2 俺のダンジョンと転生三将
「よっと」
着いたのは彼のダンジョンの彼の部屋
ダンジョンコアの奥にある一部の者のための居住区だ
通常の居住区はこの1階層上にある
「ワン」
「おはよう。ポチ」
子犬が飛びついてきたので挨拶をする
正確には子犬ではない
神狼の子供、SS級戦力だ
ポチ
種族:神狼(幼年)
レベル:121/134
ランク:SS
敏捷:SS
筋力:C
火力:SS
耐久:B
魔力:C
指揮:C
スキル
神狼の戦技
火力と敏捷が表示値から1ランク上昇
神狼の牙
火力表示値から1ランク上昇
生涯の友
自らの主を持つとき両者全能力が表示値から1ランクアップ
この世界のダンジョンでは3ヶ月に1回魔方陣による召喚が行われる
多くの場合A級戦力が召喚される
しかし俺の力によって呼び出された最初のモンスターはSS級の彼
魔方陣が生み出された際に風水や占星術を用いてこれの効力を強化することで高ランク戦力を出していたのだ
まさに陰陽師のなせる技だ
ちなみに過去転生してきた陰陽師は多くが俺によって始末されている
本人の強さは圧倒的ではない分戦力を強力にでき、時間が経つほど強くなる陰陽師を誰よりも俺自身が危険視したためだ
ちなみに神からダンジョンや人類、魔族の国家の間引きは許可されている
「定例会を開くからみんなをコアの間に集めてもらえる?」
「ワン!」
ポチは部屋から飛び出していく
俺は逆にゆっくりとDPの使い方を考えながら部屋を出てコアの間の机と椅子を出す
普段は地面と同化しており必要な時にせり上がってくる
DP
ダンジョンポイントは様々なものに使う
ダンジョンの拡張やトラップなどの設置、戦力召喚に使われる
入手法法はダンジョン所属戦力、トラップによる外部生物の撃破
簡単に言えば侵入者の排除か付近の生物を配下を使ってまたは自分で撃破すること
または自然回復
ダンジョンの規模によって自然回復量は変化する
DPで購入できるのは基本戦力としてはじめから購入可能なものや魔方陣による召喚で生まれた戦力の同族だ
同族といってもランクが落ちるので全く同じ戦力は呼び出せない
一般的に魔法陣から呼んだ戦力などを含めたダンジョン戦力はダンジョンモンスターと呼称される
召喚された獣人等もモンスターだ
失礼極まりない
貯まっているDPで雷属性のドラゴンの定期出現魔方陣(単体購入より値段が大幅に高い代わりに破壊されない限り1ヶ月毎にそのモンスターを召喚する魔方陣)を追加することを考えていると背後の特別居住区から3人の人間が出てくる
「おはよう。今回の帰還はどうだった?」
「無能女神のおかげで今期の転生対象に混ざってて9ヶ月だけだったよ」
「えー、かわいそう…」
「知り合いが呼ばれるってのも変な感覚なんじゃないか?」
「まあね。実際彼らがどれだけの力を持つかだけど…」
彼らは同じ転生者
ダンジョンマスターだったが元の世界での知り合い出会ったことからもともと四天王である俺の幹部になった
一人目は霧白結城
小学校の同級生で数少ない友達だった
中学では俺は地元の公立、結城は超頭のいい私立と分かれてしまったが定期的にあっている
ちなみに俺は勉強は大っ嫌いだが世間的に見ればできる方だ偏差値は60前後
職業は魔法使い
ダンジョンマスターは8割近くがこの職業だ
主にダンジョンモンスターの指揮を担当する
いわば副官だ
霧白結城
種族:ダンジョンマスター(元)
レベル:107/107
ランク:なし
敏捷:B
筋力:B
火力:S
耐久:D
魔力:S
指揮:SS
元ダンジョンマスターの知恵
ダンジョンマスターの許可を得ることでダンジョンの一部管理可能
魔法の申し子
魔力が表示値から1ランクアップ
魔法攻撃時火力が表示値から2段階アップ
熟練の指揮官
指揮下にある部隊の状況把握がしやすくなる
ダンジョン契約
契約したマスターのダンジョンコアが奪われない、破壊されない限りダンジョンコアのある間で蘇生される
この世界ではステータスはあくまでその体の持つ力に過ぎない
強いかどうかはステータスとそれぞれの戦闘経験によって決まる
ただ弱い相手を倒させ続けてもレベルは上がるが経験的には変わらないのだ
彼は実戦経験も豊富だから重宝される
二人目は堀江長政
中学の同級生
サベール使いという珍しい人間
堀江長政
種族:ダンジョンマスター(元)
レベル:101/109
ランク:なし
敏捷:S
筋力:B
火力:S
耐久:B
魔力:D
指揮:B
元ダンジョンマスターの知恵
ダンジョンマスターの許可を得ることでダンジョンの一部管理可能
剣の道を行くもの
剣を装備しているとき敏捷性が表示値から1ランクアップ
剣による攻撃時攻撃対象へデバフ付与
熟練の剣士
武器が壊れなくなる
ダンジョン契約
契約したマスターのダンジョンコアが奪われない、破壊されない限りダンジョンコアのある間で蘇生される
前線で戦える人材
俺たちの特攻隊長だ
こちらも実戦経験豊富で優秀
最後に吉田渚
転生幹部唯一の女子
小中の同級生だが幼馴染みではない
学校以外であったこともないしよく話すというほどでもなかったが仲はよかった
吉田渚
種族:ダンジョンマスター(元)
レベル:94/106
ランク:なし
敏捷:D
筋力:D
火力:S
耐久:D
魔力:SS
指揮:A
元ダンジョンマスターの知恵
ダンジョンマスターの許可を得ることでダンジョンの一部管理可能
妖精の加護
魔法使用時の必要魔力軽減
魔法攻撃時、火力が表示値から2ランクアップ
天使に近きもの
光属性魔法の効力2倍
闇属性無効化
指揮下の部隊に闇耐性
ダンジョン契約
契約したマスターのダンジョンコアが奪われない、破壊されない限りダンジョンコアのある間で蘇生される
あまり運動が得意ではないというのがよくわかるステータスだが指揮力もまあまあで魔法戦ではエース級
守備を中心に幹部として奮闘中
ちなみに俺は
長野昌治
種族:ダンジョンマスター
レベル:109/111
ランク:なし
敏捷:A
筋力:C
火力:A
耐久:C
魔力:D
指揮:S
剣の道を切り開くもの
剣を装備しているとき敏捷性が表示値から1ランクアップ
剣による攻撃時攻撃対象へデバフ付与
日本刀剣士
日本刀(太刀、打ち刀、小太刀)が壊れなくなる
日本刀使用時攻撃対象にデバフ
陰陽道(召喚)
四神等の召喚が可能
陰陽道
陰陽の技術を使った魔術が使用可能
魔力が表示値から2ランクダウン
陰陽師として魔方陣などに強化を促すことができるが魔法の多くが超長距離用、非戦闘用のため戦う時は事実上剣士として戦う
小太刀を愛用している
このダンジョンのマスターだ
ここでノックされる
どうぞと声をかけると入ってくる
「失礼します」
さらに4人が現れた
彼らはこのダンジョンが誇る4名
転生組3人と合わせて西門七星を名乗る実力者たちだ