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Arms・Front  作者: 白兎
四国奪還作戦
17/120

17話 新たな作戦

「大和…大和っ!」


憐斗は大和の心臓に手を当てる。


「っ…」

「そんな…」

「くそっ…大和っ!」


大和が死んだと思った憐斗はその場に座り込む。結彩達も大和から目をそらす。


「うっ…さい…な…ぁ」

「「!?」」


大和は目を擦り片目を薄らと開け憐斗達を見る。


「寝れないだろ…それに…なに泣いている…?で…結彩達はなにお化けを見たような顔をしているのだ?」

「だ…だって大和、心臓が止まって…」

「は…あー私はあんな事で死なないそれに、私は姿がこれでも人間じゃない…心臓なんてものは無いし息もせずとも…ふぁ…生きる事が出来る…の…」


と、大和は再び眠る。

憐斗は冷静になり大和を抱く手のひらを見る。

(血がついてない…)

憐斗は大和に着せた服を捲り刺された傷を見るが、傷は無くなっていた。

それを見て憐斗だけでなく結彩達は思った。大和は人間とは違う者なのだと…



「おっはよー!皆の衆!昨日?は大変だったな!いたっ!」

「人事かっ!お前が一番重症だったんだぞ」

「大丈夫だ!見よ!」


と言って大和は服を脱ぐ。


「服を脱ぐな!馬鹿!」

「馬鹿っていう方が馬鹿だ!」

「うっさい馬鹿!」

「朝から元気ね」


蒼嵐は憐斗と大和の言い合いを見て苦笑いする。


「入るわよ、大和居る?」

「夏琳か…」

「っ…!?」

「どうした?顔赤いぞ?」

「なんでもない!それより大和、司令官が呼んでる来て!」

「分かった、行ってくる憐斗」

「結彩…憐斗分かってるの?」

「多分分かってない99.5%分かってる0.05%じゃないから」


蒼嵐は憐斗の鈍さに苦笑いする。そして大和は結晶の姿となり夏琳の手元にひらりと落ちる。


「ねぇ、夜中の武蔵…だっけ?あの人達は…」

「大和と一緒の者なのだろうなただあいつらは俺達人間が嫌い見たいだった…」

「多分最後のせいね…」

「どういう意味だ蒼嵐?」

「武蔵も信濃も自分が沈む事が耐えられなかった…それでその苦しみを与えた人間を恨んだ…

じゃないなかな」

「なるほどね…」

「それを大和が分っていない訳ないよな…」


と今朝の大和を思い出す。無理やり明るく振舞っていると思うと憐斗は辛く苦しくなる。


「あ…あの…」


申し訳なさそうに顔をだす露に気づいた玖由は露に駆け寄る。


「どうしたの?」

「あ…いえ…次の作戦の伝達に…」

「「次の作戦?」」

「はぃ!すいません!」

「いや…謝らなくても…」


声が重なった憐斗と結彩に何故か露は謝ってしまいそれに戸惑いながら憐斗は露をなだめる。


「これを」

「四国奪還作戦…ですか」


露は無言で頷く。そして


「四国を奪還しない限り瀬戸内海からの補給も

ままならないですから…」

「確か西日本でアルマの支配から逃れられているのは私達のいる呉と神戸のみですよね」

「はい、なので今は陸と海の安全な道を確保しておきたいみたいです、それに今回は神戸からもアームズの出撃があるみたいですよ」

「随分と大掛かりだな」

「えぇ、それに私達もほぼ全員が出撃する事になるみたいです」

「前の作戦でも、私達はギリギリでした…この作戦では勝ち目は…あるのですか?」

「はい、その一つにに今武装を強化をして頂いています、と言っても改大和型や流星改と言った大型の改装ではないのですが…」

「なるほどね」

「あーっ!ちょっと待ってよー!」

「れーんとーっ!」


勢い良く扉を開け検査着を着た大和が憐斗に抱きつく。


「「なっ!」」

「なにやってるのよ!大和っ!」

「だって検査終わったのだろ?なら良いじゃないか」

「服着替えないといけないし…それよりも憐斗から離れなさいよ!」

「どうしてだ?」

「どうしてって…それは…そのぉ…」

「ん?」


大和は顔を赤らめる夏琳を見て不思議そうに問いかける。


「こ…困ってるでしょ!」

「憐斗、私と一緒にいると困るか?」

「え…」

「「どうなの!?」」

「なんで結彩と蒼嵐まで…」

「まぁまぁ、本当に憐斗が困ってますよ」


と、見兼ねた梨絵が宥める。


「なんかすまない」

「いえ、見ていて、おかし…面白…和ませて頂きましたから」

「オブラートに包んだな…」


その時耐えられなくなった露が笑う。


「皆さん面白いです」


露の天使のような笑顔を見て憐斗達も笑う。そして


「よし!次の作戦も生きて成功させるぞ!」

「おおーっ!」

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