7 親衛隊の蹂躙
私はS級のモンスターとして長い時間を過ごしてきた
レベルを上げ、多くのモンスターなど歯牙にかけない存在になったと自負していた
我が主は先日私をこの新人魔王へ貸し出した
「奴らは間抜けだが今は利用する。あんな奴らの元へ送り込んですまない」だそうだ
我が主は相変わらず威厳というものがない
しかし、それこそが彼の魅力だろう
3000年生きている我が主とともにいればいろんなことを知れる
我が主は初代のダンジョンマスターの一人だ
しかし、我が主は戦いを好まなかった故に知らなかった
我を遥かに凌駕する存在があることを
そして…我程度では傷一つつけられず、10秒と持たない存在がいることを…
「ぐぬっ…ぐあああ」
モチーフは最大の肉食恐竜Tレックス
S級のレベルマックス
ステータスだけでなく戦闘経験も決して少なくない
それを圧倒しているのはダイキ
「どうしたのかな?力自慢の君が力で僕に負けるのかい?」
種族は人ランクはSS
幾度となく味方の超越した実力者達と拳を交え鍛えてきた
操る力は時空
「お主…どうして…」
「この力かい?僕が死ぬほど努力してきた。昌治様の元でね。おとなしそうな顔に茶髪でものすごく優しいくせに案外厳しいんだよ?」
ニコニコと迫るダイキ
100人に聞けば100人がイケメンと答えるであろう顔、シルバーの髪もきれいで動きの一つ一つが上品
世の中の男子が彼を見て絶望するのは仕方がないともいえるハイスペックさを誇る彼がTレックスをいじめるかのように一方的に追い詰める
味方からすればヒーローが悪を追い詰めるワンシーンのようだが敵からすれば自陣営最強を圧倒する怪物にしかみえない
「能力なしのステータスと戦闘経験の勝負してるんだよ?」
我は特殊なスキルや能力を持たない
引き換えに与えられているのは理不尽なまでに与えられた自らのステータス上昇系スキルと高いステータス
それを!圧倒的ステータス差を!スキルで埋めずに相手してみせる敵
そうか、我は2流だったのか…
次の瞬間に彼は意識を手放した
Tレックス亜種
ステルゴはその一生を終えた
「援軍が来た!」
多くの女子と少数ながらいる男子の集団は歓声を上げた
たった三体で蹂躙して見せている様子に興奮を隠せない
「昌治…くん…」
その中に呆然としているものが一人いた
宮倉まこ
周りで友人たちから話しかけられていることにも気づかず一点、救援部隊の指揮官から目を背けることができなかった
「無事でよかった」
視線に気づいた昌治は無事を確認して歩き出す
戦後処理を進めよう




