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勝手に見てろ、これが男の生きる道  作者: 北の大地は寒い
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魔法が使いたい

さてさて、魔法の訓練の時間ですよ!


最近では俺が夜中に筋トレをするもんだからアラベルによって俺の寝場所は部屋の一番奥の端っこに変えられた。まぁ、こっちもその方が都合がいいんだけどね。


最近知ったのだが、この世界では筋トレをする人が非常に少ないらしい。

魔法での肉体強化が可能なためわざわざ筋トレして筋力をあげるより魔法でやった方が効率がいいからだ。


それでも魔法だけの強化だと体の方が負荷に耐えられないから多少はやるらしい。

より高い出力に耐えれるように体を鍛えるわけだ。更に魔力だって無限じゃないから常時肉体強化の魔法を使うわけにも行かない。ある程度は筋力が必要なようだ。


しかし俺は最悪魔法無しで魔法で強化した兵士と同じ筋力を出せなければならないのだから、この世界からしたら非常識な量のトレーニングが必要になる。それでも魔法が使えるようになればある程度でいいわけだが。




さて、昨日の続きです。

意識を自信の魔力に向けるとへそのちょっと下辺りに魔力の塊を感じる。

俺の意思とは関わり無く、今日も元気にくるくる回転してる。

そこから首輪の石に向かって少ないが魔力が流れてるのがわかる。


自分の魔力の感知は問題なくできるようになってる

ここから魔力を取り出さなければいけないわけだが・・・・・


昨日は魔力の回転を止めたら首輪が締まった。

とりあえず回転を止めずに魔力が取り出せるかやってみます!


とりあえず魔力の塊に向けて意識を集中する。

止めた時の要領だ・・・

塊から1/4程を引き抜くイメージ・・・


こい・・・

こい・・・

こい・・・


ダメだ・・・

まったく動かない。


そうか!

カカリーン隊長は操作可能な魔力量があると言っていた。

この魔力の塊が俺の全魔力なんだとしたらその25%を操作するってのは

そもそもが無理なんじゃないだろうか。


10%・・・いや5%から始めよう。


こい・・・

こい・・・

こい・・・


お!


う・・・・


魔力塊からぴくぴく動くモノがあるのだが

回転の外側にまで出てこれない。


魔力は意思で操作するわけだから、これを意思力と呼ぼう。

魔力塊全体に作用する意思力は俺にはない。

きっと首輪も全体に作用させてるんじゃなくて、表面を流動させているんだろう。


更に言えば首輪と俺では意志力は俺の方が強いんだろう。

ただし、魔力塊は現在首輪の支配下にある。

表面の魔力をランダム流動させる事で、俺の意志力により魔力塊を離れようとしてる

魔力が押し流されるように動くため俺は魔力を取り出すことはできない。


つまり、首輪が押し流すよりも早く魔力を塊から取り出せばいいのだ!

・・・逆に首輪の支配から魔力塊を解放すればいいわけだが、前回それをして首が締まった。


覚悟を決めて、どういう状況で締まるのかもう一度確認しよう。


ふーー

止める・・・

あれ・・・

昨日より随分と簡単に回転を制御できる。


少しずつだ

回転を遅くしていく

昨日は最後に一気に止めて一気に首が絞まった。


ゆっくりと意志力を浸透させて魔力塊の支配を取り戻す。


あ!


首輪に繋がる魔力がぷっつりと途切れた

途端に首輪が締まる


「・・・っ」


昨日と違って締まる覚悟ができてたため声を出す事はなかったが

かなり強力に絞められた事で魔力塊の支配を手放した。

しかし今日は魔力感知まではきらなかった


そのため昨日はわからなかったが、首輪が魔力塊を再び支配したのか再び首輪へ魔力のラインが生まれ

ランダム回転が始まるのがわかった。



奴隷の首輪の仕組みを整理しよう


カカリーン隊長によると

1.装着者の魔力を吸う

2.魔力塊をかき回す

3.装着者にあわせて可動する

4.装着者の位置を特定する

となる


ここからは独自の考えだ


魔力塊は俺以外の支配下にある

当然首輪だろう

つまり首輪は意志力を持っている。


そして意志力を持って魔力塊をランダム回転させている

しかし意志力によって首輪の支配を取り戻せるわけだから

その意志力は俺>首輪でとなる。さらに俺が魔力塊全体に意志力を浸透できないので

首輪はきっと魔力塊の表層部分を流動させるということだと思う。


更に首は常に魔力を吸い続けている。

これは初めは魔力塊の流動に使っているのかと思ったが

魔力操作は意志力であるという仮定からいくと別の目的だろう。


恐らく・・・『4.装着者の位置を特定する』これのためではないだろうか

そして魔力ラインが切れた時には『3.装着者にあわせて可動する』効果により

即座に締まるわけだから常時広がっているのか?

