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は~、なんか規格外の事が起こりすぎて疲れた。暑いし……何か冷たいものが飲みたい……ビールはダメよね。
何か無いかな~?あ、マッ○があるんだった!シェイク飲みたい!でも日向で立ったままもキツいよね……
タープテントとか買って涼みたいけど、物置も無ければ置く場所無いしな……あ、物置買えばいいじゃん!
どうせこれからここに家を作るし、大工さん達が休む日陰も必要だしね!そうと決まればどれを買おうかな~、くふふ
このワンタッチタイプのブラウンが良さそう。これを2個と、折り畳みのテーブルをとりあえず1個と椅子を人数分ぽちぽち。
急に物が出てきても、アイテムボックスに慣れた人達はそこまで驚かないのね……それよりこれが何なのかが気になるみたい。
「ちょっと休憩したいんで、これをこの説明書を見て組み立てお願いします」
力作業はアンドレと騎士様達に丸投げして、テーブルと椅子を広げる。簡単に組上がったテントに喜んでいる皆さんに声をかけて、テーブルと椅子も運んで貰う。
「おお~、これはこれは涼しくていいですな。組み立てもこんなに簡単とは……椅子もテーブルも畳めるとは不思議ですな~」
おじさんズが何やら感動しているようだ。そんなことよりシェイクシェイクっと……ふお、フロートだと……これは……やっぱりフロートに変更で!
あ、でも炭酸飲めるかな?う~ん……やっぱり炭酸は初めての人にはキツいからシェイクにしよう。
1人だけ違うのも感じ悪いし、フロートは後でこっそり食べようっと。にひひ
「皆さん冷たくて甘い飲み物でも飲みませんか?私はバニラにしようかな。ライアンはどれがいい?」
「おお、何処から出てきたんだ?不思議な魔道具ですね!ぜひ研究を!」
「いや、これ壊れたら困るんでさすがに渡せませんよ?何か別の物を探してみますね。
それよりほらほら飲んで飲んで。アンドレさんはピンクのストロベリーなんかいいんじゃないですか?」
携帯を取られて研究の為とバラバラにされたら大変なので、ストローを口に突っ込んで逃げることにした。
「こ、これは……初めての味に食感……何だこれは?旨い!旨すぎる!」
どうやらお気に召したようでよかった。アリアさんとおっさんズ達も騎士様の1人が毒味をしたものを受け取っていた……
そっか、偉い人にホイホイ食べ物や飲み物を渡しちゃダメだよね……そう考えるとアンドレ、普通に飲んだけど大丈夫なのかな?まぁ変り者って言ってたし大丈夫か。
ふふ、アリアさんもおっさんズも幸せそうな顔をして飲んでる。なんか可愛い!
「あれ?騎士様達は飲まないのかな?」
「護衛が仕事だからな、何かあっては大変なので、仕事中に飲み食いは基本的にしない」
「そうなんだ!知らずに人数分出してしまった……」
「大丈夫だ。みんな気に入ったようだから2杯ずつは軽く飲むだろう。ああほらアンドレが今度は茶色いのに手を伸ばしたぞ」
チョコだけではなくバニラまで手に取って味の違いをぶつぶつ分析している。気に入ったようでよかったけど、さすがに飲みすぎてお腹いたくならないか心配になった。
まぁアンドレはほっといて物置を探そう。家が完成した後も使いたいから、ちゃんと選ばなくては。
おお、これかっこいい!よ……37万!?お、このイタリア製も可愛い!でも横にドアがあるの?出し入れが不便そうだな……
はうおっ!何だこのこの可愛いのは!フレンチシックだと!?可愛すぎる!でも43万!買い換えるものでもないしな……でも高い!ううう、でも可愛い……
「それを買うのか?いいんじゃないか?」
「でも高いんだよ~、金貨4枚位……」
「なんだそんなことか。そのくらい安いもんだろ?金貨4枚じゃ安い宝石すら買えないぞ?ほら、あの箱を出してみろ」
男前発言をして、ライアンはチャージボックスにアイテムボックスからどんどん金貨を入れていった。
「ちょっ!さすがに多すぎだから!何枚入れる気!?」
「どうせ家を建てる資材を色々買わなきゃなんだろう?とりあえずこれだけ入れとくから、また足りなくなったら言えよ」
そう言って色気むんむんの顔でニヤリと笑った。
はうっ!無自覚に色気垂れ流すタイプ?てかこんな行動の後に色気出されたらもうっ……っておい!5000万入っとるー!土地代要らないから高級住宅建てれちゃうよ!
……とりあえずお言葉に甘えて物置を買っちゃいますか。シャビーブルーに決定っと……場所はこの端っこらへんでいいかな?
よし、休憩終わったらこの中にテントを畳んだ物と椅子とテーブルを……え?騎士団で椅子を買い取りたい?いいですよ~。とりあえず4つくらい残して、後はライアンがいいって言うからあげることにした。
帰りの馬車ではアンドレさんと棟梁と一緒に乗って、家の相談をしながら帰った。
とにかくアンドレさんが地球の建築に興味津々で、本に載ってる通りに作りたいそうだからお願いすることにした。
ただし、間取りや床材、トイレにお風呂にキッチン、壁紙等は私が決めさせて貰うことにした。
さっそく帰ったら間取り図を考えなくちゃ。ふふふ、実は間取り図好きだからちょと楽しみ~。