い込まれるように姿を消す。


「えっ自分から落ちるの!?」


動揺したマチルダはスピードを緩める事を忘れてしまい自ら穴に落ちる。

(くっ…でもあいつらをここから狙って…)

と穴の底を見るが誰の姿も無くマチルダは目を見開く。そして結彩達が飛び降りたすぐ下に大きな窪みがありそこから千陽と詩伊が砲塔をこちらに向けられていることに気づく。


「結彩の作戦通りね」

「そうね…まぁマチルダが強引に突っ込んできたのは予想外だったけど…これでチェックメイトよ!」

「このぉっ!」


マチルダは必死に手を伸ばすが勢いよく飛び出したため窪みとの距離が離れすぎていた。マチルダはそのまま落下し地面に叩きつけられる。続いてアルマもブレーキが間に合わず次々に穴へと吸い込まれる。


「梨絵!」

「分かってます!爆薬の配置も問題ありません」


結彩達と合流し向かい側からスコープ越しで様子を見ていた梨絵は自分の名前を呼ぶ結彩の声を聞き狙いが安定するように伏せ再びスコープを覗く。そしてトリガーを引く。そして轟音と共に榴弾がマチルダ達アルマ目掛けて落下する。それに気づいたマチルダはアルマを掴み砂ぼこりを巻き上げながら投げ飛ばす。その時投げたアルマに寄って巻き上げられた土の中から黒い個体が顔をだす。それを一目見た瞬間それがなにかを察したマチルダは後ろに飛びこの場所から離れようとする。それと同時に榴弾とアルマ衝突し小さな爆発を起こし周囲に火の粉が飛び散る。そしてそれは地面に埋められた火薬に引火し爆発を起こす。更にそれにより他の火薬も連鎖し次々に爆発していく。その爆発による衝撃波は窪みで避難していた結彩達にまで届き力を緩めると吹き飛ばされそうになる程だった。

爆発が収まりすぐさま羽根が窪みに近づき


「皆さん大丈夫ですか!?」

「…っつ…なんとか大丈夫、千陽さんは怪我とかは」

「こんなもの心配要らないよ〜」

「やったのか?」

「…それを口にした時点で仕留めきれていないフラグが…」


次の瞬間砲弾が結彩達の居る窪み目掛けて突き進む。


「危ない!」


窪みに直撃させまいと咄嗟に羽根が前に飛び出し

砲弾に直撃する。


「羽根ちゃん!くっ!」


落下する羽根の手を掴み引き上げる。


「結彩…さん…」


触れると跡形も無くボロボロに崩れてしまいそうな程に羽根の武装には欠けていたりヒビが入っていたりしていた。

(一撃で武装を大破に…馬鹿とか言ったけど侮れないわね…)


「こうなったらぁっ!」


そう言ってマチルダは結晶を生き残った2体のアルマに埋め込む。するとアルマの全身が巨大化し一瞬で穴よりも遥かに大きな姿になる。

それを見て結彩達は言葉を失う。そしてマチルダは巨大化したアルマの肩に飛び乗り


「これでぜーったい殺すんだからー!」


とマチルダは巨大アルマの拳を窪み目掛けて放つた。

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