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異世界から騎士を召喚したら、取り返されたので、今度はこの国から召喚した騎士を取り戻して、忠誠を誓ってもらいたいと思います。  作者: 九幻琴


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第7話 道場主の逆召喚 ~異世界の王女何やった~

 あれからまた1週間経ちました。2回後の逆召喚呪文です。


「カイト。」


 姫さんもまた元気です。


「今度は王都の端なのね。」

「はい、そこが王都の端にあたる壁です。」


 王都のはずれとでも言うのでしょうかね。


「壁に当たらないように器用に板を敷いているわね。」

「板を敷くのに慣れたようですね。」


 手際がとてもよくなっています。


「詠唱班の人達はここでも変わらないわね。」

「来たことの無い所なのは変わりませんから。」


 見たことの無い景色くらいは思っているかもしれませんが。

 王都の街壁は珍しいかもしれません。


「屋台や見物客は半円になっているわね。」

「半分は壁ですからね。」


 儀式を行う広さは開けているので、問題は無いでしょう。

 幟が立っている店がありますね。姫様焼きはおいしそうです。


「そういえば、この前の見習い騎士のエクスさんは、輜重隊の護衛として、オーソン王太子殿下の所へ行くそうですよ。」


 早速お役目が回ってきたようです。


「あら、お父様の所じゃないのね。」

「グロリアス陛下の敵は正々堂々としていまして、輜重隊が襲われたことも無いので。しかしオーソン王太子殿下の敵は、毎回輜重隊を襲うので、護衛を強化して、補給物資を届けたいのです。」


 襲われる方に強い護衛は必要ですからね。


「それでオーソン兄様の方に護衛としてエクスさんをつけるのね。」

「これで物資が確実に届く様になれば、オーソン王太子殿下の隊も一息つけるはずです。」

「届くことを祈りましょう。」

「はい。」


 エスクーヤさんの初陣が上手くいきますように……。


「それで今日は誰?」

「道場主のシーハさんです。」

「また騎士じゃ無いの?」


 折角名簿が届いたのになかなか次が現れませんからね。


「召喚された場所の特定中です。」

「場所は調べないといけないのね。」


 姫さんの召喚確認用魔法陣のおかげで、場所の特定も楽になっていますけどね。召喚された場所の方向を指しますから。


「逃亡兵でないと確認したら名簿に載せているようです。」


 召喚確認用魔法陣の無い騎士隊では、召喚された場所の特定は難しいでしょう。逃亡していないと分かれば名簿行きですね。その後はこちらの仕事ですが、逃亡確認で9割以上が落ちますから、十分楽ができるんですよね。


「それならそのうち次の騎士が逆召喚できるわね。」

「調査が終わり次第ですね。」

「じゃあ始めましょう。」


 皆が所定の位置に着きます。

 姫さんが魔法陣に魔力を流すと、魔方陣が淡く光ります。

 それを合図に、呪文の詠唱が始まり、詠唱が進むにつれて、光がだんだん強くなります。

 詠唱が止むと同時に姫さんが力ある言葉を唱え、唱え終わると、魔方陣の光が目を開けていられないほどになり、眩しい光が皆の視界を奪います。     

 その光が収まると、ぼさぼさ髪で無精ひげのおじさんらしき人が片膝を立てて膝立ちになっていました。


「誰だ。」


 シーハさんらしき人は私達を見ると誰何しました。


「私は第2王女エルメラと言います。あな…「何!王女だと!」


 姫さんが自己紹介すると、キッと睨みつけました。


「お前が王女なら、私に結婚しようと言うつもりか。」


 ギクッとする姫さん。あ、やっぱりそのつもりだったんですね。


「そうか、やはり召喚先の王女と同じか。」


 頷くシーハさん。なんか勝手に納得してません?


「それに同意すると、結婚するならと自分の都合の良いように俺を使い、裏で恋人と俺を馬鹿にするのだろう。」


姫さんそんなことしませんよ、第一恋人がいませんし。姫さんもポカンとしています。 

おや?姫さんからじりじりと距離を取ってません?


「そして気づいた俺がお前に問えば、今頃気づいたのかとあざ笑い、そのまま牢へとぶち込むのだろう。その手は食わん!」


 身をひるがえし、壁を乗り越えて……逃げました。

 姫さんは最初の位置でポカンとしたままです。


「何か、あっという間でしたね。」


 途中から一人で話して、逃げましたからね。


「ちょっと、召喚先の王女っ、何やってるのよぉぉぉ」


 本当に、何やってるんでしょう。

読んでいただき有難うございます。

もしも少しでも面白いと思っていただけましたら、

★を少しでもいただけますと、喜びます。

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