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英雄出現

-とある街-




ヒース=ビショップの街の近くにも戦火が近づいていた。


地球連合軍と反乱軍である。もちろん直接攻撃される訳では無いが、街には人が来なくなり、戦闘音が直ぐ近くに聞こえるのである。ヒース=ビショップも家族と共に逃げようとしていた。



しかし、攻撃はこちらにも来たのである。

爆発音と共に、悲鳴が聞こえる。 


ヒース達は恐怖に震える身体を奮い立たせながら、準備をする。


「クソ!なんで巻き込まれ無いといけないんだ!戦争なんて止めてしまえばいいのに」

「ヒース!しゃべってないで!こちらに来なさい!」

「母さん!ちょっと待って!」

「早く!先、外出てるわよ!」



母さんは荷物を持って外に出た。先に車に行ってるだろう。

荷物を詰めてると、すぐ近くから爆発音が聞こえた。



「な、何が起きたんだ!?」



外に出ると、車がなかった。

いや、正確には車らしき物はあったが原型を留めてなかった。



「母さん!どこだ!?…母さん!」



ヒースは母さんに近づいた。そして、驚愕の表情をした。 



母さんは下半身がなかった。車の近くで被弾したのである。



「母さん!…何でこんな事に…起きて母さん!」


ヒースは目の前の事が夢であって欲しいと思いながら母さんに近づいた。


母さんは弱々しい声で答えた。



「ヒース…ヒースかい?」

「うん、そうだよ母さん!」

「良かった…ヒースは無事なんだね…」 

「うん、でも母さんが…」



母さんは血を吐きながら答えた。



「私も運が無いね…まさか当たるなんてね…」

「母さん、僕はどうすればいいの?」

「母さんはねもう…助からないの…」

「そんな……………」

「ヒース…あなたは生きて。そして立派になりなさい」

「母さん…」



ヒースは泣きながら母さんを強く抱きしめた。



「避難所にいる父さんとカイルに『ごめんね』って伝えて」

「うん…うん…」

「ヒース…愛してる…」

「母さん…僕も大好きだよ!」



といいながら、母さんを見たらもう母さんは返事がなかった。



「母さん?…母さん?

…何でだよォォォォォォォォォォォォーーーー!!!」



その叫びに答える者は居なかった…



人間では…






-----



その時、ヒースの脳内に声が聞こえた…



『汝が欲するのは力か?』



ヒースは驚いた。周りに人など居なかったからである。

聞こえるのは爆発音ぐらいである。



「誰だ!どこにいる!?」



だが何もいない。

また脳内に聞こえた。



『私は自然を司る精霊である。力を貸してやろうか?』

「精霊?そんな物が実在するのか…どうでもいい…僕に力を貸せ!

『ほう、復讐に使うのか?』

「いや、戦争を止める!」

『止める?…面白い。やってみろ』



ヒースの周りに虹色の光が集まってきた。


身体中に力を感じる…


握りしめた拳は今まで生きてた中で一番力強かった。


「!?力がみなぎってくる!」



精霊はヒースにこう言った。



『その力は、自然を思いのままに操れるものじゃ』

「でも、俺に魔力なんて無いし…」

『この世界の物は魔力が存在する。だが、その使い方を知らない…いや、忘れてしまったかの』

「忘れた?魔法なんておとぎ話ではないの?」

『昔に魔女がいたとか聞いた事あるじゃろう?存在はした。だが科学の発展で追いやられてしまった』

『魔法は魔力を使うが、その力はほとんど使わん。基本無制限だ。心で願えば、自由に使えるぞ』




ヒースは喜んだ。この力があれば、戦争を止められると。



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