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 ふい~、いい朝!最高の寝室だ~。ベッドも快適!


ドンドンドンドン、ドンドンドンドン


「起きてる~?この本の続きが読みたいんだけど~、お~い、お~い」


 っち!うるせーな!


「1階の階段の横のパントリーに並んでるから好きに読んで!」


「うい~!」


 はぁ、爽やかな朝が台無しだわ……新婚で新居に引っ越して初めての朝なのに……

 ライアンとお互い目を合わせて、深い深いため息をついた。


「起きようか……あいつの家の建築作業手伝わなくていいんじゃない?」


「俺もそう思う」


 下におりると、リビングのソファにだらしなく腰かけて、アンドレが漫画を読んでいた。

 

「お風呂は入ったの?」


「時間がもったいなくて、シャワーだけ借りたよ~」


 なるほど、ジャグジーは無事なのね。それにしても……ちょっとくつろぎすぎじゃない?さっさとこいつの家を完成させて貰わなきゃ!

 お腹すいたけど作る気力が全く無いわ~……カフェのモーニングセットでも頼もうかな。

 ちょっとライアン、もう一回読み直したりしなくていいから!


「おはようございま~す」


 朝食を食べ終わったタイミングで、カレンちゃん一家が昨日のお礼を言いにやって来た。


「昨日は本当助かりました!今からみんなが乗ってきた馬車に乗せて貰って帰ります。また今度ゆっくり話そうね」


「ええ、そんなまだ帰らなくていいじゃん!旦那さんが帰る夕方までいなよ?何か予定あるの?無いならこの世界の事とか教えて欲しいな!

 2週間前にこっちに来たばっかりで知り合いもいないし、普通の街の生活がどんなかとか全然わからなくて困ってるんだよね!

 ね、お願い……夕食も何かお土産渡すからさ~」


「ええ、お土産とかさすがにバチが当たるよ!う~ん……まだ2週間だったんだね。じゃぁ不安だよね……わかった、どうせ暇だし夫の仕事が終わるまでお邪魔させて貰うね」


「やった~!あ、旦那さん邪魔だからあれも一緒に連れてって貰ってもいいかな……?昨日置いていかれてたんだよね……」


「ええ!?何て迷惑な!ほら、アンドレさん行きますよ!アンドレさんがいないと進まないんですよ~。アンドレさん天才だからな~」


「おおそうかそうか!確かに俺がいないとダメだな。はっはっは、さあ行くぞ!勇者殿も早く行くぞ!」


 慣れているのかお城の大工さん達はアンドレの扱いが上手いんだよね~……隣に住むなら私も見習わなくちゃな。


「あ、ライアン、物置からタープテント持っていって、休憩用のテーブルと椅子も出してあげて。

 使わないテーブルとベンチは物置に入れといて~」


 ちなみに仮設トイレは棟梁に欲しいと言われたので、パーテーションと一緒にあげた。

 洗浄魔法をかけて取り外し、今はアンドレの家の予定地に置いてある。

 棟梁のレベルだとあのくらいはアイテムボックスに入るそうだ。


「上がって上がって~。ユウ君もおはよ~、何して遊ぶ?子供達は畳がいいかな?ちょっと待ってね」


 アンドレが寝たから布団からカバーを剥がし、新しいカバーをかけた。和室の端に置いておけば、赤ちゃんを寝せたりユウ君が寝たり自由にするだろう。


「あ、洗濯物あるよね?一緒に洗おうか?って言っても洗うのは新型の洗濯機だけどね!天気いいし、干してたらすぐ乾きそう」


「わ、凄い!お願いしちゃおうかな……借りたタオルも家に帰ってから洗って返そうと思ってたんだけど……早く洗ったがいいよね?」


「え~!赤ちゃんいるのにそんな大変なことしなくていいよ!うちのも洗うし、一緒に洗っちゃおう!」


 まずは服をまとめて洗うことにした。終わったらタオルとネットに入れたシーツを一緒に洗う予定だ。

 その間に物干し竿を設置して、ハンガーや洗濯ばさみ、洗濯かごを出した。


「さて、ゆう君何しようか?積み木好きかな?」


 積み木を出してあげると大喜びで遊んでいる。赤ちゃんには布の小さなガラガラを渡した。

 

「色々気を使って貰ってごめんね~。服は今度洗って返すね。下着は……」


「え?服も下着もあげるよ~?私がわがままを言って泊まって貰ったんだし、気にしないで!

 そんな高いやつじゃないしね!パジャマも持って帰ってね!」


 そんな、悪いよ……いいよ……でも……の応酬が続いたが、今後も仲良くしてねと言うと、最後は折れてくれたのかな?たぶん

 

「昨日聞きそびれたんだけどさ、麻衣ちゃんは何でこの世界に来たの?」


「あ~、話せば長くなるんだけどね、なんかライアンは竜の血を引く一族らしくて、400年ほど番を探してたんだけど出会えずにおかしくなりかけてたんだって。

 それでマーリンっておじさんが探したら日本にいる私だったらしいよ。でも、日本で家族と一緒に幸せに暮らしていたから連れてくることは諦めて、髪と贅肉を媒体にコピーを作ったのが私ってわけ。

 媒体が少なかったから若返ったとかなんとか?私もよくわからないんだけどね~……

 でもさ、私日本人じゃん?だから魔力が全く無くて、トイレは流せないし水も出せないし絶望したのよ。本当に……辛かった。

 その代わり、通販って言うユニークスキルがあって、試してみたら最高なのよこれが!何でも手に入るの!おかげで電気が使えるこの家が建てれたんだよ。

 まぁアンドレ様の魔法と大工さん達がいなかったら宝の持ち腐れだったけどね。本当、大工の皆さんには感謝してもしきれない位だよ!

 トイレを毎回流して貰わなきゃなのって、本当苦痛で仕方無かったんだよね……うう、本当ありがとう。

 しかも誰も知り合いがいないし、日本の常識を知らない人ばかりだから結構辛かったみたい……ううう」


「そっか……確かに人にトイレ流して貰うのって辛いよね……うんうん、よく頑張ったね。

 私がいるからね!って言っても麻衣ちゃんが中学生くらいまでの記憶しか無いし、大人の常識とかは分からないけど地元の話は出来ると思うよ!

 そう言えば当時大人気だったバスケの漫画やボール集める漫画の最後ってどうなったの!?結構心残りだったんだよね~、ふふふ」

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