26.二十五年前の君へ
もう26話にもなるのか。
ふう。
今まで掲載してきた「母ちゃんの小説」は元ノートの38ページ目の下から7行目までに相当する。
そして話はまだまだ続く。
パラパラめくってみた感じだと、何か、登場人物も増えるっぽい。その中には女の名前もあった。
しかし、ここに来て俺は急に何もかもぶん投げて逃げてしまいたい衝動に駆られている。
というのも。
次回掲載予定だった「母ちゃんの小説 第13話」にあたる部分があまりにアレでナニなもんで、
俺のなかの何かがそれに関わることを拒んでいる。
これ以上踏み込んだら、自分も無傷では済まないんじゃないかという恐れがついてまわるようになったのだ。
例えば、だ。
俺は「母ちゃんの小説」をウェブ上にアップするにあたり、俺なりに調べてみた。ネットで。
「こういうの、BLっていうんだよな」
しかし、検索によると「BL」という言葉は80年代後半、つまり母ちゃんがこれを書いたころには存在しなかった、あるいは使われていなかったらしい。
「BLじゃないとすると…「ヤオイ」でいいのか?」
今度はこの言葉で検索した。すると、
「うわわわわっ」
出てきた。
いっぱい。
読もうとしたが、目が滑って読めないし、どうにか指を置いて目で追っても、
頭に全然入ってこない。
何だか赤字で書かれたWARNINGというサインが警報音とともにぺかぺかしてる感じ。
で、行の中にアルファベットで`Yaoi’とあったので、ふとした好奇心からそれで検索したら、
「うわああああああっ!」
もっととんでもないところに飛ばされた。
こえーよ、ウィキペディア英語版。
まさかイラスト付きで載せてるとはなっ。
(みんなも公共の場所で見るときは周囲に注意しよう!)
母ちゃんも、以前自分が書いた小説が25年後に息子に発見され、ウェブ上で公表されることになるとは思わなかっただろうな。
当時ネットなかったし。
だから、これだけ好き勝手に自分のファンタジーワールドを書き連ねていたワケで。
鉛筆書きで綿々(めんめん)と。
人知れず。
…って、まさか
「同人用のネタ帳でーす。その後製本してその年のコミケで販売しました、イラスト付きで。てへっ」
なんてことないよなっ!?
このノートと関わることで俺にかかる精神的なダメージは計り知れない。
だが、一方で発見もあった。
これは写しているうちに閃いた俺の直感でしかないのだが。
賭けてもいい、これを書いてたころの母ちゃんは絶対、
(「R15」順守のため、直接の語句の使用は控えさせていただきます)だ。
婉曲な表現で言うと、あれだ、
えーと、その、
ユニコーンを捕獲できる人だ。
そして、どうして俺がそう分かるかというと、それは、俺が、
魔法使いの弟子だからだ。
(´;ω;`)ブワッ
ふう。
こうやって、迷いを思いつくまま書き出したら少し楽になった。
先は長いが、やっぱり続けてみようと思う。
そして。
俺、今まで25年前、25年前って時間でしか捉えてなかったのだが、よくよく考えると、
その年の母ちゃんは今の俺と同い年なんだよな。
(あー、ちょっとドラマチックに盛ってみた。実際は誤差1歳ある)
俺、親が今何歳だとかいつも意識してないから、26話になるまで全然気がつかなかった。普通はみんな知ってるもんなの? 親の年って。
ま、その発見も俺には励みになったわ。
だって、たとえ「腐」の気配が濃厚だとしても、
俺と同い年のピッチピチの「ユニコーンハンター」の記録ってワケだからなっ!
「君の情念の証、この俺が腐海の底から全てすくいあげ「R15」に浄化すると誓う」
と、いかにも魔法使いの弟子なセリフで今回は締めとくは。
25年前のユニコーンハンターへのお近づきのしるしとして、その成れの果ての「母ちゃん」に供物を捧げた。
「あら、どーしたの、これ」
「バイトの帰りに…安かったから、買った」
「おとーさーん「俺」がお団子買ってきたよー。お茶入れるから、一緒に食べよー」
みたらし団子、1パック4本入り。
一言、言いたいんだが、
団子が16個(内訳:各串4個×4本)を3人で食べる場合は、
一人あたり1串+1個で、あまり1個になり、普通だったら
「じゃ、アンタ、食べ盛りだから」
って、息子の俺に余分に来るよな?
どうして、
父ちゃん&母ちゃん:1本半ずつ 俺:1本 になるんだ?
俺が買ったのに。
(´;ω;`)ブワッ




