第26話 実弾選挙戦はさすがにマズく無い?
「でもさぁ、そう言えば、ちーちゃんって、生徒会長の事とか、副会長の東雲先輩の事とか、良く知ってるよねぇ。でもどうして?」
「あぁ、それは簡単な話だ。単に私が生徒会役員だからだな」
「えぇぇ! うそ、マジ!? ちーちゃん、いつの間に生徒会の役員になったの?」
「細かい話で申し訳ないが、ウチの学校の生徒会役員は、生徒会執行部と全部で六つある各委員会の委員長と副委員長で構成されているんだ。そして、この各委員会の委員長及び、副委員長は、全クラスのクラス委員長もしくはクラス副委員長が出席する生徒会評議会の中で選出される。言わば、生徒会評議会が日本で言う所の国会で、各委員長は各省のトップである大臣と言う訳だな」
「それぐらいは知ってるよ。でもちーちゃんってクラス委員じゃないよね。って事は、各委員会の委員長とか副委員長にはなれないんじゃないの?」
「そうだな。ただし、実際にはクラス委員にならなくても、委員会の委員長や副委員長になる方法があるんだ」
「なんとっ! それはつまり、うっ、裏口入学だねっ!」
「なんだ、裏口入学って。私は普通に試験で入学したわっ! いやいや、そうじゃなくって。さっき話した通り、ウチの学校の委員会は全部で六つ。図書委員会、風紀委員会、環境委員会に保健委員会、そして問題となるのが体育委員会に、文化委員会だな」
「おぉ、六つもあるんだ。しかも、体育委員会と文化委員会がどうして問題なの?」
「実は体育委員会の下には、全運動部の部長が参加する部長会なる下部組織があってな。ちなみに、文化部の直下にも、全文化部の部長が参加する部長会が設置されている。この部長会と言うのが厄介でな。元々は何の権限も無い組織だったんだが、いつの間にか委員会の中でも発言権を持つ様になってな。その後も会則の変更につぐ変更によって、現在では委員長選の選挙権と被選挙権まで持つ様になってしまったのだよ。しかもだ。部と言うのは学校内において、実はもっとも力のある組織体なんだ。上意下達上級生は神とも崇められており、一年生など虫けら同然の扱いを受ける。その鉄の掟と絶対服従の確固たる体制は、ほぼ軍隊組織と言っても過言では無い。本来であればこれらの部活組織をシビリアンコントロールすると言う意味において、クラス委員による体育委員会が全ての部活を統制すべき所なのだが……。くっ! 残念ながらそのトップに君臨するのは、いわば制服組のトップとも言える部長会の会長と言うのが実情だ。これでは部長会の横暴を生徒会役員会が全く抑制する事が出来んのだよ。まさに民主主義の崩壊とも言える危機的状況な訳さっ!」
「へぇぇぇ……って言うか、ちょっとナニ言ってるか良くわかんない」
「お前は富澤さんかっ! いやいや、つまりだ。部活の部長や副部長になれば、体育委員会や、文化委員会の委員長や副委員長になれる可能性があると言う事。ちなみに私の所属する茶道部は二年生不在の上に、三年生の元部長が受験勉強の為に早々にリタイヤしてしまったからな。今は私が茶道部長と言う訳だ」
「なるほどねぇ。でもちーちゃん。茶道部の部長はまぁ良いとして、って事は、他の文化部の部長連中を差し置いて、文化委員会の委員長になったって事なんだよね。って事は大臣様じゃん! あいやマジか。ホント凄いねぇ。意外とちーちゃん、文化委員会の中でも顔が利くって事!?」
「意外って言うな、意外って! まぁ、本当の事を白状すると、文化部の方は運動部と違ってゆるゆるでなぁ。文化委員会の委員長と副委員長は単に部長会での持ち回りになっているだけで、たまたま今年は茶道部が文化委員長の番だったと言うだけの話なんだ」
「なぁんだ。それじゃあ現ナマバラマキによる実弾選挙戦とかってやってないんだね」
「何だよその実弾選挙戦って。あぁ、全然やっとらん。文化委員長を決定する会議も十五分程度で終わったしな。わはははは」
「何がわははは、だよ。って言うか、今回の話って、これ最後まで読んでる人居るのかな? いくらゆるゆるの日常って言っても限度があると思うんだよねぇ。ちーちゃんはどう思う?」
「まぁな。完全に作者の趣味で書いてるだけだからな。作者の野郎、こういう背景や設定を考えるのが好きらしいし。まぁ、たまにはこう言う回があっても良いんじゃないか? 多少は多めに見てやろう」
「まぁそうだね。でも早く元の路線に戻らないと、いい加減読者さんも怒りだすんじゃないかと思って心配になるよぉ」
「それもそうだな。うん、後で作者にも言っとくわ」




