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愚か者

作者: 無心
掲載日:2023/01/01

どこで間違えてしまったんだろうか


どこで大事だったものを無くしてしまったんだろう。


分からない、分かる訳なんかない人として大事なものをどこかに無くしたから。


だから、これは当然の結末なんだと思う愚者にはお似合いの最後なのかもしれない。


でも、これでやっとこの地獄から解放される。この生き地獄から


出来ればもう永遠に目を覚ましませんように・・・


僕の人生は愚かそのものだったと思う、何事に対しても中途半端にしか出来なかったし、どれだけ周りに言われても努力すら出来なかった。学校では虐められ家ではストレスの溜まる生活、それでも親に迷惑をかけぬようにと毎日学校に行った。


そんな生活をしていく内に体の何処かで割れるような音がしてその時から何も感じなくなった。喜怒哀楽はある程度は残ってはいた。だけど何処か抜け落ちたかのように何も感じ無くなった。


人を信頼する事が出来なくなった。人の名前を忘れやすくなった。耳が聞こえずらくなった。人と話す時にはその人に合わせるようになった。自分が分からないからそうするにした。


そんな生活をしていく内に周りの人達は誰1人いなくなっていた。


親は僕のことをおかしいと言い離れてしまった。


高校の時から話す人も僕のおかしさに気づいていなくなってしまった。


会社の同僚も僕の事を気味悪がりいなくなってしまった。


僕は人として当たり前だと思う優しさを身につけていたのに、人と話す時に必要な事は何とか身につけたのに、僕の何処がおかしかったんだろうか。


僕は、僕なりに頑張った。それでも足りなかった。周りの人にはもっと努力しろ。もっと頑張れと言われた。だけど無理だった。これ以上どうしたら良いのか分からなかった、どうしたらこれ以上の成果を出せるのか、必死に考えて考えてそれでも分からなくて、だけど分からなくても行動しなくてはいけなくて結局全て空回りしてしまった。


僕はこれまでの人生を愚かだと思う。


何でこんなにも頑張っていたのだろうか。


何で自分の限界を知ろうとせず身の丈に合わぬ結果を求めていたのか。


自分の過去を馬鹿にしながら重い瞼を閉じていく。


最後の最後まで何が足らないのか分からないまま。


永遠に目を覚ましませんようにと願いながら。



ただ周りに目を向けていたら、差し伸ばす手に気づいていれば、何か変わった結末があったかもしれないという事にすら気付かないままこの愚者は死んでしまった。


気づけなかったからこそあの子は愚かな子なのだ。















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