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「やっぱりかっこいい!せっかくだから1人の写真も撮ろうよ!めっちゃかっこいい!剣を抜いて構えてみて!きゃー、素敵!」
「あ、ありがとうございます……ハンス様と婚約した時に頂いた剣なので、とても嬉しいです」
そうだったのね。だからあんなに装飾が綺麗なのかな?普通はもっとシンプルだよね?
それにしてもかっこいいわ~……これは女性のファンが増えそうだな~、くふふ。
「いや~、いい写真が撮れてよかったね!」
「オーナーありがとうございます!タチアナと2人で男爵家へ手紙を出してみます。
タチアナ、今日の宿は決まっているのか?」
「いえ、王都に来てお義兄さんの所にまっすぐ行ったのでまだです」
「オーナー、うちに泊めてもいいですか?」
「いや、ダメだよね?何さらっと言ってるの?未婚の貴族のお嬢様だよね?しかも今から結婚の許可を男爵家へ手紙でお願いするんでしょう?うん、絶対ダメ!
うちの離れに泊めるから。ハンスは夕食は一緒に食べていいから、ちゃんと自分の家に帰りなさいよ?
ご両親から許可が出たら、予備で作った一軒家タイプの社宅に移っていいから、とりあえず今はまだダメです!」
ちょっと小うるさいことを言ってしまったけど、ここはちゃんとしとかないと、後々面倒なことになるからね。
ご両親が安心してうちに預けてくれるように、ちゃんと結婚するまでお嬢さんに指1本触れさせませんでしたよって言う事実が必要だからね!
1年待ったんだし、もう少しだけ我慢しなさい!……許可が降りなかったらどうしよう……まあ、そこは頑張って説得するしかないか……
「よし、とりあえずこれレターセットね。終業時間までさっきの部屋を使っていいから。積もる話もあるでしょう?
あとタチアナさん、冒険者になるのを止めるなら時間ありますよね?この辺一体が明後日プレオープンになるんで、仕事を手伝って貰ってもいいですか?貴族学院を出てるって事は、レジも出来ますよね?」
「あ、はい大丈夫です!何から何までありがとうございます……」
とりあえず、一旦お邪魔虫は退散しますか。ミーナさんの店に戻り、残りの時間はアクセサリーの値札付けをすることにした。
作るのに夢中で後回しにしてたけど、意外と大変な作業だよね~……指輪とネックレスは紐に値札を通して結んで、イヤリングとブローチは専用の台紙を通販で発見したので買って、値段はスタンプで押していく。
ああ、値札を紐に通して結ぶのがめんどくさい!……ちまちまちまちま……やっと終わった……
シュシュは力尽きたので、可愛いかごにまとめて入れて、一律銅貨1枚にした。
とりあえずで作ったから、そのうちビーズ付けたりいい生地使ったりで高くなったら、その分だけ値札付けたらいいかな。
サマンサさんは、エスニックな刺繍入りのポーチを3つと、刺繍入りのハンカチを10枚ほど仕上げてくれた。
は~、充実したな~。靴は明日届くって言ってるけど……大丈夫かな?スパイスは間に合わなかった……残念。とりあえず空いているスペースには、カフェのクッキーや半生ゼリーを置いて誤魔化してみた。
「あ、麻衣ここにいたのか。完成したぞ!」
ライアンが珍しく大興奮している。
「完成……?あ、体育館!?やったー!」
外に出ると、みんなわらわら集まっていた。
「みんな喜べ!ついに完成したぞ!ふははははははははは」
いや、あんたほとんど何もしてないよね?まあ、電気工事と音響設備なんかはしてくれたのか……でもさ~……最後の手柄をかすめ取った感が半端無くない?まあ、誰も気にしてないからいいけど……
さっそくみんなで入ってみると、入ってすぐ広い玄関に靴箱がある。右に受付の人の部屋があって、カウンターがあって窓を空けて会話する感じ……まさに市立体育館って感じだ!
右の受付と体育館の間に男子更衣室と、中にトイレがある。左に女子更衣室と、中にトイレ。正面の体育館入口扉までの間の左側に、ギャラリーへ上がる階段がある。階段を上がると、コの字型のギャラリーになっていて、真ん中には映写室がある。
体育館の扉を開くと……おおおおおー!まさに体育館や!でも、天井が凄い!サイドにもなんか木の柱?骨組み?があって、めちゃくちゃかっこいい!
「うっわ~!広いっすね!想像以上っす!」
いつの間にか隣に来ていたサミーが感動している。この辺の人がみんな入ってもまだまだ広いもんね~。
さて、ボールでも出してあげようかな。あ、食いついてる!でも靴下だから滑ってる!危ないな~……
「明日シューズが届くそうだから、今日は気をつけて遊んでくださいねー!よし、アンドレ様~、遊んでないで、上に行きますよー!終わったら遊んでいいから!」
渋るアンドレをライアンに抱えて運んで貰い、映写室に入る。ここにDVDを入れるのね……これでいいのかな?あ、映った!
ちょっと明るいから見にくいけど、凄い大画面!映写室の外に出て、音響も確認する。いい感じ、いい感じ!
「「「うおおおおお~!なんかスゲー!」」」
あ、みんなも喜んでる。あ、でもダメだ!
「皆さーん、今の映画はプレオープンの時見れるので、楽しみにしててくださいね~!」
とりあえず大丈夫そうだから、映写機は切って終了しよう。うん、あとは自由に遊んでいいよ~。




