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リュボーヴィ クローリク  作者: 西瀬 零真


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10/15

第九話 「貴方が好きなのは…」

※本作はオリジナル作品です。

※BLゲーム世界が舞台ですが、女性主人公視点で進みます。

※更新は不定期です。

あの日は不穏な空気を残したまま、うゆくんと私は帰路についた。

それから拍子抜けするほど、何事も起きないまま数日が過ぎ、

うゆくんも少しずつ、この生活に馴染んできたように思えた。


けれど——

たまに、ほんの一瞬だけ。

うゆくんの様子に違和感を感じる時があった。

冷たいような、翳りを帯びた何かを、上手く隠しているような…そんな、説明のつかない違和感。


(…こんなの、ゲームの設定にはなかったはずなのに)


などと考えつつも、

たとえうゆくんが何かを隠していたとしても、

私は迷いなく、それを受け入れるつもりでいた。


ただ一つ問題があるとすれば、

私の婚約者・白水が、やたらと話しかけてくるようになったことだ。

恐らく、私を利用してうゆくんと距離を縮める算段なのだろう。

だが、そう簡単にうゆくんを渡すつもりはない。

それが“姉”というものだ。


そして、簡単にくっつかないからこそ、

物語としてはなかなかに面白い。

——ファンとしての業である。


もっとも。

現段階では、

攻略対象たちを差し置いて、

私が一番うゆくんの好感度を稼いでいるような気さえする。

とはいえ、

シナリオの進行度は、ほぼゼロなのだが。


そもそも、私がうゆくんをいじめていないのが原因だということは、自分でも分かっている。

だが、己の推しをいじめられる人間など、この世にいようものか…。

あんないたいけで、可愛らしい生き物をいじめるなど、到底できない。

心を鬼にするべきなのだろうが、できない。

それが、現状である。


そんな最中、

うゆくんが

「お姉様には、好きな人はいますか?」

などと聞いてくるのだから、

少し勘違いしてしまいそうになるものだ。


まあ、まさか「あなたです!」なんて言えるはずもなく、“好きな人はいない”と貫いたのだが…。


ただ、どうやらうゆくんには、

()()()()()がいるらしい。


しれっと、

「うゆくんにも好きな人はいるの?」

と聞き返してみたところ、

彼は少しだけ頬を赤らめて、

「まだ…よく分からないんです…

でも、すっごく気になるんです……」

と濁した。


——あれは、“黒”だ。


恐らく、私の預かり知らぬところで、

誰かとの距離が縮まっている可能性が高い。

進行度はゼロだと思い込み、

挙げ句の果てには勘違いまでしそうになっていた己を恥じつつ、

頼むから私の分かる範囲内で繰り広げてくれと、祈るばかりだった。


…大体、見当はついている。

白水が、最有力候補なのだろう。


何故ならば、

私に好きな人がいるかを確認した上での、

「気になる人がいる」宣言。

これはオタクとして、見逃せるはずがない。


——が、

あれだけ白水が毎日のように現れるのだから、

嫌でも気になる存在になってしまうのだろう。


想定の範囲内ではある。

あるのだが、

警戒すべきルートに入りそうだと思う反面、

ファンとしては嬉しい気持ちも否定できないのが、傷である。


とはいえ、

ついに対処が必要になってきたのも事実だ。

私は念入りに、計画を練ることにした。


ここまでご覧いただき、ありがとうございます。

よければ評価・ブクマ・♡で応援していただけると励みになります。

感想など頂けましたら泣いて喜びます…!


うゆくんは何を思うのか…

推しのことなら永遠に思考を巡らせられるもの…☺︎

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