違うな・・・寝てる間は吸わないわけだからそれなら寝てる間締まりっぱなしだ


何故寝てる間は魔力を吸わないんだ・・・

確かカカリーン隊長がなにか言ってたな、寝たふりを見分けるとか・・・

ふむ、それだけか?ってか首輪は寝た、寝てないの判定ができるわけか


そうなってくると起きてる間に魔力ラインが切れると締まるのか

ん?じゃあその際のエネルギーはなんだ?魔力ラインは切れてる・・・

そうか、あの首輪の石は魔力を貯めれるんだ。

良くある設定じゃないか。

魔石とか魔蓄石とかそんな感じだろう


場所特定もここに貯められた魔力をどうにかして探る事ができるんだろう

これに関しては今は置いておこう、魔法を使えるかどうかに関係がない。

あ、無理に外すと締まるとかもありそう。更に主人に逆らうと締まるとか・・・

これも良くある話だな。前世のラノベでのはなしだが・・・


まぁ、首輪が俺の魔力を貯めれる。貯めた魔力で首を絞めれる。

条件は不確定要素が多いが、起きている間に魔力ラインが切れると締まる

これは確実だ。

つまり魔力ラインを切らなければ首輪は何も悪さをしない。


じゃあ俺が魔法を使うための条件は?

当然魔力塊から必要量の魔力を取り出せればいい。

邪魔をしてるのは首輪の意志力による魔力塊の流動。

これを強引に止めるとやはり首輪の意志力で繋がっている魔力ラインが切れて首が絞められる


となると、魔力塊の支配は首輪がラインを維持できる程度にする。

その後魔力塊から魔力を取り出す。


これだ!

別に首輪を外す必要も、魔力塊の全支配をする必要もない

俺は魔力が取り出せて体内外の身体強化魔法が使えればいいのだ


下手に首輪の無効化とかして軍に始末されたら本末転倒だ。

俺が魔法を使いたいのは反乱ではなく、万が一騎士と戦わなければならなかった時に

むざむざ殺されないためなんだから。

自分から騎士と戦う可能性を作るなんてバカだ。


首輪にはいままで通り機能して貰う事はむしろ喜ばしきことだ!


よし!

方針は決まった。

魔力ラインが維持でき、かつ出来るだけ魔力塊を支配する。

そのギリギリのラインを探ろう。



まだ今日は時間がある。首が絞められるのはしんどいが、これも魔法の為に必要なことだ


息を整えて魔力塊に意識を集中する。

先ほどよりも慎重に意志力により魔力塊の流動を抑えていく・・・

やっぱり昨日よりスムーズだ・・・


んぐ・・・


なんだ


頭が痛い!

急に偏頭痛が起きた・・・

ナンダこれ・・・気持ち悪い・・・・


魔力塊への干渉をやめる。

頭痛が治まらない・・・

むー

ちょっと考えてはいたが、意志力も有限ということだ。

そして意志力が限界にくると頭痛が起こる・・・

コレハキツイナ・・・


今日は寝よう。







それから毎晩消灯後の4時間が魔力操作のための時間となった。


そして今日!

ついに!

魔力塊からの魔力の取り出しができた!!!!



あれから2ヶ月間毎日常に頭痛がおきるまで魔力操作の訓練を行った

酷く感覚的なものなのだが、俺のもつ能力である超感覚はしっかりと定義付けをすると

超記憶と連動することができるらしい。


魔力塊の流動の速度を100として100分率、つまりパーセントで支配率をカウントしてみた

そうするとどれくらいの意志力でどの程度支配率を上げれるかが感覚的にわかり

それを記憶できる。


きっと意志力は成長しない。慣れることで効率があがるだけだ

もしかしたら首輪がそれを阻害してるかもしれないが、まぁそれはおいておこう。



支配率72%これを越えると魔力ラインが切れてしまう。

これを行うたのも意志力は15%維持には1分間に1%これは今もどんどん効率化していて

そのうち維持はノーコストでいけるんじゃないかと思ってる。


更に魔力量にも値をつけた。

これをすると超感覚と超記憶の働きが段違いだからだ。

身近なところで、首輪に繋がってる魔力ラインの1分間の量を1とした。


ちなみに時間は自分で60秒数えてる。時計のようにとはいえないが、かなり正確なはずだ。

これも俺の主観だが・・・


そう定義したが、自分の総魔力は量りきれていない。おそらく2000以上だろう

多いか少ないかはわからん。比較対象がないんでね!


まぁそれはいいだろう。

魔力塊の表層で流動してる魔力はおよそ80

これを支配できるわけだから俺は意志力を1発で前回にすれば魔力500~600前後を操作できるんじゃないかな?

これは単なる想像で何の役に立つかもわからんから今はポイッだ!


支配率72%で1の魔力を取り出すのに、意志力を5%もつかってしまった。

しかし、俺はついに魔力の取り出しに成功した!


当然魔力1での身体強化はこれっぽっちもわからなかった。

超感覚を持つ俺ですら、マジにまったくこれっぽっちも変化が感じられなかった。


先は長いが、意志力の効率利用と取り出した魔力の魔法への使用

これが次のステップだ


しかし、魔力塊を支配しつつ取り出した魔力を操作するのは非常に意志力を使う。

やはり奴隷の首輪ってのはほんとに魔法を使う上で重荷になるんだな。

主人より強い魔法使いなんてのがいたら安心できないからな。


俺がここまでこれたのは首輪の設定が甘いからだと思う。

魔力塊に対して70%以上も干渉できたからこそここまでこれたわけだ

魔力ラインが繋がっている以上それが『切れたら』という条件ではなく

『干渉されたら』という条件で首輪を締めていれば魔力の取り出しが可能な人間など

いないだろう。


そこまで精密にプログラムを組むことはできないのかな?

もしくは俺が犯罪を犯した奴隷ではないから緩い設定なのかな?


なんにせよ魔法を使う下準備ができた!

なんだかんだで異世界に転生したんだから魔法が使えるのはうれしい

そして長生きのために身体強化を覚えるんだ



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