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プロローグ〜入学式〜

初投稿です!読みにくかったらすいません!


『チュンチュン。』そのような小鳥のさえずりで目覚めとともに僕の新生活が始まる…

と、よかったのだが、生憎現実は小鳥などではなく、家の前のゴミ捨て場を漁るカラスの下衆な鳴き声で起きた僕がそこにはいた。

『まったく、現実はそうは上手くいかないよね…』

変な理想を描いていた自分に呆れながら起きたのであった。今日から新しく新生活の始まりである。僕は少し大きめの制服に袖を通し朝食のある一階へと向かった。

親に忘れ物などを心配されつつ余裕を持ち家を出た。住宅街を抜けるとそこには今日から僕の通う事になる『本枚学校』が見えてきた。流石に新学期と言うだけあり、他の生徒も早く来ているようだ。まぁ、小さい頃から平凡な生活ばかり送っていたので、当然特別仲の良い友達もいるはずもないので友達を見かけも誰にも声をかけないしかけられない。これが現状である。しかし、見たことのある顔の中には何人かは『中学生デビュー』とか言う

『新生活が新しく始まるから(無理に)頑張っちゃう』という変化を遂げた者もいた。まぁ、自分は基本いつも通り平凡な毎日を過ごせてればいいのでデビューも何もないのが現状である。とは言え入学式までにはまだ数十分の時間があるし、まだクラス分けもされていないので校舎前のピロティで大勢が溜まっている現状である。流石にこうも多くの人が友達を作りあっているのを見ると自分も行動を起こさなくてはと思えてくるが、その思考は僕の中の決断力に打ちのめされ、行動が実行されることは無かった。

結局数十分間中庭にあるベンチで古びた表紙の古事記を読んで時間を潰したのであった。古事記は日本最古の歴史書であり、天武天皇の命令によって大安万侶おおのやすまろが書いて編集したものである。

文学に関わらず、書物は好きだ。

書物は時間を忘れられる。

書物は悩み事を忘れられる。

書物は人と関わることを忘れさせる。

多くの大衆にはわからない事だが、上手く言い表せないこの感覚を極少数の人はわかるであろう。

しばらく本を読んでいると多くの人が入学式会場の体育館に向かって足を進み始めた。手元の腕時計を見ると八時二十分である。開会が八時半であるからそろそろ動き始めるようにする。

やはり、変わらず周りは何人かの小さいグループを作り行動している者達と僕のように一人で単独に動いている者の二種類がある。

さも、多くの狼の群れを掻い潜る羊のように僕は体育館へ到着した。

体育館の中はもう春とはいえまだ少し肌寒さを感じるような室温であった。その事を考慮され、体育館の四隅には大きな業務用のストーブが設置されていた。ストーブの前にはいくつかのグループが暖を取るために周りにたむろっているのが見受けられた。そのような事など気にせずに僕は式場に設置されたパイプ椅子に腰をかけた。特に並びは決まっていなかったので、一番最後列が妥当だと思い特に目立ちもしない様な最後列の右端を選んだのであった。そして、案内を促すアナウンスにより他の生徒達も段々と席に着いた。

『えーっと、私はこの本枚中学校校長の内山修と申します。えーはい。じぁあ、えーっと、第23年度本枚中学校入学式を始めたいとおもいます。』

校長の開会宣言により周りの生徒がまるで書店のなかにいるかのように静かになった。

『えー、本校においては、生徒の持つ自主性、個性を幅広く受け入れ伸ばし社会に出ても困ることのないような立派な生徒に育つ環境を提供いたしますので……』

数十分にも及ぶ校長の演説が続いた。僕はまだしも、他の生徒にとっては大変な苦痛らしく、現に前の席に座っている少し奇抜な髪型をしたやんちゃっぽい三人組は飽ききっており、私語に熱中している。

『お前もこの校長には『何かがある』そう思うだろ?』

僕は化石のように固まった。一瞬どこから声がしたのかわからなく、校長の話を聞くのに集中しており突然の出来事に思考が追いつかなかったからだ。いや、僕に話しかけたとは思わなかったからである。しばらくして処理が追いついてきた。僕に話しかけてきた隣の少年は畳み掛けるように『そうだよな?』『なっ?』

などと言ってきている。

『まぁ、そうですね。』本日僕は家から出て初めて言葉を発したのであった。それも、知り合いなんかでもなく全く知らない他人とだ。

『やっぱ、そう思うよな!お前とはなんか、波長が合いそうだな!笑俺は赤田龍郎って言うんだ!よろしくな!』彼は笑顔で名乗り、僕に握手を求めてきた。ここで断ったりなどするとこの赤田とやらは色々とめんどくさいのでとりあえず握手に応じ、僕も名乗った。

『僕は赤月史朗よろしくおねがいします』今日この瞬間まで声を発することがなかったので、少し掠れた声で僕は新友に握手とともに返事を返した。そして、いつの間に入学式は終わっていたのであった。

読んでいただいてありがとうございます!

これを初めに書いたのは中学生の頃なので当時の原稿と日記を参考に思い出しながら書き下ろしています笑

どうかよろしければ最後までお付き合い頂ければこの上ない喜びです。頑張りますのでおねがいします!

更新は書くのが遅いほうなので月3ペースです(苦笑

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