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異世界から騎士を召喚したら、取り返されたので、今度はこの国から召喚した騎士を取り戻して、忠誠を誓ってもらいたいと思います。  作者: 九幻琴


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第6話 騎士見習いの逆召喚 ~初めての騎士~

 あれから1週間経ちました。2回後の逆召喚儀式魔術です。


「カイト。」


 姫さんも元気です。


「今日は王都の中なのね。」

「はい、王都は初めてですね。」


 足元も石畳です。


「石畳なら魔法陣も直接描くのかと思ったら、板を並べるのね。」

「インクを新しく使用しませんからね。それにこちらの方法の方が描き間違いが出ないそうです。」


 間違えると儀式魔法失敗ですからね、可能な限り失敗の確率は減らさないと。


「詠唱班の人達はあまり変わらないわね。」

「普段城から出ないので、王都も村外れも同じ感覚の様ですね。」


 城にある魔塔からほぼ出ませんからね。城以外は全部異世界くらいの認識かもしれません。


「屋台はいつも以上に出ているわね。」

「王都ですからね。」


 人込みも多ければ店も多く出ていますね。


「それで今日は?」

「騎士見習いのエクスさんです。」


 姫さんお待ちかねの騎士さん(見習い)ですよ。


「え?」

「騎士見習いのエクスさんです。」

「今幻聴が聞こえた気がするわ。」


 待ちすぎましたかね。


「幻聴ではありません。騎士隊が名簿を持って来ました。」

「まあ、説得が上手くいったのね。」


 説得のおかげもあったでしょうね。けれど、


「あちらにも焦りがあったようです。」

「焦り?」


 ちょっとまずかったんですよね、存在意義的に。


「これまで多くの逆召喚を成功させました。」

「ええ、騎士はいなかったけど。」


 それがまずかったんです。


「その騎士以外の逆召喚者が魔物を倒しています。」

「え?二人の世界を作ったり、家族と抱き合ったりしてただけでしょう?」


 姫さんの前ではそうでしたけれど。


「ずっとそうしている訳でもありませんから。彼女や家族を守るため、村の近くに来た魔物は倒しています。」

「村の安全は守っていたのね。」


 人によっては隣村くらいは退治に行っていたんですよね。


「何人かは村を出て魔物を倒して回っています。」

「じゃあ、周囲の魔物も倒されているのね。」


 倒している人の名前が売れる位には周囲の魔物が倒されていますね。ハンターさん辺りは吟遊詩人が歌っていますよ。


「騎士でない樵や狩人など村人にですね。」

「村人って守るべき人だと思っていたわ。」


 本来は守られているんですがね。


「守るべき人に逆に守られていては、騎士の面目が立ちません。」

「なるほど、それで騎士を逆召喚してほしいと。」

「騎士隊が何名かの名簿を持って来ました。」

「それでも何名か」


 十分ですよ。


「調査して脱走兵でないと確信した者ですから。」


 普通は捜索部隊がこの調査をするんですから、助かります。


「何名かの召喚された者の名前なのね。」

「はい。大半は召喚されているでしょう。」


 少し混ざっている位ならかわいいものです。


「じゃあ初めての騎士の逆召喚を始めましょう。」


 皆が所定の位置に着きます。

 姫さんが魔法陣に魔力を流すと、魔方陣が淡く光ります。

 それを合図に、呪文の詠唱が始まり、詠唱が進むにつれて、光がだんだん強くなります。

 詠唱が止むと同時に姫さんが力ある言葉を唱え、唱え終わると、魔方陣の光が目を開けていられないほどになり、眩しい光が皆の視界を奪います。     

 その光が収まると、やっと少年を抜け出したばかりの青年が、キョロキョロと辺りを見回してました。


「私は第2王女エルメラと言います。貴方がエクス様ですか。」

「は、はい。エルメラ様、エクスと申します。」


 ちょっと固くなっていますね。


「この国は今魔物に攻められています。お力を貸していただけませんか。」

「はい、微力ながらこのエクス、国のために全力を尽くしたいと思います。そして魔物を倒し、騎士となった暁にはエルメラ様、もう一度お会いすることもできますでしょうか。」


 姫さんの言葉で騎士としてのスイッチが入ったようです。目にも真剣な光がともりました。


「このエルメラ、その時をお待ちしております。」

「では、御前を失礼いたします。」


 一礼して、エクスさんは去っていきました。背筋もピンと伸び、一人前の騎士のようです。


「カイト、これってプロポーズかしら?」

「姫様、絶対違うと思います。」


 ただの報告か、良くて忠誠を誓う所じゃないでしょうか。

読んでいただき有難うございます。

もしも少しでも面白いと思っていただけましたら、

★を少しでもいただけますと、喜びます。

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