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Arms・Front  作者: 白兎
四国奪還作戦
18/120

18話 可能性

「ここまで来てもなにも無いとは…気味が悪いな」

「気を抜かないでよ~莉久(りく)

「お前もいつに無く気が抜けてる気がするのだが」

「まぁ頼りになるボディガードがいる訳だし

ねっ!」

「たはっ!」


美咲に強く背中を叩かれ蒼嵐は蹌踉めく


「蒼嵐さんは頼りになりますからね!」

「ちょっ…羽根ちゃんまで……まあ、任せてください」

「ごめんね、蒼嵐、今回も守ってもらうなんて」

「いえ、今回は私達以外にも先輩方がいらっしゃいますしそれに美咲さんにはお世話になったので」

「そんな…私は皆さんの足を…いたぁっ!?」

「なーに瑠璃(るり)おどおどしてるの?貴方の武装が怒るわよー」

「確か瑠璃さんはラファールでしたよね」

「は…はぃ!」

「で、莉久さんが…!」

「SO3C!」

「そうだ」

「やった正解しましたよ!蒼嵐さん!」


武装を言い当て子供のように喜ぶ羽根を見て蒼嵐も嬉しくなる。

その時空は耳を劈くような高い音が響き顔をしかめる。それと同時にレーダーが一瞬反応しなくなるのを見た空は不審に思う。それを深く考えさせないかのように美咲、空、莉久の改装で腕に付け変わったレーダーが反応する。そこには無数の点がこちらに向かっていていた。


「…億はいるわよ!?壊れてるんじゃ…」

「いや…俺のレーダーも同じだ…」


次の瞬間目の前から飛んでくる弾幕を見て


「回避!あと離脱するよっ!くっ…!」


美咲は身体回転させ弾幕をかわす。そして蒼嵐達は両翼に着いたエンジンをフル稼働させスピードを上げ弾幕をかわす。


「蒼嵐っ!前っ!」

「えっ…しまっ!」


目の前から向かってくるミサイルに気づくのが遅れ激突し爆発を起こす。



「…し…死ぬかと思ったわ…あれが勝ち目の一つなの?」

「はい…気休め程度ですが…アームズの周りにバリアを展開すれば被弾してもダメージを軽減できると思ったのですが…」


しゅんとなる羽根を見て蒼嵐は慌てて


「で…でも何発かは耐えられる事だけでも大分楽に戦えますし…」

「そうですか、それはよかったです」


と、そこに頭と腕に包帯を巻いた羽根が入ってくる。


「随分と痛々しいが大丈夫なのか?」

「えぇ…なんとか…ほかの皆さんも治療が終わりましたよ」

「護衛しないと行けない人達より軽症で済むなんて…」

「でも空さんが『貴方達はこれから出撃しないといけないのに重症を負わせる訳にもいかないから』って言ってましたよ」

「あ!居たお姉様!こんな所に居たのですね!」

「珠愛、冬菜どうしたの?あと珠愛お姉様言うなっ!自分で言うのも恥ずかしいのよぉー!」

「それより、みなさんを司令官が呼んでます作戦の内容が決まりました」


「すまない、まずはお前達に作戦を伝えたくてな」

「何故ですか?」

「この戦いで勝てるかはお前達次第だからだ」

「まーた冗談を」


笑いながら結彩が言うと


「アッハッハーバレたかーって冗談な訳ないだろ」

「ですよね~」

((ノ…ノリツッコミ…))

「こほん、それでだお前達に作戦の内容を伝える」

「まず呉基地を出たあと自衛隊と共に人間が生存していると思われる場所に行き人が居れば救出して欲しい」

「ちょっと待って!他の場所に生存している人が居るの?」

「あぁ微弱だが電波と超音波らしきものが発信されたらしくそれを空が確認している」

「それはアルマが発する電波とかではないのですか?」


と、梨絵が尋ねると琢斗は首を横に振り


「いや、またそれとは違うものだ」

「でも人が居るからって私達に何が…ってなによ憐斗…」

「いや、蒼嵐って察し悪いんだなって」

「憐斗が言うなぁぁっ!」

「憐斗は分かったの?」

「アルマが世界に現れたのは8年前…それから普通の人間が一度もアルマに遭遇せずに生き延びれると思うか?」

「…まさかアームズが居る!?」

「その可能性がある、それで俺達はその居るかもしれないアームズと協力しアルマを倒せと言うのだろ?」

「そうだ」


琢斗は頷く。それを見て憐斗は葉を食いしばり


「ふざけるな!なんで俺達が…」


その時結彩は咄嗟に憐斗の胸ぐらを掴んだ。

憐斗は結彩の睨むような目を見て言葉を失う。

結彩自身も憐斗の胸ぐらを掴みしばらくしてから我に返り、一瞬唖然となる。が、

(ええい!やったんだから全部言っちゃえ!)


「憐斗っ!そんな事言っても意味が無いと言う事は分かってるでしょ!いつまで反抗的な事ばかり言うの!いつまで拗ねてるのよ!!どこまで子供なのっ!?」

「お…おーい…結彩さーん…」


夏琳が恐る恐る手を伸ばして結彩の目の前で降る。


「なに?」

「ひっ!?」

「言いたいことは言ったからもういいわ」


と結彩はため息を付く。するといつもの調子の結彩に戻る。それを見た蒼嵐達は

((結彩は絶対に怒らせたら駄目だ…))

と感じたのだった。

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