残心
初投稿です。激短の上に抽象的ですがよろしくお願いいたします。
苦しみは消えることなく
いつまでも 耳鳴りは鳴り止まない
あの日を忘れるな と
-----眠りにつく度、いつの記憶かすら。
ぼんやりとした夢を見る。
何度も繰り返される記憶。
今、自分は何処にいるのか
朝日が射し込む度に、また今日を迎えてしまった恐怖と罪悪感に押し潰されそうで。
自分は生きているのか、それとも
死んでいる、のか
四肢は冷え死人のようで、まるでそれが常であったかのように動かない。
ただ一つ分かっている事は
“あの日”が生まれたのは自分のせいだと言うこと。
笑う度に思い出す
“何故、あの時行動しなかったのか”
“何故、分かっていて戻らなかったのか”
“何故、目を背けたのか”
“何故、逃げたのか”
“何故”
“何故“
”何故”
“何故“
予兆は、あった。
向き合うことを、避けた。
その代償は重く、最早逃げることは許されない。
変わらないと思っていた物がただの幻想だと
気が付いたときには全て遅く、
あの日の選択が、蔦のように絡み付く。
自分で終わらせる事すら、選べず。
臆病者は、
ただ断罪の鎌の下に首を晒し、笑顔の仮面を貼り付けたまま。
振り下ろされる日を、焦がれている。